今年のGWは、ノンストップ視聴で韓国ドラマの世界にどっぷり浸かるのも手！ というのも、2021年上半期は豊作だらけと韓国だけでなくアジア、そして世界中で大きな話題を呼んでいるから。そのビッグウェーブに乗り遅れることなかれ。今観ておきたいホットな8作品を、さすらいのライター山崎と韓ドラ追っかけ班のエディターKが愛を持って全力リコメンド！
日本の第4次韓流ブームに火をつけた『愛の不時着』超えなるかと話題の『ヴィンチェンツォ』は読めないストーリー展開に加え、ソン・ジュンギの美しさがここぞとまでに引き出されており、顔天才と称されるASTROのチャウヌ主演で実写ドラマ化された大人気のWEB漫画原作『女神降臨（原題）』は、キャストのシンクロ率100%とファンから多大な評価を得ている。そんな視聴マスト（韓ドラ追っかけ班独自目線）の最新ドラマを、GWのお供に！
【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。俳優推しは絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。
韓ドラ追っかけ班／エディター K
母の影響により第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界にどっぷり浸かり、気付けば韓流ドラマ歴18年。アイドル、コスメ、ファッションなど韓国まわりの情報に敏感。WANNABLE（永久不滅）、CARAT、ONCEを掛け持ち中。永遠の推しは俳優ソン・ジュンギ。若手女優&俳優の発掘が趣味の領域に。
『ヴィンチェンツォ』／ポスト『愛の不時着』と称される大注目作！
首を長〜くして、待ちに待ちに待ちに待った、ソン・ジュンギの最新ドラマ。かれこれ12年ほど彼を推しております故思い入れが半端ではないので、滲み出るゴリ押しをお許しください。あの端正な顔立ちでイタリアのマフィア、そしてボスの相談役を務める弁護士（イタリア語で「顧問」を意味するコンシリエーレ）ヴィンチェンツォ・カサノとして、ダークヒーローを演じているのです。合言葉は『悪は悪で処断する』。弁護士役ならではの毎話拝めるスーツ姿に悶絶し、尋常ではない肌の透明感にうっとり。目が保養されすぎて一周回って痛い（眩しくて）。
もちろん、そんな尊い彼の魅力だけではありません。現に放送開始からNetflixのTOP10で常に上位をキープ！ 今最も『愛の不時着』超えに近いドラマと言われています。しかも脇を固める俳優陣が一言で대박（テバッ＝やばい）。『梨泰院クラス』の会長役でお馴染みのユ・ジェミョンや、ヴィンチェンツォの相棒となるホン・チャヨンを話題沸騰中のチョン・ヨビンが演じ（チャヨンの洗練されたスタイリングが素敵）、しかも今回はオク・テギョン（2PM）の意外な姿が見られるではありませんか！ 弁護士の卵であるチャン・ジュヌ（テギョン）の可愛らしい雰囲気から一変。中盤で見せる狂気的な演技に驚愕した人も多いはず（未視聴の方はぜひ注目を）。ヴィンチェンツォとの壮絶なバトルシーンはまさに、血・汗・涙が滲みます。深夜に思わず全力で叫んでしまうほど、手に汗握る瞬間の連続。現在16話まで配信中で、残り4話。GWの一気見にはもってこいです！ ※インザーギ（鳩）とヴィンチェンツォのギャグ的なシュールさを含む、尊い関係性にもご注目を（笑）。（エディターK）
『サーチ』／本格的なサスペンススリラー作品の誕生
チャン・ドンユンって俳優ご存じですか。1992年生まれの28歳。そのデビューがユニークで、大学時代にコンビニ強盗を捕まえ、そのニュース映像を見た事務所が速攻スカウト。そう、ひと目でいきなりスカウトされるほどのイケメンでもあります。2019年の初主演時代劇『ノクドゥ伝〜花に降る月明かり〜』で見せた女装が世界一美しいと評判になったほど。
で、このドラマはそのチャン・ドンユン主演。ご存知『愛の不時着』で一気に知名度を上げた、南北を隔てるDMZ（非武装地帯）が舞台なのですが、1997年にDMZで勃発した北側女性兵士の亡命事件がことの発端。その23年後の2020年、同じDMZで兵士たちの謎の失踪事件が発生。しかも、遺体で発見された失踪兵からは新種のウイルスが発見されて…、というミステリアスな展開。で、急遽招集された軍の精鋭捜査隊が事件解決に向けて死闘を繰り広げるという内容。そして、お目当てドンユンは、軍用犬を指揮するハンドラーという役どころ。鍛え上げられた肉体に短髪軍人姿が眩しいほどにメチャ新鮮で、『ノクドゥ伝〜花に降る月明かり〜』の美しい女装もいいけれど、それとは打って変わった清々しい男臭さあふれる魅力にまずはのっけから持っていかれます。激しいアクションシーンはもちろん、超エリート中尉役のクリスタル（歌手＆女優）に注がれる元カレ視線や、軍用犬への信頼あふれるやさしいまなざしなど激萌えシーンも至るところに。不気味に迫る殺戮脅威サスペンスと、23年前の事件の真相を解き明かしていくミステリーが絶妙に交差しながら進んでいくハラハラドキドキの展開は、もちろんあっという間の一気観、確約（しかも全10話というコンパクトさ！）。（さすらいのライター山崎）
『シーシュポス: The Myth』／繰り返される悲しい運命を、変えることができるか？
JTBC10周年特別記念ドラマとして、総力を挙げて制作に挑んだという本作。確かに、スケジュールが取れないことでも有名な実力派のミュージカル出身俳優チョ・スンウと、子役から稀に見る才能を発揮し、常にお茶の間を賑わせてきたスター女優パク・シネが主演とあって、視聴者目線としても背筋がシャンと伸びるような本気度を感じます。そして1話を観て納得。これは韓国ドラマの歴史に名を刻むようなタイムトラベラー・ミステリー・アクションだと。
物語は世に存在するかしないかレベルの天才的な頭脳を持つハン・テスル（スンウ）が、この世界に謎の“密入国者”が存在することを知るところからスタート。この存在が10年前の兄の不可解な事故と関係していると感づいた時には、すでに“取締局”という謎の組織に追われる身に…。そんな絶体絶命のテスルの前に現れたのが、過去を変えるためにアップローダー（タイムマシン）で未来からやって来たカン・ソへ（シネ）。ソへがまた驚異的な強さで頼りになる存在なんですよ。2人に降りかかる残酷な運命や、壮絶なバトルシーンの連続で、本当に一寸先も見えないストーリー仕立て！ 一瞬でも画面から目を離すと物語から振り落とされるため、常に全集中。
ちなみに題名となっている“シーシュポス”とはギリシャローマ神話に登場するコリントスの狡猾な王で、ある永遠の刑罰に処された人物。その刑罰とは、大きな岩を山の頂上まで運び終えると同時にふもとまで転がり落ちる岩を、何度でも繰り返し頂上まで運び続けるというもの。シーシュポスのように終わりがなく、繰り返される運命にソへとテスルはどう抗うのか…。最後の最後まで、結末の行方に翻弄される名作をぜひ。（エディターK）
『女神降臨（原題）』／ドラマ使用コスメが“売り切れ続出”になるほどの影響力
4月5日（月）にフルアルバムでカムバック、日本でも話題沸騰中のASTROのチャウヌ主演の最新作です。日本のLINE漫画でも大人気を博した韓国ウェブトゥーンが原作で、容姿にコンプレックスを抱える女子高校生イム・ジュギョン（ムン・ガヨン）が転校を機に奇跡のメイク術を習得し、“女神”に生まれ変わるというお話。チャ・ウヌが演じるのは、ジュギョンのすっぴんを唯一知る転校先の同級生イ・スホ。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能という完璧男子高校生スホなのだけど、親友の自殺によって誰のことも信じられない冷徹男になってしまっているという設定。このふたりに不良アイドル練習生ハン・ソジュン（ファン・イニョプ＝アウトローな魅力全開のイケメンです）が加わって、三角関係ラブが繰り広げられるという展開。
それにしても、容姿コンプレックス女子と冷たい完璧男の組み合わせといえば、整形美人をヒロインとした『私のIDはカンナム美人』を彷彿とさせつつも、すっぴんを知るスホにこきつかわれたり、スホがドラキュラに変装したりなど、こちらはGWに明るく一気観できるキュートかつ軽快な演出が目白押し。もちろん、貸本屋さんでのジュギョンとスホの逢びきシーン（※逢びきではありません）や修学旅行でのハラハラドキドキの展開など、胸きゅんシーンも続々。ウヌペンとしては、心の傷に思い悩んだり、父親に感情を爆発させたりとウヌくんが感情豊かに演じるスホとともに成長していく姿にも感涙。これひょっとして素じゃない？と思えるようなウヌ兼スホの笑顔にも完璧とろけます。（さすらいのライター山崎）
『18アゲイン』／離婚目前に、全盛期だった18歳の姿にリターン!?
私の青春の記録とともに在るユン・サンヒョンオッパに、今押さえておきたい若手界のホープ＝イ・ドヒョンとキャスト発表時点で大興奮だった本作。些細なすれ違いで妻チョン・ダジョン（キム・ハヌル）から離婚を切り出され、人生に希望を見出せなくなったデヨンが、ひょんなことから18年前の一番輝いていた頃の自分に戻り、“本当に大切なもの”と向き合うお話。
高校時代のデヨン（ドヒョン）は、容姿端麗でスポーツ万能。バスケットボールの国の代表選手になる夢まであと一歩というところで、当時彼女だったダジョンが双子を妊娠していることが発覚。その事実を知ったデヨンは迷うことなく大学進学やプロの道を諦め、父としての責任を果たすことを決意するのですが、学歴も仕事の経験もないふたりを待ち構えていたのは想像以上に厳しい毎日。自分たちが選択した道なのに、どうしようもなく息苦しくなったり、時には後悔の念が押し寄せてきたり…そんなデヨンとダジョンのそれぞれの気持ちも理解できるし、自分のせいで両親が夢を諦めることになったと罪悪感を抱き続ける娘シアと息子シウの気持ちも痛いほど伝わってくる。デヨンを見守る友人たち含め、各キャラクターの心理を丁寧に描いているからこそ、色々な人に感情移入できて、一つ一つの言動が心に突き刺さるんです。作品を観ながら胸がジーンと熱くなり、ギュンと痛くなり、時にはシュンと切なくなり。様々に感情を揺さぶられます。
加えてドヒョンはじめ、シア役のノ・ジョンウィ（あまりの可愛さに仰天）、シアを想う幼馴染みソ・ジホ役のホミン（愛くるしさ1,000%のGolden Childのマンネ）と新たな推し候補が大渋滞するので、そちらの心の準備も万全に！（エディターK）
『恋するアプリ Love Alarm』／もし自分だったら、どんな選択をする？
学園ラブものとして軽く観飛ばしていると、心に火傷を負うかもしれないのでご用心。恋に迷いを感じている人は、このドラマで自分の「好き」とじっくり向き合ってみるのもおすすめです。このドラマは、自分に恋する人が半径10メートル以内にいるとアラームが鳴るというスマホアプリの存在が最大のキーポイント。若手売れっ子No.1女優、キム・ソヒョン演じるヒロインのキム・ジョジョは幼い頃の家族心中事件で生き残った（いきなり重いぞ）トラウマを抱えながらも明るく高校生活を送っているという設定。その彼女のアプリを鳴らす2人の男子が現れたことからドラマが大きく揺れ動き始める。そのひとりファン・ソノ（ソン・ガン）が有名人だったことから、ジョジョは周囲の視線から逃れるように、自分の想いを封印しようとするのですが…。狂おしいほどに激しくジョジョを求めるソノ。ジョジョを一途に待ち続けるもうひとりの男子イ・ヘヨン（チョン・ガラム）。問題は、アプリによって自分の「好き」が隠せないということ。そして、アプリが鳴らなければ、自分の「好き」さえ疑ってしまうという…。
さて、あなたがジョジョなら、どんな選択をするのでしょうか？ ジョジョになりきって自分の「好き」と向き合うのがこのドラマの醍醐味のひとつですが、ソノとジョジョの出会いから恋に落ちるまでの物語もドキドキ・キュンキュン演出が至るところに効いていて、ときめくこと間違いなし。なんといってもソノ演じるソン・ガンは韓国で絶賛大ブレイク中。このドラマで初めて目にしたときには「まだいるか！こんなイケメン」と思わず叫んでしまったほど。ぜひ、そのモシッソ（素敵）ぶりもご堪能を。（さすらいのライター山崎）
『こんにちは? 私だよ!』／失ってしまった時間、自分を取り戻すために
17歳のキラキラ輝く自分がいきなり目の前に現れたら？ 本作は、37歳になったパン・ハニ（チェ・ガンヒ）が生きる世界に、17歳のハニ（イ・レ）がタイムスリップしてしまうという物語。一歩間違えるとチープになりそうな危うさをはらむテーマですが、そこはさすがの韓ドラクオリティです。映像美も申し分なく、話の作り方や、日常生活における細部のディテールがとってもリアル。20年という歳月が、尊くもあり残酷でもあり…色々なことが“変わる”には十分すぎる時間だと、視覚的にも感情的にも訴えてくるよう。
17歳のハニが、もうとにかく眩しいんですよね。ホス高校のイ・ヒョリ（ちょうど20年ほど前に大ブレイクしていた韓国の元祖ロールモデル的存在）と呼ばれ、学校のアイドルという立ち位置。しかしある出来事が引き金となり、生きる気力も人生への期待も、夢も、すべて失ってしまいます。37歳のハニにとってはすでに過去の出来事でも、突然現れた17歳のハニはまだその事実を知らない状態…。だからこそ20年後のネガティブで、消極的で、活力もない自分自身に苛立ちを覚えてしまう。一方37歳のハニは、ポジティブで、自分勝手で、ただ真っ直ぐに突き進む自分に懐かしさを覚える反面、恥ずかしさや羨ましさを感じたり。そんなふたりの自分が同じ世界に生きることで、互いに刺激し合って、人生を見つめ直していくヒューマンストーリーなのです。なんだか胸が熱くなってきませんか？
さらにキム・ヨングァン演じるおとぼけっぷりが可愛い財閥2世（ハン・ユヒョン）とのロマンス含め、仕事、友情、家族関係と、様々な視点から楽しめます。個人的にはユヒョンとハニが勤めるチョア製菓独自の、朝の定例ダンスがツボです。私も一緒に踊りたい（笑）。（エディターK）
『場合の数』／10年に及ぶ片思いを描いた純愛ロマンス
この連載の“演技ドル”特集でもご紹介した『十八の瞬間』のオン・ソンウ、覚えています？ 初ドラマにしてその高い演技力がメチャ話題を呼びましたが、その実力から当然といえば当然の早くも主演第２作目となったのがこの作品。互いの「好き」のタイミングがすれ違い、ずっと片思いずつになっちゃう10年に及ぶ男女の恋模様をみずみずしく描いたラブロマンスです。
オン・ソンウが演じるのは両親の離婚トラウマで恋愛という感情が理解できない写真家、イ・ス。相手役のヒロインは、注目の新鋭シン・イェウン演じるキョン・ウヨン。高校時代からスを一途に想い続けているものの、「ひょっとして彼も私を好き!?」と期待しながらも常に肩透かし。そんな2人の間に、積極的にウヨンに迫る出版社社長オン・ジュンス（キム・ドンジュン）が現れたところから、片思いが大逆転…という展開。それにしてもイ・スです。イジメの標的にされるウヨンを助けたり、クリスマスイブを一緒に過ごしたりと、そりゃあウヨンでなくとも期待しちゃうわ的なキュンキュン態度の目白押し。なのに、ウヨンが告白すると、そんな気はさらさらなし。そう、完璧なるナップンナムジャ（悪いヤツ）。にもかかわらずイ・スを応援したくなっちゃうのは、オン・ソンウが醸し出すナイーブな雰囲気と、スの心情をきめ細かに表現する繊細かつナチュラルな演技力あってこそと確信するのは、私がソンウペン（ファン）であるからだけではないはずです。想う人には想われず、想ったときには心離れて…そんな自分あるあるのもどかしい恋のズキズキとトキメキにたっぷり浸るならこちら。（さすらいのライター山崎）
