英王室よりもニュースが尽きない!? 多数美女との贅沢三昧な暮らしなど、タイ国王ラーマ10世の前代未聞エピソード

2020年3月に英王室を離脱して以降、度重なる王室批判で世間を騒がせ続けているヘンリー王子(38)&メーガン妃(41)や、王室きってのプレイボーイとして知られ、3度もの隠し子騒動が勃発しているモナコ公国のアルベール2世(64)など、スキャンダルに事欠かない世界中のロイヤルファミリー

中でも近年大きな注目を集めているのが、タイの現国王ラーマ10世(70)を取り巻く衝撃のスキャンダルの数々!

タイ国王ラーマ10世 1

Photo : Aflo

国民の95%以上が仏教徒というタイ。そんなタイでは憲法により、国王は「宗教の保護者」と定められており、タイ国内における仏教寺院の頂点とされている。そのため、タイ国民にとって国王は深い敬愛の対象とされてきたという。

タイの街中にはそこかしこに現国王の肖像画やポスターが飾られ、国王が変わるとすべての紙幣が新国王が描かれたものに。まさしく、タイ国内で国王の顔を見ずに過ごす日はないと言えるほど。

しかし、国王とともに歩んできたタイの長い歴史の中で、近年国民の意識に変化が起きている。2020年10月に、それまでタブーとされてきた王室の改革を訴えて学生らが首都・バンコクでデモを起こして以来、次第に勢力が拡大。

2023年1月には、デモに参加したことなどを理由に不敬罪で拘束されている活動家たちの解放を訴え、20代の女性活動家2人がハンガーストライキを実施していることが世界中で大きく報じられた。

タイ国王ラーマ10世 2

Photo : Aflo

長らく敬愛の対象だった国王と王室に対する意識がここまで変わってしまったのは、2016年10月に即位した現国王・ラーマ10世に様々なスキャンダルが発覚したことが大きな原因のひとつ。今回は、そんなラーマ10世のスキャンダルの数々を時系列順に紹介する。

「史上最も愛されたタイ国王」ラーマ9世が崩御

プミポン国王ことラーマ9世
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2016年10月13日(現地時間)、プミポン国王ことラーマ9世(享年88)が崩御。23歳で在位して以降、タイの発展のために尽力し、特に民主主義を重んじていたというラーマ9世は「史上最も愛された国王」と呼ばれ国民から絶大な支持を集めていただけに、タイ国民の間には深い悲しみが広がった。

タイ政府は公務員や政府関係者に対し、以後1年間は喪に服し喪服を着用するように要請。一般の国民には「適切な行動を」と呼びかけるに留めたものの、タイ国内は黒い服を着た人でいっぱいに。黒い服が売り切れで買えない人のために、服を黒く染めるボランティアが続出するほどだったんだとか。

また、かなりの親日家であることでも知られたラーマ9世。日本製品をこよなく愛していたそうで、移動車はホンダ、愛用のカメラはキヤノン、ハイキング用のスニーカーはオニツカタイガーと、身の回りの備品のほとんどが日本製だったという。

ラーマ10世、タイ国王に即位後すぐに憲法を修正

ラーマ9世の長男・ワチラロンコン皇太子がラーマ10世として即位
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ラーマ9世の崩御を受けて、同日、ラーマ9世の長男・ワチラロンコン皇太子がラーマ10世として即位。するとラーマ10世は国中が喪に服している中、すぐさま新憲法草案の承認を拒否し、一部の条項を修正するように要請したそう。

それにより、国王が摂政を置かずに外遊できる規定などが憲法に盛り込まれたほか、法改正により、王室財産を国王の意思で運用できるように。ラーマ10世が即位した2016年当時は今ほど国王や王政に不満を唱える風潮はなかったものの、国王が政治的関与を強めていることについて一部の国民からは疑問の声が上がっていたという。

3度目の離婚! 王妃がほぼ全裸でパーティ参加している衝撃の写真が流出

ラーマ10世とスリラスミ元妃
Photo : Getty Images

皇太子時代に3度の結婚&離婚を経験しているラーマ10世。その中でも国民の記憶に強烈に残っているのは3番目の妻・スリラスミ元妃(51)だろう。2001年に結婚したふたりは2014年に離婚が成立したのだが、その原因はスリラスミ元妃が「王室にふさわしい“品位”がない」として王室から追放されてしまったから。

追放された原因は、結婚から8年が経った2009年、ふたりが結婚した年の12月9日(現地時間)の夜にラーマ10世の邸宅で開かれたというスリラスミ元妃の30歳の誕生日を祝うパーティの映像が8年越しに流出したこと。

なんとその映像に映るスリラスミ元妃は、Tバックを着用したのみという衝撃の姿。王族の関係者などが多く集まる中、恥じらう様子もなくほぼ全裸でバースデーケーキを取り分ける元妃の姿はなんともショッキング。映像は世界中に拡散され、大方は「妃にそんな格好をさせている国王の品位」を問う声が多かったが、タイ国内での反応は国際社会とは違ったよう。

4度目の結婚後も続いたラーマ10世の“女好き”

ラーマ10世とスティダー妃
Photo : Aflo

衝撃の映像がリークされた翌2010年。ラーマ10世はタイ陸軍のお墨付きを得て、スリラスミ元妃に代わる次期王妃候補として、皇太子付きの親衛隊員に徴用されていたタイ航空の元CA兼タイ陸軍の軍人・スティダー妃(44)と出会い、婚約。ラーマ9世の崩御から1年半に及ぶ喪中期間を経て、ラーマ10世の戴冠式を週末に控えた2019年5月1日(現地時間)に結婚した。

しかし、これまでも数多の女性と浮名を流してきたラーマ10世はこの頃、すでにスティダー妃とは別に陸軍看護師のシニーナート(38)とも関係を持っていたというから驚き。その後、結婚間も無くスティダー妃とラーマ10世は事実上の離婚状態となってしまったものの、2023年2月時点でも離婚は成立していない。

「高貴なる配偶者」の過激な自撮り写真が約1,400枚流出

シニーナート
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スティダー妃と結婚してからわずか4カ月後、100年ぶりに「高貴なる配偶者(正規の側室)」という称号を復活させ、シニーナートにその位を与えたラーマ10世。しかしスティダー妃はそれに激しく反発し、王妃に対する不敬罪としてシニーナートを収監する。

すると収監されている間、シニーナートがラーマ10世に送っていたと思われる過激なヌード写真を含む自撮り写真が約1400枚も流出。国民の誰もがスリラスミ元妃の時と同じく、シニーナートの王室追放を予想したものの、なんとラーマ10世は恩赦により収監されていたシニーナートを釈放。「不敬罪はなかったものとする」と正式に発表し、タイ国民を驚かせた。

事態を重く見たタイ王立陸軍は、さらに王室へのイメージが悪くなること、また女好きのラーマ10世が陸軍の息がかからない女性を王室に迎え入れることを恐れ、かろうじて陸軍看護師出身だったシニーナートとラーマ10世を、スリラスミ元妃との間の息子で現在王位継承権第1位のティパンコーンラッサミチョト王子(17)が留学しているドイツで生活させることにしたという。

ドイツでもやりたい放題! 豪邸で美女20人と悠々自適な"自粛"生活

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Photo : Aflo

それ以降、1年のほとんどをドイツ南部のバイエルンにある4つ星ホテル「グランド・ホテル・ゾンネンビッヒル」を貸し切って暮らしているというラーマ10世。ドイツの地元メディアによると、ホテルには美女20人と大勢の王室スタッフが滞在しているそうで、もちろん生活費を含む全ての資金は公費によって賄われている。

ラーマ10世は世界中が新型コロナウイルスによるパンデミックに見舞われた2020年もドイツで自主隔離生活を送っていたといい、GDPの20%以上を観光業が占めていたタイに経済危機による混乱が訪れてもなお、タイには短期滞在しただけにとどめ、自身の誕生日の祝賀会にさえ顔を出さなかったという。

また、ドイツ滞在中のラーマ10世はその服装でも大きな注目を集めることに。地元メディアが撮影したというドイツのデパート内を歩くラーマ10世は、なんとノースリーブのクロップドトップス姿! SNSで写真が拡散されると、「国王として不適切なファッションなのでは?」という声が囁かれた。

異例の事態。タイ王室の改革を訴え、学生らが大規模デモ

2020年9月、タイ王室の改革を訴える学生らによる大規模デモ
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度重なる女性スキャンダルや経済の悪化が深刻化していることを受け、2020年9月、これまで国王が絶対的な存在とされてきたタイで、極めて異例となる大規模なデモが行われた。リーダーや参加者のほとんどは学生など20代前後の若者で、首都・バンコクには賛同した参加者が5万人以上集まったという。

デモに参加していた学生たちは王室への抗議の象徴となっている三本指を立てるポーズをしたり、スローガンを唱えるなど「あくまで平和的な座り込み」を行っていたというが、タイに数週間帰国中だったラーマ10世は警察にデモ隊の強制排除を命令。参加していた学生の多くが不敬罪で逮捕されてしまった。

強まる政治統制に若者たちの我慢は限界か

タイ国王ラーマ10世 3
Photo : Aflo

タイは世界的に見ても不敬罪にかなり厳しい刑期を定めており、地元メディアによるとデモに参加していた学生は15年の禁固刑、SNSにラーマ10世を批判する写真や動画をアップしていた女性は43年6カ月という、到底あり得ない長さの実刑が言い渡されたという。

この刑期に関しては、同年12月、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が表現の自由を侵害しているとして「憲法を改正するべき」という声明を発表したものの、タイ王室は「王室を守るために不敬罪の適用を継続する」との方針を明らかにした。

そんな中、2023年1月16日(現地時間)、王室の改革と拘束が続いている活動家たちの保釈を訴え、オラワン氏(23)とタンタワン氏(21)が裁判所前で赤いペンキを頭からかぶるパフォーマンスを実施。タイ警察に収監されると、その後食糧だけではなく水も摂取しないハンガーストライキを始めたことが世界中で大きく報じられた。

ふたりはその後急激に体調が悪化したため、同月20日(現地時間)に医療刑務所に移送され、24日(現地時間)には大学病院に移されたそうだが、タンタワン氏は一時心停止するほどの危険な状態に陥ったという。搬送された病院の関係者によると、ふたりは2月上旬になっても「水をすする程度」の食事しか取っていないとのこと。

「微笑みの国」と呼ばれるタイで起きている一連の抗議活動。激しさを増す抗議と、王室による統制。タイ国内の混乱は今後どのようになっていくのだろうか。

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