【坂本龍一】大規模個展、【ビアズリー展】、【ミロ展 Joan Miró】etc.|いま訪れたい、おすすめのアート展覧会7選

休日のアート散策に! 現在開催中の展覧会を厳選して紹介

休日の予定を決めかねているのなら、感性を刺激するアートなスポットへ足を運んでみては? 実は現在、堀内誠一展や坂本龍一の大規模個展、ビアズリー展、ミロ展など、各地で話題のアート展覧会が開催中。そこで今回は、SPURが注目するおすすめの展覧会を厳選して紹介。会期終了間近のものもあるので、この機会を見逃さないで!

〜2025年4月6日(日)|堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE

堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE
「FANTASY」展 空間模型(設計事務所ima)

東京・立川のPLAY! MUSEUMでは、絵本『ぐるんぱのようちえん』などで知られる画家でデザイナー、アートディレクター、絵本作家として活躍した堀内誠一の展覧会を開催中。会場では3組のデザイナーが展示空間をデザインした、3つの個性的な堀内誠一展を同時に体験できる。

「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」
会期:〜2025年4月6日(日)
会場:PLAY! MUSEUM(東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟 2F)
開館時間:月〜金曜 10:00〜17:00、土曜・日曜・祝日 10:00〜18:00(入場は閉館30分前まで)
入場料:一般 ¥1,800、大学生 ¥1,200、高校生 ¥1,000、中・小学生 ¥600、未就学児無料
電話番号:042-518-9625
https://play2020.jp/article/seiichi_horiuchi 

〜2025年3月30日(日)|坂本龍一|音を視る 時を聴く

坂本龍一|音を視る 時を聴く
2023年に71歳で逝去した坂本龍一。没後も音楽やアートの垣根を越えて影響力が広がり続けている。Photo by Neo Sora ©2017 Kab Inc

東京都現代美術館では、2025年3月30日(日)まで、音楽家・アーティスト、坂本龍一の大型インスタレーション作品を包括的に紹介する個展「坂本龍一|音を視る 時を聴く」 を開催。未発表の新作とこれまでの代表作から成る没入型・体感型サウンド・インスタレーション作品10点あまりが展示される。

「坂本龍一|音を視る 時を聴く」
会期:~2025年3月30日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F・B2F ほか(東京都江東区三好4-1-1)
開館時間:10:00〜18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(1月13日、2月24日は開館)、12月28日(土)~1月1日(水・祝)、1月14日(火)、2月25日(火)
観覧料:一般 ¥2,400、大学生・専門学校生・65歳以上  ¥1,700、中高生  ¥960、小学生以下無料
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/RS/

~2025年5月11日(日)|「異端の奇才——ビアズリー」展

「異端の奇才——ビアズリー」展
ビアズリー展オリジナルグッズ。(右)公式図録¥3,800・(左)トートバッグ¥4,400

東京丸の内、三菱一号館美術館にて開催中の「異端の奇才——ビアズリー」展を訪れたのは、エディターKUBOTA。その見どころとともに、おすすめのミュージアムグッズも紹介!

オーブリー・ビアズリーといえば、オスカー・ワイルド『サロメ』の挿絵で有名な19世紀末のイギリスの天才画家。25歳で夭折した彼の歩みをたどるこの展覧会は、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)と三菱一号館美術館の共同企画。

代表作のみならず、少年期の習作から彩色ポスター、出版書籍、晩年のポルノグラフィ的作品まで約220点の大盤振る舞い。ビアズリーの生きた時代に英国様式で建築された三菱一号館というシチュエーションも最高でした。そしてなんといってもグッズが素敵! 散財してきましたよ……。

もともと彼の作品は、ファインアートというより、出版物の装画やポスターのために描かれた応用芸術。グラフィカルだし実用に向いてるのも納得です。読み応えたっぷりの図録の装丁もブルーと薔薇色の2タイプあり、ビジュアルもいい!

なかでも買えてよかったのはド目立ちな黄色と黒のミュージアムトート。『イエロー・ブック』は、1894年刊行の前衛的な文芸誌。ビアズリー自身が構想段階からアート・ディレクター的に関わった、元祖ZINEといえるかも。その第1号の表紙は、世紀末芸術のムードあふれる仮面の男女がモチーフ。展覧会ではモノクロの原画と黄色で印刷された書籍版が展示されています。こちらのトートバッグは『イエロー・ブック』の表紙デザインを再現したトートバッグで、タテヨコ40cmほどの大判サイズ。黒い仮面のアクリルチャームもセットです。便利だしおしゃれだし、もう夢中。聞けば開幕早々に売り切れてしまい、現在再販の入荷待ちだそう!(エディターKUBOTA)

「異端の奇才——ビアズリー」展
会期:~2025年5月11日(日)
会場:三菱一号館美術館
開館時間:10:00-18:00 (祝日を除く金曜日と会期最終週平日、第2水曜日、4月5日は20時まで)*入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし[トークフリーデー : 2月24日、 3月31日]および5月5日は開館
観覧料:一般前売り¥2100ほか https://mimt.jp/ex/beardsley/

〜2025年7月6日(日)|ミロ展 Joan Miró

ミロ展 Joan Miró
展示風景より。「焼けた森の中の人物たちによる構成」はなんと、1932年にも日本で展示された作品!

日本での最大規模の回顧展『ミロ展』が、上野の東京都美術館で開催中。ミロ好きだというエディターのMATSUEが、その魅力を解説。

3年前にも日本との縁をテーマにした展覧会が催されましたが、今回はミロの最初期の作品(10代の頃の作品まで!)から晩年の大型作品までを網羅しており、ジュアン・ミロという芸術家の人生に触れられる貴重な機会。

私は特に、ミロがシュルレアリスムに触れてからの作風に惹かれていたのですが、プリミティブでポエティックという、なんだか相反するようにも思える独特の画風の背景もちょっぴり垣間見えた気がして、かなり長居をしてしまいました。

約100点もの作品から伝わってくる、20世紀に芸術の世界を生きたひとりのスペイン人としての感受性、そして生み出される筆致に間近で触れられる贅沢な時間でした。(エディターMATSUE)

ミロ展 Joan Miró
会期:〜2025年7月6日(日)
会場:東京都美術館 企画展示室(東京都台東区上野公園8-36)
開室時間:9:30~17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
休室日:月曜日、5月7日(水)※ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開室

〜2025年3月23日(日)|今津 景「タナ・アイル」

今津 景「タナ・アイル」
「Bandoengsche Kinine Fabriek」の展示空間の一部。手前のインスタレーション作品は《Bandoengsche Kininefabriek》(2024)。

東京・初台の東京オペラシティアートギャラリーでは、インドネシア・バンドンを拠点に活動するアーティスト、今津景の大規模個展「タナ・アイル」を、2025年3月23日(日)まで開催中だ。インドネシアの歴史や神話、環境問題など、多様なテーマに取り組んだ絵画やインスタレーションが観る者を圧倒する。

今津 景「タナ・アイル」
会期:〜2025年3月23日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー3F)
開館時間:11:00〜19:00(入場は18:30まで)
休館日:月曜(祝休日の場合は翌火曜)、2月9日(日、東京オペラシティ休館日)
入場料:一般  ¥1,400、大・高校生 ¥800、中学生以下無料 ※障害者手帳等持参の方および付添1名は無料/無料同時開催「紙の上の芸術|収蔵品展 082 寺田コレクションより」、「project N 97 福本健一郎」の入場料を含む
https://www.operacity.jp/ag/exh282/

~2025年3月23日|BUTSUDORI ブツドリ:モノをめぐる写真表現

BUTSUDORI ブツドリ:モノをめぐる写真表現
(上)島村逢紅『森永ミルクチョコレートとテニスラケット、セーター』(1933)、(下)島村逢紅『森永ミルクチョコレートと子どもたちの足』(1931)

滋賀県立美術館で開催中の「BUTSUDORI ブツドリ:モノをめぐる写真表現」を訪れたのは、エディターHAYASHI。「この展示を鑑賞する前と後では、身の回りにある物を見る視点が少し変わってくるんじゃないか」と絶賛。

「ブツドリ」とは、物を被写体に撮影した写真のこと。本展では、明治期から現代までの200点以上の多彩なブツドリ作品が展示されています。写真そのものの魅力はもちろんですが、それらを通じて日本の写真史をたどれるという側面もあり、じっくり観ていたら2~3時間はあっという間。かなり見応えのある内容でした。

胸を打たれたのが、1930年代に撮影された森永ミルクチョコレートの商業写真。子どもたちの足もとには、おそらく中身は空っぽであろうミルクチョコレートの箱が無造作に捨てられています。ふたりはきょうだいでしょうか。椅子に座って何に夢中になっているのやら。背後にある物語を想像しながら、「仲良くしなあかんで」と余計な親心まで出てきて頬が緩みます。商業写真然としない、何気ない日常を写し取ったかのような写真に強く惹かれました。(エディターHAYASHI)

BUTSUDORI ブツドリ:モノをめぐる写真表現
会期:~2025年3月23日
会場:滋賀県立美術館(滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1)
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(祝休日の場合は翌平日)
観覧料:一般1,200円

間も無く開催!|「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」

ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界
© LOEWE

ロエベ初の大型展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」が、2025年3月29日(土)〜5月11日(日)、東京・原宿にて開催される。本展ではロエベのファッションに対する前衛的なアプローチと、世代を超えて受け継がれるクラフトの文化を紹介。会場デザインは世界的建築設計事務所、OMAが手がける。

「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」
会期:2025年3月29日(土)〜5月11日(日)
会場:東京都渋⾕区神宮前6-35-6
開場時間:9:00〜20:00(最終入場19:00)
入場無料(予約制)
www.loewe.com