京都が誇る、唯一無二の千枚漬 #深夜のこっそり話 #1207

ひたすら飲んで食べて過ごした正月でした。すっかり胃腸がクタクタで、二日酔いと胃もたれのダブルパンチをくらっています。しかも年々回復にかかる時間が長くなっている気がする。年末年始の暴挙をなかったことにすべく、ここ数日は野菜中心、塩分控えめの和食を心がけています。「バランスのとれた一汁三菜」とよく聞きますが、いやいやそんなのやってられませんよ。うちはかろうじて一汁一菜。そこに香の物をつければ満足です。

ところで、香の物は副菜としてカウントされないなんて、いったいどういうことでしょうか。漬物を愛するイチ京都人という立場から言わせてもらえば、あれは立派なおかずとして十分成立すると思っています。ごはんにもお酒にも合うし、発酵食品だから体にもいい。むしろ漬物だけでもいいくらいなんですけどねぇ。

冬の京漬物の代表格といえば、聖護院かぶらの千枚漬。中でも村上重本店のそれは絶品です。本当に、メイン料理も顔負けするレベル。一般的な千枚漬は酢漬けされていて、濃くて甘酸っぱい味が特長ですが、村上重は昆布と塩で漬け込む独自製法。聖護院かぶら本来の引きしまった甘みと昆布のねばり強い旨み、そして発酵によるほどよい酸味がまさに三位一体となり、ひとくちで体全体がまろやかになる美味しさです。どんなに胸焼けしていようが吐き気がしようが、村上重の千枚漬を見ると途端に食指が動き、箸が止まらなくなる。きっと重石の下で、食欲の魔力も一緒に漬け込まれているに違いない。そう感じずにはいられません。

さらに言うと、村上重の千枚漬はクセがないので、漬物が苦手な人にこそ食べて欲しい一品です。ひと袋1,000円と決して安くはありませんが、後悔はしません。それに、辛口の白ワインにめちゃめちゃ合うんですよ。千枚漬と白ワインの無限ループ、シーズンが終わる前にぜひご賞味ください。本店に行けない人は、ネットで取り寄せもできますよ。

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エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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