Best of 17-18FWパリ・メンズコレクション

1月3週目、メンズのファッション・ウイークを控えたパリは、寒波に見舞われました。しかも今回は、もうすぐカルバン クラインでのファースト・コレクションを発表するラフ・シモンズが自身のブランドの発表もニューヨークへと場を移したほか、アンソニー・ヴァカレロによるサンローラン パリの2シーズン目もまだプレス・プレゼンテーションはしないという、寂しいニュースが。とは言え、今回はクオリティの高いショーが多く、充実したシーズンとなりました。ここでは、女性も要チェックの4つのコレクションをご紹介しましょう。

まず一番の話題は、ルイ・ヴィトンシュプリームのコラボです。ルイ ヴィトンのメンズのアーティスティック・ディレクター、キム・ジョーンズによると、このコレクションはニューヨークのアップタウンとダウンタウンのミックス。”Supreme”はおなじみの赤地に白のロゴだけでなく、カムフラージュ地やモノグラムにロゴを組み込んだ柄でも登場しました。小物のアイテムは大小のバッグ、スカーフからスケートボード、アーミーナイフ、キーチェーン、スマートフォンケースまで。ちなみにショーでは、この春夏のルイ ヴィトンのメンズのニットを着たケイト・モスがフロントロウで興奮気味に各ルックに見入っていたのを目撃。

またベルルッティでは、新アーティスティック・ディレクター、ハイダー・アッカーマンが初コレクションを披露しました。意外にもキャメルのチェスターコートで幕を開けたランウェイでは、クリーンでシャープなシルエットに仕上げたベーシックアイテムが優勢。そしてエレクトリック・ブルー、ルビー、ピンクなどの差し色が光リます。サスキア・デ・ブロウ (Saskia de Brauw)、ジェイミー・ボチャート (Jamie Bochert)、ミカ・アルガナラズ (Mica Arganaraz)、リヤ・ケべデ (Liya Kebede)ら女性モデルたちが着こなしたパーカやソフトな仕立てのアウターは、フロントロウに座っていたティルダ・スウィントンにも強くアピールしたことでしょう。

一方、常に女性ファンも多いドリス ヴァン ノッテンのメンズでは、今回生地メーカーがフィーチャーされました。理由は、オリジナルの生地にこだわるドリスが、メンズ・ウイメンズを総計すると99回目のショーを迎えたことで、素材に一層重点を置いたから。その分デザインでは原点に立ち返り、彼の定番的なシルエットがアップデートされました。ドリスらしい遊びは、日本の東紀繊維からスコットランドのツイードメーカーまで、生地屋のロゴの拡大版。このほかアイコニックなフェアアイル柄セーターの一連も、ユニセックスアイテムとして良さそうです。

そして、マッキントッシュからは、ブルガリア出身、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズでファッションを学んだ若手デザイナー、キコ・コスタディノフ (Kiko Kostadinov)によるプレミアムラインMackintosh 0001がローンチされました。ニットも含めたユニセックスの10体は、いずれもミニマルなシルエットで、黒のみでの展開。シームの部分に光を反射するゴムのテープを貼って、アクセントのように見せたデザインが特徴です。また、ゴムのテープはパンツやアウターの裾部分にウェイトを加え、シルエットをストレートに見せるというデザイン効果もあると言うから、着てみるのが楽しみです。

ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子プロフィール画像
ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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