「眠れないわけではないけれど、いまいち疲れが取れた感じがしない……」と常に睡眠に対して問題意識を持っています。そんなこともあり、快眠の手助けをしてくれるニューアイテムに対してのアンテナ感度は高め。
今回ご紹介するのはBoseの「Sleepbuds Ⅱ」。初代モデルは2018年に発売され、睡眠時専用のイヤホンとして話題になったのですが、バッテリーなどに不具合が見つかり回収されるという悲しい結末を迎えてしまったんです。手に入らなくなってしまい残念に思っていたのですが、満を持して新モデルが登場するということで、予約をし、到着を楽しみにしていました。
見た目は完全独立型のワイヤレスイヤホンに見えるのですが、これ、普通のイヤホンではありません。Bluetoothでスマホと繋がりますが、Spotifyなどから音楽を再生させることはできません。専用アプリから選べる独自のサウンドを再生することで、より良い睡眠へと導いてくれる、睡眠サポートデバイスなのです。
専用アプリはシンプル＆スタイリッシュ。用意されているさまざまなサウンドから好みのものを選ぶと、Sleepbuds II側にダウンロードされるので、寝る直前でもサッと使い始めることができるのがありがたい。サウンドはより良い睡眠のためにデザインされた自然音やホワイトノイズのようなものが中心。私は焚き火や鳥のさえずりの音をよく使っています。
装着時は「ノイズマスキング」という効果が発揮され、イヤーチップで耳を塞ぐことで睡眠時の雑音を低減しながら、周囲の音を専用のサウンドに溶け込ませることで、より眠ることに集中できるように。実際に使ってみると、近くで寝ている人のいびきなどの大きな音が完全に消えるというわけではないものの、自分の注意が雑音に向かいづらくなるので、「音が気になるなあ」「うるさいなあ」という意識に取りつかれて眠れなくなったり、起きてしまったり、ということがなくなった感じがあります。
睡眠時用のサウンドはタイマーを設定することで、自動で停止することも可能。当初は4時間くらいに設定してみていたのですが、サウンドの再生が止まったタイミングで、気になって起きてしまうので、最近は一晩中再生しっぱなしで使っています。一晩中つけっぱなしにしても、充電の持ちは問題なし。お目覚めのアラームも設定することができるので、「Sleepbudsを使うことでアラーム音が聞こえなくなり、寝坊する」なんて心配も無用です。アラームも優しい音で良い感じ。
装着感が気になったりしないかな、と思っていたのですが、寝具に擦れてガサガサするようなこともなく、小さくて軽いので違和感は特に感じず。私は、以前この連載でもご紹介した「Oura」という睡眠トラッキング用のリング形デバイスで睡眠のデータを記録し続けているのですが、Sleepbudsを装着するようになってから、以前よりも「良い睡眠」を取ることができているとデータに表れていました。
快適に使うには、サウンドの再生時間や種類など、どれが自分に合うか、数日間トライ＆エラーを繰り返してみるのがおすすめ。自宅だけでなく、旅先に持っていくのも良さそうです。
ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画／ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。
