【引っ越し先ホラー】新居で思いがけぬ恐怖の連続!? 引っ越した先で待ち受ける、最恐ホラー作品3選!

新生活をはじめるにあたり、居住地を変えた人も多いであろう4月。希望に満ち溢れる季節にもかかわらず、もし新居に「恐怖体験」が待ち受けていたとしたら……? 我が身には絶対に降りかかりたくない恐ろしい“引っ越し先ホラー”を描いた恐怖映画3作品を、大のホラーマニア・人間食べ食べカエル氏がリコメンド! ホラー好きなら一度は観ておきたい良作をお見逃しなく。

『フッテージ』/惨殺フィルムが呼ぶ恐怖。不気味極まりない引っ越しホラーの秀作!

ホラー映画 フッテージ
『フッテージ』U-NEXTで視聴可能。

とある一軒家に引っ越してきた家族。ある日、父親が屋根裏部屋で、惨たらしい一家惨殺映像を発見する。それを機に家族を不気味な現象が襲う……。屋根裏部屋、それは海外のホラー映画において、引っ越した時に気を付けた方がよい場所の第2位である(※1位は地下室)。本作は、そこで恐ろしいものを見つけたところから恐怖がスタートする。太い木の枝で首つりをさせられる複数の男女。それを見ながら「シーッ」と言う不気味な少女。こんな映像を見つけたらさすがに即引っ越したくなる。本作の見どころは、この不気味な映像の数々だ。いずれも酷く不気味で背筋がゾッとする。また、ジメっとした湿度のある怖さを表現するホラー演出も見事。ホラー映画の名手スコット・デリクソンの見事な仕事ぶりを堪能できる。スランプ中の作家を演じるイーサン・ホークも、見事な追い詰められ演技で応える。やはり彼は、窮地に追いつめられるほど魅力が増すと思う。イーサン迫真の演技が更なる恐怖を引き出している。

フィルム映像の発見を機に起きる不可解な現象の数々。なぜ惨殺事件は起きたのか。この映像が意味するところは何なのか。そんなミステリー要素をちりばめながら、最後の最後に一番怖い見せ場を突きつけて終わるホラーとして完璧な構成。少々埋もれ気味の作品ではあるが、その恐怖度は保証付きだ。引っ越しする際は、前に一家がヤバイ死に方をしていないかとか調べましょう。

『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』/観ればすべての土地が怖くなる、最恐の新生活抹殺ホラー!

ホラー映画 『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』
『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』Prime Video、U-NEXTで視聴可能。

皆さんは新生活、そして一人暮らしが、絶対に怖くなる作品を知っていますか? そう、“残穢”です。この作品を観たが最期、部屋にひとりでいることが恐ろしくてたまらなくなること請け合いだ。ある時は天井の隅が、またある時は誰もいない空間が、気になって仕方なくなる。そこに何かいたらどうしよう。物音が聞こえたら……。気にすればするほど頭の中を恐怖が支配する。鑑賞後、怖がりの人はそんな精神状態に陥る可能性が高い。私が本作を映画館で鑑賞してからの2週間は地獄だった。電気を消せば部屋の隅に何かいそうな気がして気が滅入り、些細な物音でビックリする始末。ここまで日常生活に影響を及ぼした映画はこれくらいだ。

ひとつだけ言っておくと、本作の恐怖描写はだいぶチープである。劇中に出てくる幽霊はCG丸出しの黒い影で、お世辞にも怖いとは言えない。それでもここまで怯えてしまうのは、本作の設定のせいだ。土地には穢れが溜まる。新築の物件でも、土地自体から染み出た穢れが人に悪影響を与える。そして一度付いた穢れはその人にどこまでも付いていき、更に他の人にも伝染する。そんな地獄みたいな話をよく思いついたよ! こんなの観たら即帰省したくなるけど、帰省したらしたで実家の土地も穢れてたらどうしよう!! 救いがなさすぎる。
ちなみに原作は、映画以上に手もとに置いておきたくないほど凶悪なので、間違っても「新生活のお供に」とか言って誰かにプレゼントとかしないでくださいね!

『事故物件 歪んだ家』/韓国発の引っ越しホラーは暴力マシマシシャイニング!

韓国ホラー映画 事故物件
『事故物件 歪んだ家』U-NEXTで視聴可能。

精神的に不安定な状態の妻の療養のため、夫は家族とともに人里離れた古い家に移り住む。だが大抵こういう場合は逆効果になることが多い。本作も例外ではなく、引っ越した先の家がヤバかったため、妻の精神状態はドンドン悪化していく。邦題はよくある『事故物件』亜種パターンだが、今回は珍しく内容と合っている。本作に出てくる家はなんというか歪んでおり、その歪みが霊と共鳴し、住民を恐怖に陥れるというもの。欠陥住宅からの悪霊住宅という最悪のコンボが成立してしまっている。そこで精神汚染を浴び続けた妻は『シャイニング』のお父さん状態、つまり殺人バーサーカーモードに突入してしまう!

後半以降はガラッとジャンルが変わり、だいぶアグレッシブな見せ場が出てくる。この思い切りのよさが素晴らしい。そして名作の模倣だけに終わらない。本作は、なんと父親も殺人モードになるのだ! 片親シャイニングならぬ両親シャイニング状態!! これは大変な事態だ。勢いに任せすぎている感じもあり、稚拙なところも目に付くが、それを補って余りあるパワーで最後まで乗り切ってくれる。引っ越した先で家族の人格が変わるホラーはたくさんあるが、そこに独自のアレンジを加えることでユニークな面白さが生まれた。あと、暴力も容赦がない。ここはさすが韓国映画だ。


【ホラードラマ ナビゲーター】
人間食べ食べカエル
あらゆるジャンルのホラー映画・ドラマを網羅する敏腕ライター。人が喰べられる作品に目がない。的確なコメントと面白いつぶやきがクセになるTwitterアカウントは、@TABECHAUYOをチェック!

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