大人が着飾るとき、カジュアルなアイテムと捉えられがちな、ダウンアウターを主役にしたっていいはず。市川実和子が華麗に着こなす６スタイルから、ボリューム感を逆手にとった装いのティップスを伝授する
※この特集中、以下の表記は略号になります。WG（ホワイトゴールド）、MOP（マザーオブパール）
柄のダウンに負けないボリューム感で遊ぶ
首元から袖にかけては優美な薔薇が咲き誇り、フロントとバックには目にも鮮やかなトロピカル柄のパターンをコラージュした主役級の一着。サイドにはレースアップのディテールがあしらわれ、360度どこから見てもスタイリッシュな表情。ダウンのボリューム感に負けない、インパクトの強いアイテムを取り入れて。大きなリボンの帽子、構築的なフォルムのスカートと、はっとするフューシャピンクのサンダルでユーモアのある佇まいに仕上げる。
モノトーンスタイルには豪奢なジュエリーが似合う
光沢のある素材にダイヤモンド形のキルティング、高めのネックがモードな印象。黒と白のコントラストが描くシックな装いに、世にも美しいハイジュエリーを加え、夢見心地な気分に浸りたい。
ボクシーなシルエットは甘やかなラッフル使いで攻略
ジッパーとスナップボタンの2段階で開閉できるダウンベストは、マットな質感がソリッドな雰囲気を醸し出す。スポーティなムードになりやすいボックスシルエットだが、ドレスアップするなら、着こなしにリズムよくボリュームを出すのがポイント。また、真逆の甘いテイストをふんだんにミックスしたい。インに選んだのは、首元のラッフルとリボン、バルーンスリーブがロマンティックなブラウス。裾にかけて4段のラッフルが重なるサイケデリックなベルボトムを合わせ、ネオ・ピエロなスタイルで個性を際立たせて。
色とシルエットで遊ぶAラインのダウンジャケット
質感も濃淡も異なるグレーの生地を2種類使用した、フードつきのダウン。同系色かつＡラインのドレスと合わせて、共鳴するシルエットを堪能したい。ストールをルーズに巻き、ハットにあしらわれたリボンの顎紐を鎖骨部分で結び、その上からネックレスをオン。足もとは優美なパンプスでバランスを。
機能性の高いダウンはロマンティックに裏切る
撥水性と防風性のあるグレーズドエフェクト素材を搭載。袖にはサムホールつきのカフスを施した高機能なジャケットだ。パーティ仕様に盛り上げるなら、思い切って甘やかなムードを加えてミックスアンドマッチを楽しんで。艶のあるブラウスに袖を通したら、チュールを大胆にあしらったジャケットとパンツのセットアップを。ワントーンで全体に統一感を出しながらグロッシーとマットな質感をリズミカルに投入すると、こなれたドレスアップスタイルが完成する。
ロング丈のダウンは、ドレス感覚で色気のある佇まいに仕上げて
80年代のポップアートに着想を得て、グラフィカルなフローラルモチーフを全面にあしらったロング丈のダウン。顔の輪郭に沿うような襟元から、黒のタートルネックニットをのぞかせてフェティッシュなムードをひとさじ。ロング丈はともするとコンサバな印象になることもあるが、ドレス感覚でまとえばモードに好転する。網タイツとヒールのパンプスでセンシュアルにまとめて。
