[vol.49] ママのミニミー版で売り出すセレブ2世。そのファッションが語るものに注目!

長く生きていると、セレブの2世が世に出て活躍する、なんて場面を度々目にするようになる。最近オプラ・ウィンフリーとの接近が気になるリース・ウィザースプーンとライアン・フィリップが夫婦だったころにできたかわいい娘アヴァ・フィリップ18歳が、リースママの戦略に応えて華々しくモデルデビューした。リースがプロデュースするファッションブランド「ドレーパージェームズ」の広告で、母娘はまるで姉妹のように共演。アヴァは、よくぞママのミニミー版のごとく変身したものだと感心した。やっぱりリースの娘だけあって、先読み上手で賢い!


 アヴァが15歳のころ、急に髪の毛をフッシャーピンクやレインボーカラーに染めて、パパラッチのカメラにうつむいていたが、今は“キューティブロンド“にして、いよいよ、芸能活動開始なのだなと察せられる。注目したいのは、10代も後半になって将来を見据えている子どもたちのファッションがどう転ぶかである。って、そんなにおおげさな話でもないが、同じ年ごろの子持ち(こちらはセガレであるが)としては少々興味深い。親が与えたお洋服を素直に着てくれるのは中学前まで。あとは、なんでそういうお洋服を欲しがるかな〜的な時代が続く訳だ。セレブのご子息を見ても、親はバリバリに高級服を着ているが、子どもは本人のチョイスと思われる安い服を着ていたりする。子どもの意思を尊重してのことだと思うが、ワシらと違って、セレブはみんなに見られているから大変だ。果たして、ヴィクトリア・ベッカムは、ハーパーちゃんが10代になって「バーバリーじゃなくて、ターゲットのコートが着たいの!」なんて言ったら許すだろうか?いや、考えるまでもない。ハーパーちゃんは、ずっとバーバリーを着たがるような令嬢であるのは間違いないだろう。

17、8歳になったセレブの子どもたちが、親と同じようなファッションテイストになるか、はたまた、ワイルドに突っ走るか。そこのところを見ていると、セレブ2世の将来が透けて見える。ジュリアン・ムーアも最近ファッションショーに娘を連れて来たりして、売り出し間近と見た。2世ウォッチングはまだまだ続く。

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イラストレーター&エッセイスト 石川三千花

映画、ファッションを独自の視点からイラスト+エッセイで斬る!著書に『石川三千花の勝手にシネマ』、『勝手にオスカー』など。

https://twitter.com/michikaishikawa

 

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