猫好きのための「撮リセツ」の前セツ

猫好きだけど、猫アレルギーです。突然ですが。海老が大好きなのに甲殻類アレルギーでもあります。世の中、うまくいかないものですね。そんなわけで、人のお宅の猫をインスタグラムで勝手に愛でる、というのが日課になっておりまして、エア猫を心の中でたくさん飼っています。

このデコちゃんも私のエア愛猫のひとり(というか一匹)。こちら、カメラマンの清水奈緒さんのお宅の猫ちゃんなのですが、この清水さん、猫が好きすぎるあまりに最近『猫の撮リセツ』(エクスナレッジ)なる本まで出していて、気が付いたら編集部に送りつけられてきていました。かわいい猫のほっこり本かと思いきや、中身は驚くほど理論的かつマニアックに猫を撮影するためのハウツーがつまっていたのです。

猫好きといえば、私のまわりでは家猫から野良猫まですべてを愛してしまったり、猫がつくものすべてのグッズを集めてしまったり、とわりと感覚的というかインスピレーション重視な方が多い気がするのですが、この本の理論的なこと。例えば、「遠くから見ている猫」を撮る場合。アドバイスとしては、「マズルがとがった猫の場合は、少し下からとるとやわらかい印象になります」とのこと。この、猫への洞察の深さよ。また、猫好きはもちろんですが、写真自体を上達させたい人へのヒントもつまっています。「構図の中にストライプが出てくる場合は、水平になるようちょっと気を配るだけですっきりした写真になります」なんて、自分のインスタやブログの写真でも使えそうな豆知識です。このほか、構図のこと、一眼レフで撮る場合の露出補正など基本設定のこと、道具のことなど具体的にためになる情報がつまっていて、「そこまで猫のために……」と読んでいて熱いものがこみ上げてきます。

ちなみに、上のデコちゃん写真は、何か撮リセツルールで撮影した写真をください、と清水さんにオーダーした結果、「下からの猫+首かしげさせ技」を使ってiphoneで撮影してくださいました。さすがのかわいさです。

猫のいない私は、この本を「情報量を減らす」ルールで撮ってみましたが、やっぱり本だと普通です……。いえ、本の中身はかわいいんですけれど。猫を飼っていないから撮影できない!なんて人にも、かわいい猫写真を愛でる&写真上達術のためにおすすめしたい一冊です。

そして、猫と言えば忘れてはならないのが、ヒグチユウコさんの猫ちゃんがグッチのチルドレンズコレクションを着た表紙が目印のSPUR12月号!(便乗) 『猫の撮リセツ』ともども、よろしくお願いいたします!

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エディターTOTOKI

ファッションと占い担当。おしゃれは我慢、ができないので、着心地重視。休みの日は、大体インテリアのことを考えています。

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