ラコステ×グープで見つける、レトロモダンのタイトルイメージ

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンなスポーティ・アイテム

ラコステから、グープとのコラボレーションによるカプセル・コレクションが発表されました。ご存知の通り、グープは女優のグウィネス・パルトローが2008年に始めた、ウェルネスとライフスタイルのブランド。私は同サイトの旅行ガイドページをもっぱら活用しています。グウィネスと言えば、ウェス・アンダーソンの映画『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』('01)のマルゴ役を覚えている人も多いはず。

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

映画 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 予告編

彼女が着ていたラコステのストライプのポロワンピースは、ルーク・ウィルソン演じるテニス選手リッチーのポロシャツや、ベン・スティラー演じるチャスのトラックスーツとともに、当時トレンディ・アイテムとなりました。特にマルゴのルックでは、サイドパーツのボブヘアとヘアピン、そしてアイライナーにベーシックなポロというミックスマッチが、大人になりきれない万年少女のキャラクターを絶妙に演出。

The Royal Tenenbaums / AnOther Magazine

ウェス・アンダーソンの映画『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でグウィネス・パルトロー演じるマルゴ(右)

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_1

ラコステ×グープのポロ・ワンピースはややウエストを絞ったフェミニンなシルエット。パフスリーブの袖と大きめの襟が特徴。Photo: Minako Norimatsu

余談ですが、私は彼の世界が大好きで、4年前にはウェス・アンダーソンがキュレーションした美術展を見に、ウイーンくんだりまで行ったのです。また、彼のファンがスタートして本人からも承認されているインスタグラム・アカウントaccidentallywesandersonも欠かさず見ています。

さて、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』から20年以上経った今、当のグウィネスがラコステのためにイメージしたのは、レトロモダンで日常でも着られるスポーティ・アイテムの一連。両ブランドのチームはラコステのアーカイブスを研究し、アイコニックなアイテムをプロポーションやディテールでモダンに、そしてフェミニンに再解釈したそうです。例えばポロのジャンプスーツは、パフスリーブで可憐に。ストライプのポロとショーツのセットアップは、繊細なニットで。カラーパレットはネイビーがベースで、イエローやスカイブルー、グリーンが差し色です。あいにく日本のラコステ店頭では取り扱いがありませんが、本国のオフィシャル・サイトかグープのe-shopでオーダー可能(€150〜)。

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_2

ラコステ×グープのカプセル・コレクションより、市松モチーフのジップアップ・トップをトライ。私自身のワードローブから、やはり市松模様のヴィンテージのレギンスを合わせて。Photo: Minako Norimatsu

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_3

ラコステ×グープのカプセル・コレクションより、襟と袖口がグラフィックなジップアップ・カーディガン。Photo : Osma Harvilahti

 

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_4

ラコステ×グープのカプセル・コレクションより、ストライプのポロとショーツのニットのセットアップ Photo : Osma Harvilahti

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_5

ラコステ×グープのカプセル・コレクションより、パフスリーブとパンツのベルトでフェミニン/マスキュリンなテイストで遊んだジャンプスーツ。Photo : Osma Harvilahti

こんな風に一気にラコステ熱が高まっている、パリ。この機に私がシャンゼリゼにあるラコステの旗艦店、”アリーナ“で手に入れたのは、パーソナライズされたポロシャツです。このサービスではまず、7色揃った定番ポロから1色を選びます。型は男女兼用のクラシック・フィットか、袖が短めの女性用スリム・フィット。しかし気を利かせて例外を提案してくれたスタッフのおかげで、数着のフィッティングの末に小柄な私がピックアップしたのは、袖がややパフっとしている子供用でした。

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_6

パーソナライズしてもらったポロシャツ。14歳用サイズで、イニシャルとクロコダイルは赤。Photo: Minako Norimatsu

 

あとはオプションとして、クロコダイルの種類と色、そしてイニシャル刺繍のフォントと色を選びます。仕上がりまで待つこと、約30分。

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_7

パーソナライズ・サービスではまずポロシャツの色と型を選ぶ。Photo: Minako Norimatsu

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_8

パーソナライズ・サービスでプラスできるクロコダイルには、世界各国のフラッグ仕様も

この間に店内をぐるりとまわると目に留まったのは、モノグラム・ジャカードのアンサンブルでした。これも色、素材、柄からしてレトロ・モダン! 早速ウィッシュ・リストに加えました。

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_9

秋冬ものから、モノグラム・ジャカードのセットアップを試着。Photo: Minako Norimatsu

ところでラコステは、来年90周年を迎えます。ルイーズ・トロッターがアーティスティック・ディレクターとなって、早4年。来年はどんなサプライズがあるのか、楽しみです。

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_10

ラコステの創業90周年に備えて、この本を熟読予定。René Lacoste (Martinière 刊、2018年) Photo: Minako Norimatsu

ラコステ×グープで見つける、レトロモダンの画像_11

来年のラコステ90周年を暗示して、プレス・プレゼンテーションで展示された、”ルネ・ラコステ“ブレザー。ブランド設立以前、1926年に創始者が自身のニックネームにちなんでジャージィ素材のジャケットにクロコダイルのワッペンをつけたもの。今見てもモダン。Photo: Minako Norimatsu

ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子プロフィール画像
ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

記事一覧を見る

FEATURE
HELLO...!