結ぶ? 持ってかえる? おみくじをもっと活用するためのヒント。水晶玉子さん、石井ゆかりさんのエピソードも!【今週の占い便り1/11~】

みなさま、お正月はゆっくりできましたでしょうか。あっという間に、1月の三分の一が過ぎました。今年は、社会的な状況を鑑み人混みを避けるべく、これから初詣にでかけるという声を耳にします。

神社参拝のときの楽しみのひとつが「おみくじ」ですね。好評の企画「水晶玉子 × 石井ゆかりの往復書簡」でも、水晶さん、石井さん、それぞれのおみくじに関する興味深いエピソードが紹介されています。

photo:Ayako H / Shutterstock.com

最近、「おみくじ研究」をされているという石井さんによると……。


文学博士の平野多恵さんのおみくじ解説の本を読み、それから興味を持つようになりました。もともと即興でひとりひとりに和歌を書くような占いが、次第に今のおみくじになっていったそうです。私自身、書籍のノベルティ用などで、よくおみくじを製作するのですが、実際のおみくじをたくさん引いて参考にするようになりました。統計や分析などをしているわけではないのですが、心に残る言葉や表現、未来の捉え方といったものが、すごく参考になります。

私もおみくじに関心があったのでふむふむと思っていたところ、たまたまつけたテレビで、平野多恵さんが出演する番組が放送されていました。「あ、石井さんが紹介されていた、平野さんだ!」と、びっくり。たんなる偶然といえばそれまでですが、不思議な縁を感じました(笑)。

番組のテーマは、「知って開運!“おみくじ”のいろは 正しい引き方・よみ取り方」。番組内で平野さんが “お告げの和歌に注目!”とおっしゃっていて「そう、それ!」とうれしくなりました。

というのも、私は定期的に神社参拝をさせていただいているのですが、ある日、落ち込んでしまうハードな内容のおみくじを引いてしまったことがありました。たまらず、ご一緒していた宮司さんに相談したところ、おみくじとは吉凶の結果で一喜一憂するのではなく、和歌に込められたメッセージ(お告げ)を受け取るものだということを教えてくれました。和歌は3回復唱すれば、よりメッセージの解釈が深まるとも。番組で平野さんも、まさに同じことをおっしゃっていたのです。

また、引き方も大事だとか。闇雲に運試しのようにおみくじを引くのではなく、心の中でお願いごとや知りたいことを具体的に思い浮かべ、邪心を捨て(これが結構難しい)、素直な気持ちでおみくじを引く。そうすることで、自身の状況にあったお告げをいただくことができるようです。

おみくじは結んできたほうがいいのか、それとも持ちかえったほうがいいのか、というのもよく話題になりますね。諸説あるようですが、私は神社で引いたおみくじは神様からのメッセージだと受け取り、基本的には持ちかえるようにしています。訪れた日にちと、そのときの参拝の内容を簡単にメモしたものと一緒に保管し、一年後くらいにお参りした神社に返納しています。心に残る和歌が詠まれていたり、いいことが書かれていてこれ!といった内容のものは保管して、折に触れ読み返しています。

番組で平野さんは、お祈りした内容、おみくじを通して気づいたこと、感じたことのメモと一緒に、おみくじとノートに貼った「おみくじ帖」を作られているとおっしゃっていました。これなら見返しやすいのと、おみくじのメッセージを忘れず実践しやすいかも!と、とても参考になりました。

神社によっては境内のしかるべき場所に結んだほうがよかったり、そのときの暦や参拝の目的によっても変わるということもあるので、事前に調べたり聞いてみたりするほうがよいかもしれませんね。

おみくじが示すものは、あくまで現時点での未来。たとえ、思い通りのことが書かれてなくても、また悪いと感じることが書いてあったとしても、その通りになるというのではなくそうなる可能性があるから気をつけましょうというアドバイスと捉えています。同じ和歌でも、受け取る人によって解釈が変わってくるのも面白いところ。自身に備わっている本来の直感力やインスピレーション力を引き出すきっかけにもなってくれそうですね。(編集R)

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