やっぱりロエベのパンが好き

SNS時代には思わず目を奪われるアイキャッチが必要だ。今季のロエベのランウェイに登場したのはなんと“トースト”。モード&パン好きで知られるエディター・門前直子さんの妄想力にも火をつけた!

写真のバッグはレザーだが、日本ではボディ部分をキャンバス素材に替えて展開予定。上質なレザーのハンドルを組み合わせたトート型。ロエベのロゴとアナグラムをデザインに落とし込んだ。バッグ(キャンバス素材)¥265,000・帽子¥79,000・ドレス・スカーフつきトップス(ともに参考商品)/ロエベジャパン カスタマーサービス(ロエベ)

食パンかブリオッシュか、それが問題だ

 パン好きにとって、「おすすめのパン屋さんは?」という質問は非常にやっかいです。なぜなら、どんなパンがお好きかによって推したいお店もがらっと変わってしまうから。どのパン屋さんにも得意な分野があるもの。そして、パンの種類は実に多様で、たとえばあんぱんとバゲットではクラシックとロックくらいの違いがあるわけです。
 さて、「これはどんなパンなのか?」ともっか自分の一大関心事となっているのがロエベの"トーストバッグ”。形は食パンのようですが、色の濃さはバターと卵をたっぷり使ったブリオッシュに見えなくもない。あっ、青山の「パン・オ・スリール」のブリオッシュ食パンなんて形も色もイメージがぴったりかも……! パンの種類に加えて、ロゴやアナグラムは何で描かれているのか? 赤い文字はベリー系のジャムで、黒いマークはチョコレートペンか焼き印? なんてぐるぐる考えていると、作り手のパン嗜好まで妄想が膨らみます。
 数あるパンのなかでこれを選んだジョナサン・アンダーソン。カンパーニュのようなハード系よりもふんわりしたタイプが好きなのかしら。じゃあ、もし彼が来日したらどこのパン屋さんをおすすめする?(※もちろん友達ではありません)。ああ、想像していたらパンが食べたくなってきました。物欲ならぬ食欲をかき立てるバッグに乾杯もとい、完敗です!

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もんぜん なおこ●フリーランスエディター、ライター。女性誌の編集部を経て、フリーに。パンとワインが好きで、他媒体のウェブサイトでは「ブレッドハンター」という連載も担当。

SOURCE:SPUR 2017年9月号「SPURの最強ショッピングリスト2017」
photography:Mitsuo Okamoto styling: Ayaka Endo hair:Takao Hayashi make-up: TOMOHIRO MURAMATSU〈SEPT〉 model:Gisele text:Naoko Monzen(column)

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