アンジェリーナ・ジョリー #3

©Everett Collection/amanaimages

1月のゴールデングローブ賞の授賞式に、夫ブラッド・ピットと連れ立って出席しなかった辺りから、またもや離婚説が浮上しているアンジェリーナ・ジョリー。でも、「離婚した後も僕がNYに滞在する時はアンジーのアパートに泊めてもらっているんだ」とかつて教えてくれた最初の夫ジョニー・リー・ミラー、そしてアンジー自身が「彼の監督としての才能にも惚れているの」と言っていた、2番目の夫ビリー・ボブ・ソーントンの時とは異なり、実子、養子合わせて6人の子供たちの親となった今、そう簡単に別れるとは思えない。映画の撮影やキャンペーンで家族もろともいろんな土地を訪れる時は「子供たちひとりひとりが1つのキャリーバックに自分で持って行きたい物を詰める。それが我が家のルールよ」というジョリーピット家の様々な約束事を始め、なるべく普通に子供たちを育てようとしていたアンジーの努力が、どうかダメになりませんように。

アンジーがアカデミー賞助演女優賞に輝いた『17歳のカルテ』を観て、まるで異性に対するのと同じドキドキ感を抱いたのは筆者だけではないだろう。それを、当時彼女と結婚していたビリー・ボブ・ソーントンに告げると「アハハハ でも、その気持ちわかるよ。アンジーのファンは女の子の方が多いんだ」とのこと。実際、日系のモデルジェニー・シミズと恋愛関係にあった事実も知られているし、わざわざカミングアウトなんかしなくても、「アンジーならそうだろうな」感に納得。幼児の頃から男前だった娘シャイロちゃんが本気で「自分は(本当は)男の子だ」と言っているというのも、アンジーのような親の理解があればこそだ。

「実はそれ、私の母からも言われたわ(笑)」アンジーがこう打ち明けてくれたのは、アンジェリーナ・ジョリーという名前について。筆者がなにかの本に「その人の名前は、その人自身の性格や行動をも決める」と書いてあったので「アンジェリーナ(天使の)、ジョリー(美しい)というあなたの名前もそうなのでは?」と質問した時のことである。「その時はケッと反発したし、10代の頃は天使どころか堕天使だったかもだけど。でも徐々に母の言っていたようになってきた」。ユニセフの仕事を始め、各種チャリティに熱心なのは名前が運命づけてくれたから?

エチオピアからの養子ザハラちゃんは、「お姫様ごっこが大好きで、いつも人形で遊んでいるし、アニメも見ているの」と教えてくれたアンジー。でもある時、悲しそう顔をしてママ・アンジーに言ったという。「どうして(私と同じ)黒い肌のお姫様がいないの?」。そこでアンジーのとった行動が見事。「ディズニーの偉い人に会った時、その話を伝えたの。世界にはザハラのように感じている女の子も大勢いるはずだから」。ポカホンタスやアラジンのお姫様もいるにはいるけれど、これってセレブリティの力の使い方の模範かも。

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ジャーナリスト佐藤友紀プロフィール画像
ジャーナリスト佐藤友紀

映画や舞台、ダンスに造詣が深く、独自の視点で鋭く切り込むインタビューに定評が。ジョニー・デップから指名されることも多々。