焼きなすのマリネ【長尾智子の保存食レシピ 仕込みの時間:第18回】

作って楽しく、食べておいしい。あると心強くて安心するもの。季節を感じ健やかな自分を持続させる保存食、今月は夏の定番にしたい、焼きなすのマリネ。
「なすをおいしく焼くには、じっと我慢が大切。皮が真っ黒に焼けたら、実にもしっかり火が通っている証拠。そこまで頑張って焼くと甘さや香ばしさが出て、おいしさが断然違います」。

長く持たせるならオリーブオイル漬けもいいけれど、ビネガーだけでさっぱり仕上げると和洋中とアレンジしやすい。
「赤唐辛子粉を合わせたヨーグルトのソースや葉野菜のサラダを添えれば、中近東風のプレートに。さらに鶏肉や豚肉のソテーを加えるとボリュームのあるメインになって、おすすめです」。

パスタやほかの麺、サラダの具にしたり、そのままアペロにも。まとめて焼いて冷蔵庫にストックしておくと、夏の食卓の救世主になってくれそう。

材料(作りやすい分量)

なす
中6本
ローリエ
2枚
少々
白ワインビネガー 
約80㎖
てん菜糖
小さじ1/2

作り方

❶なすは魚焼きグリルや焼き網、または高温のオーブン(250℃程度)で、皮が黒く焦げてむけてくるくらいまでしっかりと焼く。焼けたものからバットなどに取り、少し置いて熱さがおさまったら皮をむき、ヘタを切り落とす。

❷①のなすを縦3〜4等分に切り分け、保存容器に並べて入れる。間に挟むようにしてローリエを加え、全体に塩をふる。白ワインビネガーとてん菜糖をよく混ぜ合わせ、なすの上から回しかける。蓋をして冷蔵庫へ。冷蔵で4〜5日保存可。

 

【葉野菜のサラダとヨーグルトソースの作り方】

卵1個は沸騰した湯にそっと入れて7分ゆで、流水に取り急冷する。殻に軽くひびを入れ、そのまま冷ます。プレーンヨーグルト大さじ4に塩ひとつまみを加えて混ぜる。葉野菜(サラダ菜、イタリアンパセリなど)は洗って食べやすくちぎる。器に、長さを半分に切った焼きなすのマリネをのせ(1人分1.5本が目安)、ヨーグルトソース、ゆで卵、野菜を盛り合わせる。全体にオリーブオイルを回しかけ、野菜と卵に塩をふる。イタリアンパセリの葉を散らし、赤唐辛子粉をふる。

PROFILE

ながお ともこ●フードコーディネーター。雑誌や書籍で活躍する一方、オリジナルの器などを扱うオンラインストア、SOUPs(soup-s.shop/)を展開。「新作のディナー皿がようやく完成しました。スープ皿と同じサイズで、重ねてコンパクトに収納できます」

SOURCE: SPUR 2022年9月号「長尾智子の保存食レシピ」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda

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