【長谷川あかりさん】のうち飲みレシピ!「クミン梅酒ソーダ」「梅バターブルスケッタ」など、サマーカクテル&おつまみ講座【うち飲み向上委員会vol.57】

喉を潤す冷たいアルコールがおいしい季節の到来! 今回のうち飲み向上委員会では、人気料理家の長谷川あかりさんに教わる、いつもの晩酌で気負わずに楽しめるサマーカクテル&おつまみレシピをお届け。シンプルな食材でサクッと作れるのに、外飲みレベルの幸福感が味わえます。



あっという間に完成! 夏を感じるカクテル&おつまみ
エディターAKIYAMA(以下A)前回、長谷川さんに登場していただいたのが2月。“普段使いの材料で作るカクテル”が大好評で、この度サマーカクテルで再登場をお願いしました!

長谷川あかりさん(以下H)夏は甘いカクテルが飲みたくなりますね。気分的に近いのは、かき氷。冷たくてほんのり甘いものを飲むと、ぐんと元気になります!

ライターYOKOMIZO(以下Z)おしゃれでおいしいカクテル&おつまみレシピは、簡単すぎて思わず作りたくなるものばかりですよ!

独特の風味がクセになる! 「クミン梅酒ソーダ」

クミン梅酒ソーダ

Z 夏が来たら、梅の出番! 暑さでバテ気味なボディに酸味が効くのは、お酒になっても同じこと。だからこそ梅酒は想定内であったものの、クミンとのマッシュアップは衝撃です! 

H ヒントになったのはカレーなんです。インドカレー屋ではじめてラッサムを食べた時に、酸味×スパイスの相性の良さを知って、梅干しをカレーに入れたところ個人的に大ヒット。

Z なるほど〜! 自作の梅カレーがインスピレーション源になったのですね。

H ある時、ふと梅酒とクミンが目に入り、「梅カレーがおいしいのだらか香りの相性は間違いないはず」と合わせてみたところ、想像通りのおいしさでした! どうぞ、グビッといってください!

A うま〜い! これは大発明ですよ、クミンがポピュラーなインドの方にもぜひ飲んでほしい。それこそカレーとのペアリングも絶対合うはず。試してみたいな。

Z シンプルに梅酒を飲むより好きかも。スパイスの効果でエキゾチックな味わいになって、遊び心が生まれますね。

H クミンが甘い梅酒をきりっと引き締めて、夏にぴったりの爽やかな仕上がりになるんです

Z ベースに使う梅酒ですが、もしおすすめがあれば教えていただけますか?

H 今日は「CHOYAの梅酒」を使いました思い立ったら近所のスーパーで手に入れられて、カクテルとして飲むのに躊躇しない価格帯、そして癖のないストレートなおいしさがお気に入り。おすすめです!

A 最初にこちらのレシピを拝見した時は、クミンシードを使われるのかなと思っていました。

H クミンシードをあらかじめ梅酒に漬けておいてもいいのですが、少し時間がかかるので、パウダーにして手間を省略しました! 梅酒に振りかけるだけでOKなので、簡単に作れるところが気に入っています。

クミン梅酒ソーダ 

[材料](1人分)
市販の梅酒 80ml
炭酸水 80ml
クミンパウダー 2振り
氷 たっぷり

[作り方]
❶グラスに氷を入れて梅酒を注いだら、炭酸水を加えてよく混ぜる。
❷クミンパウダーを振ってさっと混ぜ、完成。

お手頃ワインをもっとおいしく「ハニーローズマリーワイン」

日本酒ココア

H 前回紹介した「日本酒ココア」のような、寝る前のリラックスタイムにおすすめのカクテル。白ワインにローズマリーを入れることで清涼感が加わり、薬膳酒っぽいニュアンスが楽しめます。甘みははちみつでプラスして。

Z 香りがいい〜! 見た目も可愛くて、超簡単なサングリアみたい。ハーブとアルコールによるヒーリングパワーがありますね。イライラやモヤモヤを落ち着かせてくれそうなので“瞑想サングリア”と呼びたい♪

A このカクテルは、氷もたっぷり入れてアルコールが薄まるから、お酒が弱い人にも飲みやすそう。白ワインの良さも損なわれていないので、ワイン好きも趣向を変えた一杯として気に入るはずですよ! 使う白ワインのおすすめはありますか?

H お手頃な白ワインで十分おいしく作れます。今日使ったのは私が最近ハマっている「タヴェルネッロ オルガニコ トレッビアーノ」のシャルドネです。気軽に飲んだり、料理に使ったりする時にちょうどよく、ちゃんとおいしい。紙パック製なので捨てやすいところもお気に入り。白ワインはジュースと割って飲むのも好きで、ピーチネクタージュースと割るのもおいしいですよ。

Z わぁ、そっちも作ってみます! 

ハニーローズマリーワイン 

[材料](1人分)
ローズマリーワイン 
 白ワイン 300ml
 ローズマリー 1本
はちみつ 小さじ1
氷 たっぷり

[作り方]
❶【ローズマリーワインの準備】保存容器に白ワイン300mlとローズマリー1本を入れ、1時間ほど冷蔵庫で冷やす。時間が経ったらローズマリーを取り出す。1時間以上ローズマリーを浸けると、苦味が出てくるので注意!
❷グラスに氷を入れ、ローズマリーワイン100mlを注ぐ。はちみつを加え、よく混ぜて完成。

大人のほろ酔い甘酒「焼酎の甘酒ライム割り」

焼酎の甘酒ライム割り

H こちらのカクテル、私のイチオシです! 甘酒は飲む点滴とも言われているじゃないですか。今回はカクテルなのでお酒入りですけど、気持ち的には栄養補給ドリンクですね(笑)。

Z お酒で栄養補給というとパリピ感がありますが、底抜けに優しいテイスト! 爽やかな飲み心地はどこか懐かしく、過去に出合っていた気がするんだけど、君の名は……?

H ラッシーとヤクルトの中間みたいな味がしませんか

Z それだっ!! 乳酸菌飲料に近いですね。ベースのアルコールは、日本酒よりも焼酎の方が合うんでしょうか?

H 日本酒は冬場におすすめ。夏に飲むには重くなりすぎてしまうので、焼酎の方が軽やかに飲んでいただけます。今日は「キンミヤ焼酎」を使いました。割りもの用の焼酎でOKです

A そこへライムを絞るというのがしゃれていますね。ライム果汁を入れる理由は?

H 夏っぽさを狙いました! ライム果汁の有無で、味わいは別物に。ライム果汁を入れることで、急にヤクルトっぽい味わいになるんですよ。

Z 長谷川さんがこのカクテルを飲むタイミングは?

H いつでも飲みたいかな(笑)。アルコール度数はしっかりあるんですけど、いい意味でお酒を飲んでいる気がしなくて、すっきり飲めちゃうカクテルです

A 余韻も爽快で、お風呂の後にクイ〜ッと飲んだら最高! 果汁はレモンではなく、やはりライムがいいですか?

H レモンもおいしいけど、個人的にはライムの方が好みの味に仕上がります。

焼酎の甘酒ライム割り

[材料](1人分)
焼酎 30ml
麹甘酒 80ml
ライム果汁 小さじ1と1/2
氷 たっぷり

[作り方]
❶グラスに氷を入れ、焼酎を注いだら、麹甘酒を加えてよく混ぜる。
❷ライム果汁を加え、さっと混ぜて完成。

さりげないご馳走感「梅バターブルスケッタ」

梅バターブルスケッタ

H 梅バターブルスケッタはクミン梅酒ソーダとのペアリングでぜひ! 梅とバターの組み合わせが好きなんですよ。

A 梅干しがびっくりするほど、すんなりと洋食に馴染んでいます。今までこの組み合わせを食べたことはないけれど、それが不思議なくらいおいしい!

Z バターのコク&脂質と梅干しの酸味が組み合わさり、こっくりとしているのに爽やか。どちらも基本の食材でありながら、混ぜた途端にレベルアップして高級スプレッドになった。梅バター、今年きちゃうかもしれません!

H 味をマトリックス的に考えた時、対極にあるものは意外と合うんです。それにレモンとバターの相性が良いのだから、梅とバターが合わないわけないと!

A 面倒に感じるかもしれないけれど、ロースハムを細かく刻むのは重要ポイントですよ。この一手間でワンランク上のクオリティに

H 細かく刻んでのせると食感の楽しさはもちろん、口に入った時にハムの旨みが梅バターと一緒に行き渡ります。イメージ的には、料理の仕上げにふわっとチーズを削ってのせる感じです。

Z 長谷川さんのレシピでは梅干しを見かけることが多い気がするのですが、お好きなんですか?

H 梅干し大好きです! 調味料だと思って使っているので、ちょっと塩分濃度高めの梅干しを買っています。お酢では出せない、果物的な香りやニュアンスのある酸味が魅力。味の幅を広げるために隠し味としても使います。

A 梅干しの懐の深さよ。新たなおいしさを発見しました。

梅バターブルスケッタ 

[材料](1人分)
ロースハム 20g
カンパーニュ 1切れ
バター 10g
包丁で叩いた梅肉(梅干しは塩分濃度10%のものを使用) 5g
あらびき黒胡椒 適量

[作り方]
❶ロースハムは粗みじん切りにする。
❷カンパーニュをトーストし、バターと梅肉を塗ったら、❶のロースハムをのせる。
❸あらびき黒胡椒を振って完成。

〜長谷川あかりさんとうち飲み! アフタートーク〜

Z 長谷川さんのレシピは親近感がありつつも、こういう合わせ方があったかとハッとするポイントがあり自炊が楽しみになります。今日は甘酒と梅干しを買って帰ると心に決めました!

H レシピで使う食材は私にとって身近で、普段から日常にあるものばかり。カクテル初心者の方も、おしゃれなバー気分で肩肘張らずに楽しんでもらえると嬉しいです。「焼酎の甘酒ライム割り 」に使ったライムも好きで、夏は特によく使う食材。塩味で作るカレイの煮付けや焼き鯖、味噌汁など、仕上げにライムを絞るとおいしいですよ! ライムは風味がすごく立ち上がるので、狙うところはパセリに近いかなと思っています。

A 和食とライムをフュージョンする発想はなかったな〜。マンネリを打破してくれそうでやってみたい。長谷川さんからはいつも食材への熱い愛を感じます。その熱に感化されて、作りたくなるんですよね!

H ライムにハマったきっかけは、南国で飲んだライムスライス入りのコロナビールのおいしさ。暑い時に感じるライムの風味を摂取したいという欲は、ライムスライス入りのコロナビールの思い出から刷り込まれたのかもしれません(笑)。

Z あっという間にできる、長谷川あかりさん直伝のサマーカクテル&おつまみ。いつもの晩酌の風景と気分が変わりますよ!

【うち飲み向上委員会メンバー】

長谷川あかりプロフィール画像
料理家長谷川あかり

1996年埼玉県生まれ。子役タレントとしてデビューし、俳優として活動。引退後、大学に進学し、管理栄養士の資格を取得。SNSで始めた、レシピ投稿が話題に。近著に『いたわりごはん2 今夜も食べたいおつかれさまレシピ帖』(KADOKAWA)、『長谷川あかり DAILY RECIPE Vol.1』(扶桑社ムック)がある。

YOKOMIZOプロフィール画像
ライターYOKOMIZO

おいしいお酒とごはんのためなら、高い海外輸送費も厭わず即ポチ。苦手な家事は休日に大好物の泡を飲みながらやっつけます。最近は海外の料理番組を観て、妄想トラベル。

AKIYAMAプロフィール画像
エディターAKIYAMA

お酒はもっぱら外でハシゴ酒だったのが、ここ3年でうち飲みの魅力に開眼! おいしいお酒を飲みながら、ほろ酔い気分で愛猫と遊ぶのが至福の時間。

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