“自分を一番愛せるのは、自分なんです”/渡辺直美

Interview with

NAOMI WATANABE

NAOMI WATANABE

1987年生まれ、茨城県出身。お笑い芸人でありながら、そのファッションやライフスタイルにも注目が集まるトップインフルエンサー。卓越した演技力にも定評があり、本作で初めて主演の吹き替えに挑戦。「憧れのコメディエンヌでもあるエイミー・シューマー。彼女の繊細な演技を丁寧に言葉で表現したいと思いました。ぜひ観てください」

 今季のランウェイで目を奪われたのは、美しいプラスサイズモデルたち(6・7)。美のために痩せる必要はなく、そのままでファッションを楽しもうというメッセージが伝わってきた。12月に公開される映画『アイ・フィール・プリティ! 』は、ありのままの自分を受け入れることで人生はハッピーになると教えてくれる。そのポジティブさは、主人公の台詞の吹き替えを担当する渡辺直美さんにも通じる。

「太りたくて太っているわけでもないし、痩せたくなくて太っているわけでもないんです。今がこれだから、これ。理想像があっても、ゆっくり自分のペースで目指せばいい。どんな体型の自分でも、自分を好きでいてほしいなと思いますね。"痩せろよ、デブ"なんて言われて頑張って痩せても病気になってしまうこともある。そのとき、言った人が責任を取れるわけじゃない。自分のことは自分でしか守れないし、自分のことは自分がやっぱり一番愛せるんです。自分のことを自分で愛した人がきっと、いろんな人から愛されるんじゃないかな」

 とはいえ、心ない言葉にはもちろん傷つく。「“来世で覚えておけよ! お前絶対虫だからな! ”とまず思いますね(笑)。悪く言われたら一回怒りますよ。やっぱり人間だから。でもすぐどう返したら面白いかなと考えます。コレクション期間中に話題になったインスタグラムの投稿はスルーしようと思ったのですが、たたかれている私を見て、ファンの方たちがとてもショックを受けていたんです。彼女たちがまた自信をなくしてしまうなと思ったときに、コメントすることで彼女たちの気持ちが保てた。本当にくだらないんです、ひどいことを言ってくる人たちは」

 堂々とモードを着こなす姿も素敵な直美さん。「私くらい太っている人でも着られる洋服が、ハイブランドには実は結構あるんです。そういうものを見つけるのも楽しい。そしてシルエットがやっぱりきれいなんです。大きなサイズでも、着ると体のラインが美しく見える。フェンディのドレスやシャネルのジャケットなど、永久不滅なモードアイテムを一着は持っている大人になりたい。それは目標というか、夢ですね

『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』
 何事にも自信のないぽっちゃり体型のレネー(エイミー・シューマー)が、ジムのトレーニング中に頭を打って気絶。目が覚めて鏡を見ると、そこには理想の自分が映っていた……。体型はそのままに、超絶ポジティブになった主人公が恋に仕事に大奮闘。脚本家コンビ、アビー・コーン&マーク・シルバースタインの初長編監督作。(12月28日公開)

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