銃の誤射で撮影監督が死亡。アレック・ボールドウィン、過失致死の疑いで提訴される

2021年に映画『Rust(原題)』の撮影現場で小道具の銃を誤って発砲し、撮影監督が死亡した事故で、俳優のアレック・ボールドウィン(64)が過失致死の疑いで訴追されることが分かった。有罪になれば最高で18カ月の懲役と5,000ドル(約64万円)の罰金刑が科されるという。

2021年10月、自身が主演・プロデュースしていた映画の撮影中に小道具の銃を誤って発砲し、撮影監督を死亡させる事故を起こしたアレック・ボールドウィン(64)が、過失致死の疑いで訴追されることが分かった。

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およそ1年前に映画『Rust(原題)』の撮影現場で起きた痛ましい事故。2023年1月19日(現地時間)、米ニューメキシコ州の地区検察は「徹底的に検討した結果、訴追するのに十分な証拠があると判断した」として、アレックと撮影で使用する武器を管理する係だったハンナ・グティエレス・リード(25)を、それぞれ過失致死の疑いで訴追することを発表した。

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検察の発表を受けて、アレックの弁護士は声明を発表。「今回の検察の決断は欠落した捜査の結果であり、事実を不正確に理解した結果である。ボールドウィン氏は映画のセットの中、ましてや小道具の銃の中に実弾があることなど知る由もなかった。(中略)私たちは裁判で完全なる真実を明らかにする」と検察の決定を批判した上で、裁判で争う姿勢を示した。

また、全米映画俳優組合(SAG)はホームページを通して「(事故で死亡した)ハリナ・ハッチンス(享年42)の死は悲劇であり、予防可能であったからこそ、より一層悲劇的です。しかし、それは出演者の義務違反や犯罪行為ではありません」と、アレックを擁護する声明を発表している。

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アレックの弁護士は、米ニューメキシコ州サンタフェで行われていた映画の撮影時、「アレックは銃を使用するシーンを撮影する前に助監督から『銃は偽物で、安全である』と伝えられており、アレック自身は銃に実弾が装填されていることを知らなかった」と主張。しかし、その後の捜査でアレックが使用した小道具の銃は実弾の込められた本物だったことが明らかになっている。

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事故発生当初は、武器を管理していたハンナとアレックに誤った説明をした助監督の確認不足が事故の直接的な原因だとされていたものの、事故発生から1年あまりが経ち、一転して発砲したアレックを訴追することを決定した検察。

今回、訴追に踏み切った理由について検察は、「銃を扱う者は皆、人に向けて引き金を引く場合、弾丸を発射して人を殺すようなことがないように確認する義務がある」「過失致死罪は意図的でない殺人を対象としており、今回のような故意でない殺人も該当する」など、複数の理由を公表している。

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また、アレックは亡くなったハリナの遺族からも提訴されていたが、そちらは昨年10月に和解が成立。ハリナの夫はSNSを通じて「責任の所在を追及したり、非難を蒸し返すことに興味はありません。我々遺族はハリナの死は事故によるものだと信じています。プロデューサー(アレック)や関係者の方々がハリナの最後の仕事に敬意を表してくれたことに感謝します」とコメントを発表した。

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地元メディアの報道によると、アレックが過失致死罪で有罪になれば最高で18カ月の懲役と5,000ドル(約64万円)の罰金刑が科されることになるという。裁判の行方はどうなるのか、続報を待ちたい。

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