天秤座【9.23 - 10.23】

他者と接して
「原点」を見いだす

全体運

 天秤座の2020年は、自分にとって“ホーム”と呼べる場所や人間関係をつくり上げる1年間にあたります。仕事や進学など、環境の変化により引っ越すことになる人は多いでしょうし、よりよい住環境を模索して改装、改築といったことに力を入れる人もいるでしょう。みんなでワイワイ過ごすよりも、ひとりでまったりと家にいたいと思いますし――はからずもこの春は、自粛というかたちでそれがかなえられたわけですが――場所だけでなく、家族やパートナーなど「身内」と呼べる存在にも目が向かいます。独身の人の場合、パートナーを持ち自分の家族をつくり上げていくことへの思いが、これまで以上に募ることもあるのでしょう。

 私はこの“ホーム”を説明するとき、よく「拠って立つ場所」という表現を使います。ただの場所、建物、関係性ではなく、そこに心理的な、離れがたい結びつきがある場所。そうした意味で、この時期は「原点に帰る」という意味も持ちます。たとえば、生まれ育った環境で身についた思考パターン。社会人としてスタートを切った日の、フレッシュな決意。大切な人を、世界一大切にしたいと思った日のあの思い。5月頃から、あなたはちょっと心のぐらつきを感じているのかもしれません。自分は今のままでいいのだろうか、何が自分にとっての幸せなのだろうか。足もとが少し揺らぐような心持ちが、生まれやすい時期に入っています。ただ、あなたは決して、ひとりで悩み続けることはないでしょう。他者から強烈な刺激を受けるかたちで、自分が本当に大切にしたいものを見いだすことになっているからです。そこには少なからず「比較」という行為も入ります。最初は「あの人はなんでも持っているのに、私には何もない」「憧れるけど、自分には無理だろうな」などと、楽しくない思いにかられることもあるのでしょう。ただ、少しずつ「でも、幸せになりたい」という気持ちに変わってきます。そのとき、自分が本当に大切にしたい“ホーム”を、原点を、鮮烈に思い返すことになるのです。どんなときも動かない、なくなりもしない自分の灯台として。
 
 時には、すごく嫌な人を相手に「こんなのはイヤだ!」と反発するかたちで灯台を見いだすこともあるでしょう。自分の心が感じたことを、原点回帰につなげていき自分の“ホーム”をつくる材料にしましょう。宮沢賢治は『銀河鉄道の夜』で「なにがしあはせかわからないです。ほんたうにどんなつらいこともそれがたゞしいみちを進む中でのできごとなら峠の上りも下りもみんなほんたうの幸福に近づく一あしづつですから」と書いています。まさにそのとおりで、上りも下りも、いいこともそうでないことも、あなたの幸せにつながっていきます。

 こうした傾向は12月中盤まで続き、そのあとは’21年の年間テーマが早くもスタートすることになっています。’21年の天秤座の人のテーマは、「愛と自己表現」。素敵な恋をする人はとても多いでしょう。自己表現ということで、自分の中にあるきらきらと輝くような感性を世に解き放っていく人もいます。愛の定義も、世の中的にグッと広がっていきます。異性愛だけでなく多様な愛が、そしてパンセクシュアル、アセクシュアルといったあり方も、世の中全体により広く認められていくことでしょう。愛というのは、素晴らしい自己表現のひとつですから。素晴らしい日々にしていくために最も大切なことは、あなたがあなたでいること。そのためには、まず自分をよく知らなくてはいけません。’20年下半期、あなたは他者から刺激を受け、時に衝突しながら自分の原点を探していきます。大切にしたい場所を守っていきます。それは、’21年に輝くための、とてもとても重要な時間でもあるのですね。素晴らしい未来のために、ぜひ周囲の人と本気で関わっていっていくと、よいかと思います。

 

7~9月の運勢

 対人関係がガツンとアツくなってきます。急に来るので、どうか驚かないように心の準備をしっかりしていてください。交渉やプレゼン、相談事など人と話す機会も増えるはずですが、変に丸くおさめようとしないことです。あなたは空気を読んだり、協調したりすることに長けた人です。それは確かに長所でもあるのですが、ここからの半年間は「言うべきことは言う」「お互いのためになるならば、衝突をも恐れない」、このふたつが、未来を切り開く重要なカギになります。「こうすれば相手をコントロールできる」といったテクニック的なことは通用しないばかりか、信頼を失うことにもなるので注意して。ただ、この時期は厳しいだけの対人関係の日々ではありません。友達や仲間といった横のつながりに助けられるときでもあります。特に8月、9月は、悩みがあるなら気が置けない友達に相談してみるのがベスト。自分では到底発見できなかったであろう、いいヒントをもらえるはずです。ただし、わかったつもりになるのはNG。ヒントと思ったならしっかり実践して、報告するまでがワンセットと思っていてください。8月中盤には、またひとり信頼できる友達ができる人もいそうです。

 

10~12月の運勢

 フレッシュなやる気や好奇心が胸いっぱいに満ちてきて、何か新しいことを始めてみたいという気持ちが出てきます。形から入るなどで出費が一時的に増える人もいそうなのですが、それを上回る充実感が得られることは間違いありません。ぜひ、前向きにスタートしてみてはいかがでしょうか。対人関係は7月から9月に引き続き活気がありますが、11月中盤頃までは「よく思われたい」「好かれたい」といったことは、あまり気にしないほうがうまくいきそうです。よく思われようとして頑張ったことや、好かれたくてチャレンジしたことは大体途中でエネルギー切れを起こしてしまいそう。大してしたくもないことで無理をするのなら、この時期はサクッと断ってしまったほうがまだ印象はよいだろうと思います。12月中旬から、2021年の年間テーマである「愛と自己表現」が年始に先駆けてスタートします。刺激的な出会いに恵まれる人もいるでしょう。自分から愛することで幸せになる、そうしたスタンスでいると幸せを見つけやすくなるはずです。クリエイティブワークに就いている人はセンスが冴え渡る時期です。創作にエネルギーを注ぎ、求めるものを作り出していくと非常に充実するでしょう。

 

開運アクション

子どもの頃に好きだったものに触れる

 子どもの頃、何が好きでしたか? お菓子に絵本、キャラクターなど、幼いあなたのそばにあったものを思い出しましょう。できれば触れられると最高です。食べ終わるのを惜しみながらちびちびとお菓子を食べたり、飽きずに何度も絵本のページをめくったりしたあの頃の自分が、今の自分にエネルギーを与えるはず。重要な仕事の日などは、好きだったキャラクターのマスコットをそっとポケットに入れて連れていくのもおすすめです。

 

下半期全体の占いはこちらをチェック!

 

FEATURE