エディターズバッグ・2019年版って?

先日、空港に向かう成田エクスプレス車内で「感じのいいバッグ」をポチったわずか数日後、私は出張先のミラノでまたしても新しいバッグを買おうとしていました。「えっこの人ちょっと大丈夫?アホなの?」とお思いでしょうが、大丈夫、判断は正しかったと思う。(カードの引き落としを思うと震えるけど……) 全然欲しいものがない期間と、心ときめくものに出会いまくる期間が交互にやってくるという謎の消費パターンを昔から繰り返しています。何なんですかねこれ。バイオリズムですかね。

セリーヌの「カバスモール」。実はこれに関しては以前よりうっすらと脳内ウィッシュリストに刻まれてました。編集部に色違いを愛用している同僚がおりまして、もう、とにかく使いやすすぎて別のバッグが使えないとの談。トートとしてもショルダーとしても使用でき、小ぶりで日本人の体格とのバランスもいい、というのも強みかと思われます。完全に冷やかしのつもりで店をチェックしてましたら、「あ、例のアレ、ありますやんけ! しかも新色!」……となりまして。控えめに刻まれたロゴはエディバージョンに変わっておりましたが、このモデルはまだ継続する模様。ファッションウィークの妙な高揚感とも相まって、気づけば「これ下さい」と高らかにお店のお兄さんに宣言してました。

帰国してから使ってますが、たしかに同僚の言う通りめちゃくちゃ使いやすい。「A4がギリギリ入る(天地はちょっとだけはみ出すんですが……)というのが、外出先で紙資料などをもらいがちなこの仕事には本当に有難いです。iPad proも入るし、見た目は小さいのに基本的な仕事道具が収まるから、肩に食い込む布のサブトートを持たなくていい日も! 質感のあるグレインドカーフスキンも、傷が目立ちにくそうで雑な性格の自分にぴったり。
シンプルなデザインと機能性。「なんてことないけど抜群に感じのいいバッグ」は、ここにもあったのでした。ひと昔前に「エディターズバッグ」なる単語があり、それはわりとなんでもザクザク入る大きなトートを指すことが多かったのですが、ガジェットもSLGもずいぶん小型化した今、エディターズバッグ2019年版はもしやこれなんじゃないか、とさえこっそり思っています。
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エディターOKUDA

ミニマリストに憧れながらも、己の物欲と食欲から逃れられません。好物は生ビールと生牡蠣と生肉、そして大きなイヤリング。