エリザベス女王が69年間連れ添った夫と手をつながない理由とは?

今週10日の金曜日に、95歳の誕生日を迎えるフィリップ殿下。エリザベス女王との結婚から69年が経った今もなお、ふたりのおしどり夫婦ぶりは有名。英国を代表する“ベストカップル”の、円満な夫婦関係を維持する秘訣とは?


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「ふたりの結婚が長続きしている理由は、フィリップ殿下がエリザベス女王を笑わせる才能があるからさ」と語ったのは、英王室の伝記を手がけてきた作家のジャイルズ・ブランドレス。

この日ラジオ番組に登場したジャイルズ。英王室のメンバーらと交わした会話をもとに、フィリップ殿下とエリザベス女王の知られざる関係を語った。


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「女王の統治者としての功績を“成功”と呼ぶならば、殿下はその成功の第二の貢献者と言えるでしょう。王冠をかぶる女王の横で、夫はズボンを履く。彼は王位の影に隠れながら、見えない“チカラ”を発揮しているんです。鋭い洞察力を持ち、安定していて、妻を支え続ける存在です」と語った、ジャイルズ。


ふたりが手を取り合うのは、フィリップ殿下がエスコートするときのみだとか。Photo: Getty Images

手を取り合って国を統治するという、深い絆で結ばれているふたり。

しかしチャールズ皇太子&カミラ婦人、ウィリアム王子&キャサリン妃らが公の場でボディタッチをしたり、手をつないでいるなか、フィリップ殿下&エリザベス女王は一度も手をつなぐ姿を見せたことがない。その理由は、「ふたりが“ストイックであること”を高く評価しているから」だとか。


昨年のクリスマスカードには、仲良く肩を抱き合う写真を添えたチャールズ皇太子&カミラ夫人。Photo: Getty Images

さらにジャイルズは「フィリップ殿下に、彼の息子であるチャールズ皇太子と自身の違いを尋ねたことがあるんだ」と言及。

「殿下はチャールズ皇太子と“最大の違い”がひとつあると明かし、“チャールズ皇太子はロマンチックで、自分は現実的だということ。それは僕たちが、さまざまな物事を違う観点から見ているということさ”と言っていたよ。さらに殿下は一瞬話すのをやめ、笑いながら“僕はロマンチックじゃないから、無情なのさ”と付け加えた」とか。


英王室でも群を抜いたイチャつき度を見せているウィリアム王子&キャサリン妃。Photo: Getty Images

そんなふたりの共通の趣味である“音楽好き”を明かしたのは、エリザベス女王のいとこにあたるエリザベス・アンソン令夫人。

「私達はケンジントン宮殿で、たくさん歌ったわ。夕食のあとに『Doing the Lambeth Walk』を流して、みんなで声を合わせて歌うの。音楽は、エリザベス女王の人生の一部とも言えるわ。彼女は素晴らしいダンサーでもあるのよ。リズムセンスも抜群なんだから」と、宮殿でのプライベートなシーンを表現。


結婚から5年後の1952年に撮られた1枚。このときからフィリップ殿下は、エリザベス女王の一歩後ろに立って彼女をサポートしていたことが伺える。Photo: Getty Images

結婚69周年を迎えた現在もなお、穏やかに微笑み合うふたりの姿からは、“ロマンチック”という関係を超えた強い絆が伺える。フィリップ殿下&エリザベス女王が体現する“夫婦の形”から、学べることは多そうだ。