今、旅人は青森県八戸市の「朝」を目指すべし! 夜明けから始まる朝市、曙光とともに浴びる温泉銭湯、バリエーションもボリュームもたっぷりの朝食グルメに、禁断の快楽、朝から飲み……。全部が楽しい、全部が心地いい海辺の街の2泊3日2㎏増の模様を渾身レポート!

【八戸 超・朝型旅】金曜IN→日曜OUTの2泊3日朝型旅プラン

今、旅人は青森県八戸市の「朝」を目指すべし! 夜明けから始まる朝市、曙光とともに浴びる温泉銭湯、バリエーションもボリュームもたっぷりの朝食グルメに、禁断の快楽、朝から飲み……。全部が楽しい、全部が心地いい海辺の街の2泊3日2㎏増の模様を渾身レポート!

INDEX

金曜IN→日曜OUTの2泊3日朝型旅プラン

FRIDAY 1日目

午前中に八戸入りできるなら平日の八食センターに行っておくのも吉!八戸ブックセンターやマチニワ、はっちなど市街地の観光&ショッピングをして早めにGOOD NIGHT...

SATURDAY 2日目

05:00〜 陸奥湊駅前朝市で「いさばのカッチャ」に会う
06:00〜 八戸市魚菜小売市場で筋子ごはん
07:00〜 八戸銭湯オールウェイズでサウナ満喫
08:30〜 ツキウ食堂で丼&巻き寿司テイクアウト
10:00〜 八戸酒造で利き酒と屋形船みらい号クルーズ(要予約。11:30〜の便などもあり)
11:30 下船 てんころばしドーナツでおやつテイクアウト

昼休憩および早めの一杯&夕食は左ページのガイドを参照。銭湯2発目をキメるのもおすすめ!そして朝市に向けGOOD NIGHT...

SUNDAY 最終日

04:30〜  館鼻岸壁朝市をぐるぐるもぐもぐガブガブ楽しむ!
07:00〜 温泉みちのくのレトロ感に癒やされる
09:00〜 八食センターでお土産と食材購入&七厘村で豪遊
11:30〜 熊ノ沢温泉の露天風呂で、帰りたくないと泣く

八戸の朝を、そして朝に出会う人々を、愛さずにはいられない!

八戸「水の樹」

八戸のもうひとつの顔は「本の街」。市街地に書店と広場を中心にしたパブリックスペースがたくさんあって、旅人が朝を満喫したあと、ひと休みするのにもぴったり。

ガラスの屋根つき広場、マチニワにはシンボルオブジェ「水の樹」 を中心にテーブルとベンチがあり、働く人がお昼を食べたり、学生たちが勉強やゲームをしたり、街頭ピアノを弾いたり。隣接する八戸ブックセンターは公営の書店。書籍の充実もさることながら、ハンモックやソファ、本棚に囲まれた洞穴のような閲覧スペースが極楽! 八戸ポータルミュージアム はっちにも憩いのスペースがある。1階のカネイリミュージアムショップでは、八戸を中心とした地域のお土産が揃い、センスもいいので便利! 南部裂織、八戸焼などの手仕事品、チョコQ助やりんごや海産物の加工食品、趣味がよく、いい意味オタクなリトルプレスの出版物も発見! 

そうしてのんびり、この街の超・朝型旅を振り返ってみると、しみじみじわじわ思いが込み上げてきて(穏やかな街に合わせて少しだけ)声を大にして言いたい。

カネイリミュージアムショップで購入したお土産

(右から)カネイリミュージアムショップで購入したお土産。地元のカルチャーを探求するグラフィカルなZINE「のへの ISSUE3」(¥1,760)・八戸名産品ガチャ(各¥500)

日曜開催の館鼻岸壁朝市でも、月〜土曜開催の陸奥湊駅前朝市でも、夜明け前、最初に動きだすのは地元の人々だ。とれたてを運ぶ漁師さん、農家さん、その商品をあがなう仕入れの方々――元はといえば、彼らのために朝からおいしいごはんがあり、温かいお風呂があった。八戸の朝の文化は、働き者たちの手によって紡がれ、支えられてきたのだろう。

開店前、取材に訪れた銭湯は、どこも掃除を終えてピッカピカだった。閉店は毎日22時、つまりいったい何時に起きているの!? そして開店を待ち構えるお客さんたちがいる。一緒に湯船に浸かってみれば、この時間帯にしかない至福を感じて「なるほど、そういうことね」と心から納得してしまう。風呂上がりの肌をなでる涼しい風の、猛烈な気持ちよさ!

馬革で作ったコインケース(各¥15,400)・カラフルな南部裂織の名刺入れ(¥3,960)と、南部菱刺しのしおり(¥660)

春を告げる祭「えんぶり」にちなみ、馬革で作ったコインケース(各¥15,400)・カラフルな南部裂織の名刺入れ(¥3,960)と、南部菱刺しのしおり(¥660)

八戸の朝に出会った働き者たちは、みんなちょっとシャイで優しくて、とても親切だったことも心に残る。陸奥湊駅前朝市の鮮魚や乾物、総菜を売る店先には、たいてい「いさばのカッチャ」(魚売りのお母さん)がいて、声をかけるとはにかみ「写真⁉ やんだ〜」。だけど向かいの食堂で朝食を食べていると、おまけの刺身を差し入れてくれた。祖父の代から続く時計店を兄弟で改装したツキウ食堂、創業百年以上の金田菓子店で毎朝パンを焼く88歳の金田卓さん、50代を迎え「夢だったお菓子屋さんに」転身したてんころばしドーナツ店主の中居亜希子さん、みんな笑顔が印象的。それから八戸酒造と八戸酒類の二つの蔵での、試飲での気前のよさよ!

八戸のマンホール、猫

奥ゆかしいのが八戸人の気質だそうで「朝の八戸について特集するんです」と伝えると、地元の人々は「へえ⁉ そんなに? 八戸だけで?」とたいてい驚き、首をかしげる。だけど話してしばらくすると、あれも、これも、とおすすめを教えてくれるのだ。5月から採れ始める山菜のおいしさ、夏に旬を迎えるホヤ、南部せんべいをはじめとする小麦・粉モノ製品の充実、青森ねぶた祭の陰に隠れがちだけど、同時期の毎年7月31日から8月4日に開催される八戸三社大祭が自慢だということ……。実は、漁師街ならではの酒と肴、ワインが楽しめる店が豊富に揃う夜も楽しいらしい。掘れば掘るほど面白いこの街への再訪を誓って、明るいうちに、乾杯!

昼下がりの休憩所

【13:00〜18:00 長瀬荒物店】

【八戸 超・朝型旅】金曜IN→日曜OUTの画像_5

クラフトに触れるなら長瀬荒物店へ。東北地方の竹細工の技術をつなぎながら作られている「豆腐かご」(¥14,800)、小さなおやつ工房OOSOの焼き菓子(¥380)をお土産に。

長瀬荒物店

青森県八戸市廿三日町32
080-1827-1060
定休日:月〜水曜

【13:00〜19:00 GERONIMO】

GERONIMO

コーヒーやビールとともに読書を楽しめる古本屋GERONIMOは2024年オープン。文化発信地としてイベントも開催される。

GERONIMO

青森県八戸市三日町32 江口ビル3F
定休日:月・火曜

【12:00〜18:00 saule branche shinchõ(ソールブランチ新丁)】

saule branche shinchõ(ソールブランチ新丁)

ソールブランチ新丁は、古くは新丁と呼ばれた港近くのエリアにある古民家をリノベーションしたギャラリーカフェ。アーティストの展示がある期間のみオープンする。

saule branche shinchõ(ソールブランチ新丁)

青森県八戸市小中野8の8の40
0178-85-9017
不定休
※展覧会の開催時のみ営業

早寝のためのナイトスポット

【17:00〜24:00 洋酒喫茶プリンス】

洋酒喫茶プリンス

八戸の名物バーといえば、1957年オープンの洋酒喫茶プリンス。優しいマスターとママ、息子さん(なんと家族揃って下戸)が迎えてくれる。カクテルは何を飲んでも1杯¥500という明朗会計!

洋酒喫茶プリンス

青森県八戸市長横町18
0178-44-1827
無休

【18:00〜 ARi】

ARi

近年、Uターンしたシェフのモダンなレストランが急増中。フランスと東京で研鑽を積んだ類家弘匡さんが営むARiでは、地元産熟成魚とジビエ、ナチュラルワインを。

ARi

青森県八戸市十三日町1 ヴィアノヴァ B1
070-8947-4820
不定休

【17:30〜23:00 おかげさん】

おかげさん

癒やしの居酒屋はロー丁れんさ街の居酒屋おかげさん。料理上手のママによるオリジナルの青なんばんのピザ、長芋の豆腐焼きとあったかトークに、八戸の地酒が進む!

おかげさん

青森県八戸市鷹匠小路1
0178-45-0415
定休日:日曜、祝日の月曜、GW、お盆、正月

久保田梓美プロフィール画像
久保田梓美

くぼた あずみ SPURコントリビューティング・エディター。集英社勤務を経て現在フリーランス。主に雑誌、WEB、書籍、展示の分野で執筆と編集を行う。演劇台本も手がけ、上演作品に『マハーバーラタ−ナラ王の冒険−』『イナバとナバホの白兎(第3部)』など。