人前でしゃべるのが苦手【佐久間Pの甘口人生相談「え、それ俺に聞く!?」】

ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。ストレス社会で生き抜く大人の悩みに、具体的な解決策とスイーツで答える!

今月のお悩み(24歳・PR会社勤務)
人前でしゃべるのが苦手です。口下手すぎてプライベートでは場を盛り上げる話ができないし、仕事中の会議では、自分の考えをうまく言語化できません。どうしたら佐久間さんのようにのびのび話せて、気の利いた返しができるようになりますか? 言葉がするすると口をついて出る魔法のスイーツ、教えてください。

テッパンネタをひとつ磨く。話す自信、ひいては心の自信に

「話し上手になりたいなら、まずは聞き上手になること。楽しそうに話を聞き、リアクションをとってくれる人の話は聞こうと思いますから、お礼に(笑)。あと、話術のタネを明かすと、何を語るかより誰が話すかなんです。たとえばあまり知られてない芸人さんがエピソードトークをしてもなかなかウケない。でも、認知度が高い人が話すとすんなり受け入れられる。ウケるのは内容うんぬんよりも、聞き手にキャラクターが伝わっているからなんです。

とはいえ最前線の芸人さんはしゃべりのプロ。あの高尚な技をマネるのは、100mを10秒で走るアスリートを見て参考にするようなものだから、やめておいたほうがいい。じゃあどうするか?

僕くらいの年齢なら自分の失敗談やハプニングで気持ちよく笑ってもらうのがよさそうだけど、10代・20代で話すのが苦手な人って、自分に自信がないか、つまんない人間だと決めつけている人が実は多い。だったら自分のことじゃなく、身の回りで一番面白い人にまつわるエピソードを磨いてテッパンを持ち、徐々に自分を知ってもらう。

あとは推しのアイドルなど、得意分野の知識や情報に価値があることを信じる。それが強みになり、結果的に自分の自信につながります。

また、気の利いた返しは、相手がどうなりたいかを想像すると、案外ラクに出てきますよ。たいていは言われたい言葉やなりたい気分があって話し始めるから、盛り上がってほしいのか、ためになったと感じてほしいのか……、相手の目的地がわかると的確に返せるようになるかと。

魔法のスイーツはないけれど、おすすめは老舗『銀座ウエスト』。正統派ながら、実はゴルゴンゾーラチーズのシュークリームがあったり、SNSもパンチがきいていてブッこみ感もある。おいしいし、話のネタになると思います」

カスタードを入れた「シュークリーム」と生クリームたっぷりの「クリームパフ」ほか、チーズを加えたお酒とのペアリングも秀逸な「ゴルゴンゾーラパフ」各¥411の計3種。
銀座ウエスト(銀座本店)●東京都中央区銀座7の3の6 TEL 03-3571-1554 営業時間9時〜22時、11時〜20時(土・日・祝) ※営業時間は変更の場合があります。 無休

 

SOURCE:SPUR 2022年5月号「佐久間Pの甘口人生相談『え、それ俺に聞く!?』」
photography: Saki Omi 〈io〉 text: Yukino Hirosawa

佐久間宣行(さくま のぶゆき)プロフィール画像
TVプロデューサー&ディレクター佐久間宣行(さくま のぶゆき)

「オールナイトニッポン0(ZERO)」のパーソナリティを務める。新刊『佐久間宣行のずるい仕事術 僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた』が近日発売に。

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