【ロジェ ヴィヴィエ】の美学を凝縮した「ピエス ユニーク コレクション」が初来日。ゲラルド・フェローニが語る、メゾンのDNAと革新の歩み

ロジェ ヴィヴィエによる「ピエス ユニーク コレクション」が初めて日本で披露された。この特別な機会に合わせて来日したクリエイティブ・ディレクターのゲラルド・フェローニへのインタビューが実現。ブランドの歴史を編纂した新刊『Roger Vivier: Heritage and Imagination』や、メゾンの伝統と革新、そして今後のビジョンについて聞いた。

ロジェ ヴィヴィエによる「ピエス ユニーク コレクション」が初めて日本で披露された。この特別な機会に合わせて来日したクリエイティブ・ディレクターのゲラルド・フェローニへのインタビューが実現。ブランドの歴史を編纂した新刊『Roger Vivier: Heritage and Imagination』や、メゾンの伝統と革新、そして今後のビジョンについて聞いた。

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Gherardo Felloni/ゲラルド・フェローニプロフィール画像
Gherardo Felloni/ゲラルド・フェローニ

イタリア・トスカーナ出身。2018年3月よりロジェ ヴィヴィエのクリエイティブ・ディレクターに就任。エレガントかつモダン、折衷主義に基づいたデザインが厚い支持を集めている。

日本初披露! 2026年春夏「ピエス ユニーク コレクション」

2023年よりスタートしたロジェ ヴィヴィエのピエス ユニーク コレクション。メゾンのヘリテージと革新性、そしてクリエイティブ・ディレクターであるゲラルド・フェローニのイマジネーションを最も研ぎ澄まされた形で具現化するクリエイションの結晶だ。

アーカイブのデザイン画を研究するゲラルド・フェローニ。新作では1960年代の作品を着想源に、アニマルモチーフを現代的に再解釈したクリエイションが誕生した。

デザインをスケッチするゲラルド・フェローニ。新作では1960年代のアーカイブスを着想源に、アニマルモチーフを現代的に再解釈したクリエイションが誕生した

今回、初めて来日を果たしたピエス ユニーク コレクションの最新作「アトリエ アニマリエ」は、1960年代以降、メゾンのコードのひとつとして継承されてきたアニマルモチーフを着想源に制作。フェザーやクリスタル、セミプレシャスストーン、ハンドペイントなど、希少な素材を惜しげもなく用いた11のユニークピースである「エフロレッセンス ジュエル バッグ」が誕生した。本記事では、メゾンの世界観を象徴する代表的な作品を抜粋して紹介する。

ロジェヴィヴィエRoger Vivierの2026年春夏Pièce Uniqueコレクションが日本で初めてお披露目された

「スプランディド・ジラフ」サテン、ビーズ、クリスタル製。制作時間70時間

キリンの模様を写実的に表現した「スプランディド・ジラフ」は、クリームサテンのベースにビーズとクリスタルを隙間なく縫いつけ、フロントにはブラックオニキスのスフィアを付けたバックルをセット。ハンドルにはトパーズカラーのクリスタルを配したこの上なく豪奢なピースだ。

ロジェヴィヴィエRoger Vivierの2026年春夏Pièce Uniqueコレクション「パラディ・ノワール」

「パラディ・ノワール」サテン、ビーズ、クリスタル、フェザー製。制作時間70時間

野生動物のもつ優美な官能性を、空想のモチーフで表した「パラディ・ノワール」。1987年にパリ装飾美術館での展覧会のためにムッシュ ヴィヴィエがデザインした「Paradis Noir」というシューズを元にしている。フェザーとクリスタルの装飾が、大胆で生き生きとした輝きを演出し、ブラックとグリーンの鮮烈なコントラストを描き出した。

ロジェヴィヴィエRoger Vivierの2026年春夏Pièce Uniqueコレクション「ゼブラ・ボンボン」

「ゼブラ・ボンボン」サテン、スパンコール、ストラスビーズ製。制作時間60時間

まるでロココ時代のメルシエ(美術工芸品)のように甘美な「ゼブラ・ボンボン」は、1964年に発表された作品に着想を得たもの。クリームサテンの生地に、ピンクとホワイトのパイエット、そして幻想的なきらめきを演出するビーズをあしらい、グラフィカルなゼブラモチーフを表現した。

ロジェヴィヴィエRoger Vivierの2026年春夏Pièce Uniqueコレクション「ゼブラ・ノクターン」

「ゼブラ・ノクターン」サテン、ビーズ、クリスタル、フェザー製。制作時間60時間

ゼブラの野生的でしなやかな模様を、ブルーとブラックのミステリアスなカラーリングで描いた「ゼブラ・ノクターン」。ランダムに縫いつけられたフェザーは、イタリアのヴェネト地方に構える刺しゅう工房によるもの。重厚な輝きのブラッククリスタルに、軽やかさとドラマティックな躍動感を添えている。

ロジェヴィヴィエRoger Vivierの2026年春夏Pièce Uniqueコレクション「ゲパール・エレ」

「ゲパール・エレ」サテン、ビーズ、クリスタル、フェザー製。制作時間70時間

放射線状に広がるフェザーがドラマティックな「ゲパール・エレ」。レオパードを連想させるエクリュ、ブラウン、ブラックの色彩の重なりがシックな印象。大小のブラックパールのビーズをちりばめたエフロレッセンスバックルと、ゴールドのクリスタルをあしらったジュエルハンドルが、どこかアンティークのような重厚感のある佇まいを放つ。

ロジェヴィヴィエRoger Vivierの2026年春夏Pièce Uniqueコレクション「ティグレス・フォル」

「ティグレス・フォル」サテン、ビーズ、クリスタル製。制作時間70時間

まるで南国の鳥のようなエキゾチックなカラーコントラストが目を引く「ティグレス・フォル」。フューシャピンクのサテンの上から、ブラック、グリーン、ピンクのビーズを連ねたフリンジをあしらい、抽象的なタイガーモチーフに昇華させた。エレガントなジュエルハンドルと、クリスタルがひしめくエフロレッセンスバックルが存在感を放つ。

メゾンのアイデンティティを凝縮した一冊を読み解く。ゲラルド・フェローニが考える、ロジェ ヴィヴィエの真髄とは?

ロジェヴィヴィエがリッゾーリ社より新たなモノグラフRoger Vivier, Heritage and Imaginationを刊行

ロジェ ヴィヴィエの歴史を遡るということは、ファッション、アート、映画、そして文化の歴史を辿るということだ。クリスチャン・ディオールのオートクチュールの専属シューズデザイナーとして、1954年にデザインしたスティレットヒールをはじめ、数々の伝説的な作品。それらをこよなく愛し、ブランドの歴史を彩ってきた王侯貴族やセレブリティ。その華麗なるヒストリーを編纂したのが、リッゾーリ社から出版されたビジュアルブック『Roger Vivier: Heritage and Imagination』だ。同書のために、クリエイティブ・ディレクターのゲラルド・フェローニはアーカイブスの研究に一年を費やしたという。

「ロジェ ヴィヴィエの歴史は、非常に豊かなデザインインスピレーションと、素晴らしい顧客たちによって形作られてきました。1953年、エリザベス2世女王の戴冠式のために制作された、ルビーをあしらったゴールドレザーのシューズ。マレーネ・ディートリヒが愛した『ボールヒール』、そしてシューズデザインの常識を覆した『ヴィルギュル』ヒール。この書籍では、メゾンのレガシーを振り返ると同時に、現在の私のクリエイションとの対比を試みています」。

ロジェヴィヴィエがリッゾーリ社より新たなモノグラフRoger Vivier, Heritage and Imaginationを刊行

書籍に登場するアーカイブスは、1950年代から直近のコレクションに至るまで実に幅広い年代に及ぶ。しかしそのいずれも時代を超越したモダニティを体現している。

「ロジェ・ヴィヴィエは、真の発明家でした。資料を研究する中で驚かされるのは、創業者の卓越した美的感性と、時を経ても色褪せない創造性。長い歴史があると聞くと、厳格で古めかしいと思われるかもしれませんが、彼が生み出した革新的なデザインはいずれもモダンであると同時にタイムレスで、クールで、ユーモアにあふれ、色彩豊か。この書籍を手に取ると、その驚くべきビジョンの一端に触れてもらえると信じています」。

ロジェ ヴィヴィエの歴史を振り返る上で、切っても切れない関係性にあるのがセレブリティたち。歴代のミューズたちの中で、最もインスピレーションを受けた人物を尋ねると、カトリーヌ・ドヌーヴだという。1967年に公開された映画『昼顔』でロジェ ヴィヴィエのアイコニックな「ベル ヴィヴィエ」を着用し、一躍トレンドセッターたちのマストハブ アイテムへと押し上げた、メゾンの歴史の中でも最もアイコニックな存在のひとりだ。

「幼い頃に映画『昼顔』を観たときのことを今でも覚えています。小さな劇場でリマスターされたものを上映していて、館内には私と数人しか観客がいませんでした。作品の中で彼女は、全く気取ったところがなく、非常に挑発的な役を演じていて、すぐさまファンになりました。ただ美しいだけでなく、強い意志を持っていて、自信に満ち溢れている。その憧憬は、実際に本人に会っても変わることはありませんでした。彼女は一見クールに見えますが、実際に話すと実はユーモアにあふれ、とても温かく、包容力のある人です」。

ロジェヴィヴィエがリッゾーリ社より新たなモノグラフRoger Vivier, Heritage and Imaginationを刊行

ゲラルド・フェローニがロジェ ヴィヴィエのクリエイティブ・ディレクターに就任したのは2018年。それ以来、メゾンのDNAを受け継ぎながら、革新を重ねてきた。未来について尋ねると、彼は気負うことなくこう語る。

「私の役割は、新しいアプローチでメゾンを常に進化させることです。一方で、決して揺るがないものもあります。それは、長い時間をかけて築いてきたデザインコードや色彩感覚です。それこそが、時代を超えて受け継がれるべきものなのです」。

その言葉どおり、彼の美学の根底にあるものは、過去の輝かしいキャリアを通して一貫して変わらなかった。

「これまでシューズデザイナーとして関わってきたすべてのブランドにおいて、私のインスピレーションの源は常にロジェ ヴィヴィエにありました。現在はクリエイティブ・ディレクターとして、これほど豊かなレガシーを自らの手で解釈し、表現できることに大きな喜びを感じています」。

その言葉には、メゾンへの深い敬意がにじむ。そして最後に、ロジェ ヴィヴィエを愛するすべての人々へとまなざしを向ける。

「ロジェ ヴィヴィエのシューズは、長い歴史と飽くなき探求心、そしてそれを形にする多くの人々の想いと手仕事によって生み出されています。そのことを感じ取ってもらえたら嬉しく思います。人の手から生まれるクリエイティビティこそ、いまの時代に最も大切なものですから」。

春の陽気をまとった限定カプセル「コリブリ」が、ポップアップで登場!
春の陽気をまとった限定カプセル「コリブリの画像_11

日本限定のカプセルコレクション「コリブリ」が揃うポップアップを、伊勢丹新宿店と阪急うめだ本店にて開催。ハチドリをイメージしたパステルカラーの組み合わせが美しいアイコンシューズから新作バッグ、アクセサリーやスモールレザーグッズまでを幅広くラインナップ。エクスクルーシブなコレクションとともに、心躍る春の装いを楽しんで。

「コリブリ」ポップアップ
会場:伊勢丹新宿店 本館1階 ザ・ステージ
会期:〜4月28日(火)
会場:阪急うめだ本店1階 コトコトステージ 11
会期:5月13日(水)〜5月19日(火)

ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン
https://www.rogervivier.com/
0120-957-940

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