捨てられなくて、春

なかなか物を捨てられない子どもでした。ピアノの発表会のパンフレットやプレゼントについていた可愛いリボン、着られなくなってしまったお気に入りの服など、こっそりとっておいては、母に怒られるということを何度繰り返したことか……。大人になった今は、さすがにそれをしては収納がいくらあっても足りないので、できるだけ捨てられないものを増やさないよう、細心の注意を払っています。
しかし!
たまたま休日出勤をしていた日に、久々に捨てられないものに出合ってしまったんです。

amazonの文字の下の、あの丸い手が見えますか?
なんと、配送ボックスがドラえもん仕様になっているんです! 映画「ドラえもん 新・のび太の日本誕生」のプロモーションを兼ねて2月末から行われているものだそうで、偶然にもそのボックスに当たったのでした。天面以外はすべて漫画がプリントされていて、裏側もこんなに可愛い!

映画館で見ると先着で配られる“ミニドラ”のおまけが欲しくて立ち見をしたことや、このボックスの裏側にも書かれている土偶が幼心にも本当に怖くて、夜眠れなくなったこと、この箱を手に取ると、大好きだった「ドラえもん」をめぐる思い出が走馬灯のように蘇ります。
とはいえ、どんなに可愛くても空箱は空箱。永遠の憧れ、ミニマリストへの道のりがいかに遠いのかを思い知った32歳の春でした。

エディターMORITAプロフィール画像
エディターMORITA

物心がついた時からパンツ派。今、一番興味があるのは、どうやったら居心地のよい部屋で暮らせるのか。美容、アート担当です。

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