ついに帰ってきた、あの「お仕事映画のバイブル」の続編『プラダを着た悪魔2』(2026年5月1日公開予定)。第一作は日本でも長く愛されてきたが、あるキャストなしにはまったく別の内容になっていたであろうことをご存じだろうか。
ついに帰ってきた、あの「お仕事映画のバイブル」の続編『プラダを着た悪魔2』(2026年5月1日公開予定)。第一作は日本でも長く愛されてきたが、あるキャストなしにはまったく別の内容になっていたであろうことをご存じだろうか。
「男受け」を演じた高校時代
アカデミー賞を3つ受賞し、ノミネート数は史上最高となる21回──「現代最高の名優」と誉れ高いメリルについて驚かされるのは、役柄と本人のギャップかもしれない。あそこまでファッション界のカリスマを体現しながら、本人はファッションに疎く、美意識が高い人を前にすると緊張さえするという。
1949年、ニュージャージー州の小さな町に生まれたメリル・ストリープは「おばさんみたい」と揶揄される、大きなメガネをかけた縮れ毛のやぼったく賢い少女だったという。
はじめて「渾身の演技」を披露した舞台は、なんと高校生活そのもの。ファッション雑誌を熟読していき「男受け」する人気者を演じようとしたのだ。本人によると、舌足らず気味に喋り、男子の話に大受けしながら的確なタイミングで発言を慎むタイプの女子役。
これが、みごと大成功。男子の人気者となり、チアリーダーや校内演劇の主役を任され、学年代表の「ホームカミング・クイーン」に表彰された。ただし、女子たちには演技を見透かされていたという。
『プラダを着た悪魔』制作秘話
4人の育児をしながら40代になると役も減ってしまったが、そこで選り好みせず出演した『マディソン郡の橋』(1995)にて、米国では画期的とされる「色っぽい」中年ヒロインを演じた。
2000年代には第二の全盛期が花開いた。50代として『プラダを着た悪魔』のミランダ役を承諾したのだ。
仕事の描写にこだわったメリルは、スタジオが渋っていたアン・ハサウェイの起用もあと押し。こうして生まれたのが、ファッションを小馬鹿にする主人公に業界の影響力を説く「セルリアンブルーのセーター」の名場面だ。
セレブリティや音楽、映画、ドラマなど、アメリカのポップカルチャー情報をメディアに多数寄稿。著書に『アメリカン・セレブリティーズ』(スモール出版)


