【初夏のWish List】このジャケットが、あなたの名刺

"ワーキング・ガール"のためのモードな一枚

今シーズン百花繚乱に出揃ったジャケットの数々。とはいえ、モードとリアルのぎりぎりの境界線で力を発揮するデザインを選ぶのは意外と難しい。SPURは、今どきの"ワーキング・ガール"にちょうどいいベスト10をセレクト。名刺代わりになる理想の一着がここに。

1.  CÉLINE(セリーヌ)80年代的なビッグショルダーに加え、後ろを太ベルトで絞り、ウエストをシェイプした特徴的なシルエット。さらに、左サイドにのみ入ったスリットがアシンメトリーな着こなしを可能にする。一見難易度の高いセリーヌの新作は、同系色の上質なカシミアニットを差し込むことで、粋な大人のバランスに。オフィスにほどよいモードの風を吹き込んで。

2.  SAINT LAURENT(サンローラン)1966年にスモーキングジャケットを発表後、毎シーズン5~10型は新作が登場しているアイコニックなアイテム。今季のファーストルックを射止めたこのジャケットは、ムッシュが愛したマラケシュへの憧憬を感じさせるゴールドの縁取りが目に鮮やか。前裾のラウンドカットと、スクエアのポケットの対比がアクセントに。コンパクトなサイズ感は、ボウタイブラウスとも好相性。

3.  MAX MARA(マックスマーラ)ジャケットにフォーカスした "プロジェット・タイユール・サルトリアーレ"の新作は、 ハンドステッチやマザーオブパールのボタンなど卓越したクラフツマンシップが随所に。

4.  JIL SANDER(ジル・サンダー)タイムレスに寄り添える、普遍的なデザインをコンセプトに、今季から始まる"エッセンシャル"シリーズ。ボックス型の紺色ジャケットは一見シンプルな制服のようだが、着たときのモードなシルエットに驚く。シルク混のファブリックが軽やかで、ストレスなく着こなせる。

5.  STELLA McCARTNEY(ステラ マッカートニー)季節柄、五分袖という選択肢も。抜け感のあるノーカラーはカーディガン感覚で使える。

6.  MAISON MARGIELA(メゾン マルジェラ)ノッチドラペルのメンズライクなジャケットは、ピッチの異なるチェック柄がデイリーユースにほどよい。袖裏地にはストライプを採用し、折り返すことで柄ミックスのアレンジも。さらに、内側に配されたストラップと左前身頃を留め、アシンメトリーな着こなしがかなう。 

7.  RALPH LAUREN(ラルフ ローレン)クラシカルな英国ツィードジャケットをウールシルクで仕立てた一枚。メンズに強いブランドならではのテーラリング技術で、身体にフィットするプリンセスシームデザインが美しい。ピンクのシャツとベージュのニットのレイヤードで春らしい装いに。

8.  DSQUARED2(ディースクエアード)今季よりスーツコレクションが日本でも展開スタート。イタリアンメイドの正統派"紺ブレ"は、オフィシャルなシーンでの汎用性が高く、手持ちのシャツをブラッシュアップしてくれる。

9.  COMME des GARÇONS COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン・コム デ ギャルソン)パネル状の生地をパッチワークして構築的に仕上げたモーニングのようなデザイン。カットオフディテールなど細部に宿ったギャルソンマインドで、TPOに縛られないスタイリングも楽しめる。たとえば写真のように、フリルシャツとのレイヤードでおしゃれ心を発揮して。

10.  PALLAS(パラス)パリシックな大人の色香を漂わせるなら、サヴォアフェールに裏打ちされたガウン風のジャケットを。光沢を携えた奥行きのあるホワイトは思いのほか肌なじみがよい。多数のステッチがきいた太ベルトで表情をつけ、スポンテニアスな楽しみも。

SOURCE:SPUR 2018年5月号「このジャケットが、あなたの名刺」
photography:Takanori Okuwaki〈UM〉 styling:Rena Semba hair:Yusuke Morioka make-up:KOUTA〈eight peace〉 model:Vitoria

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