文化編でもお伝えした通り、オーストリア・ウィーンに対して長い間「クラシックな音楽の都」というイメージを抱いていた私。けれど実際に街を歩いてみると、音や光だけでなく、味や香りからもウィーンの“いま”が感じられます。
この記事では、伝統を守りながらもアップデートを続けるウィーンで食べたもの・買ったものをレポートします。
文化編でもお伝えした通り、オーストリア・ウィーンに対して長い間「クラシックな音楽の都」というイメージを抱いていた私。けれど実際に街を歩いてみると、音や光だけでなく、味や香りからもウィーンの“いま”が感じられます。
この記事では、伝統を守りながらもアップデートを続けるウィーンで食べたもの・買ったものをレポートします。
ウィーンの今を堪能できる、食にまつわる5つのスポット
私が今回、ウィーンで足を運んだのはこちら。
・製パン教室兼工房「Kruste & Krume」(クルステ&クルメ)
・ビストロ「Glacis Beisl」(グラシス・バイスル)
・カフェ・コンディトライ「OBERLAA」(オーバーラー)」
・ノンアルコール・低アルコール飲料専門のボトルショップ「kein & low」(カイン&ロー)
・レストランバー「Café Kandl」(カフェ・カンドル)
センメルで始まるウィーンの一日
ウィーンでの食事どき、よく目にするのが5つの切れ込みが入った丸いパン。センメルと呼ばれるこの食事パンは、日本でも「カイザーロール」として知られていますよね。皮はパリッと、中はふんわりとした食感で食べ応えがあり、パン好きとしてはつい手が伸びてしまいます。
量産するには、成形した後にカイザースタンプという器具で刻印をつけるのが効率的ですが、今回挑戦したのは昔ながらのハンドセンメル。一次発酵後の生地を、丁寧なレクチャーのもとで成形していきます。サイモンさんの手もとを見ていると自分もすいすい作れそうに思えるものの、生地を均一に中心にねじ込んでいくのが難しい! でも立体感のあるハンドセンメルのほうが香ばしくておいしいと聞き、頑張って7つ作りました。二次発酵と焼成は先生にお任せし、後片付けをしながら焼き上がりを待ちます。
Glacis Beislでカジュアルに楽しむ牛肉づくしのランチ
文化編の記事でも紹介したミュージアムクォーターのすぐそば、かつて存在したウィーンの城壁跡地にあるビストロ・Glacis Beisl(グラシス・バイスル)で遅めのランチ。
おやつにはOBERLAAのショコラムース・トルテ
ウィーンといえば、甘いお菓子も欠かせません。
夕方、kein & lowでノンアル・アペリティフ
次に向かったのは、7区にあるkein & low(カイン&ロー)という、ノンアルコール・低アルコール飲料専門のボトルショップです。共同創業者でソムリエのフリーデリケ・ドゥームさんとルーカス・マティースさんが、「アルコールの有無にかかわらず、料理とともに上質な飲料を楽しめる文化」を広げたいという思いから設立しました。
たとえば、フランス・リヨン発のノンアルコール・ボタニカルキュヴェブランド、NIVERSのNo.11。ベースとなるのはなんと、九州・八女産のやぶきた品種の焙じ茶&べにふうきの和紅茶。6ヶ月の長期発酵の後、ヴェルジュと金木犀を含むボタニカル抽出液をブレンドしています。ウィーンの地で日本のお茶に出合えるとは思いませんでしたが、深みと華やかさのある味わいに、その新たな魅力を感じました。
ウィーンの上水道はアルプスの冷たい湧き水!
そういえば、飲み物つながりで気になったのが、街のあちこちに設置されている水飲み場。ひとつ前の渡航先がとある南アジアの国だっただけに水事情には敏感でしたが、ウィーンの上水道にはアルプスの湧き水が使われており、水道水も飲めるのだとか。
公共の蛇口から水を飲むなんて、子どもの頃以来の私。恐る恐る試してみたところ、冷たくておいしい! 夏場は散策中の手軽なリフレッシュになりそうです。ウィーンが世界でもっとも住みやすい街と言われる理由のひとつには、この地ならではの贅沢な水事情も関係があるはず。
夜はCafé Kandlで“クラシックじゃないウィーン”を味わう
カイン&ローから徒歩で向かったのは、同じく7区のノイバウ地区にあるレストランバー、Café Kandl(カフェ・カンドル)。ミシュランガイドでも紹介されている人気のお店です。
ウィーンの空気を持ち帰るおみやげリスト
実はゆっくりショッピングをする時間が取れなかったのですが、なんとかゲットしたのがこちら。
・DEMELの「Domspitz」、スミレとバラの砂糖漬け
・Alp Jusの「Löwenzahn & Traube」
・Saint Charles Naturalsの「Konzentration-Roll on」
DEMELの「Domspitz」、スミレとバラの砂糖漬け
ツアーの合間、少しだけ時間が取れたので、DEMEL(デメル)の本店にも足を運びました。デメルといえば、ザッハトルテや猫の舌の形のチョコレート、そして素敵なパッケージでおなじみですが、本店の規模と甘い香り、そしてカフェの混雑ぶりにびっくり! ショップでの買い物だけならスムーズに入店できたので、急いで店内をひと回り。悩みに悩んだ末に購入したのは、チョコレートケーキ「Domspitz」と、スミレとバラの砂糖漬け。
Alp Jusの「Löwenzahn & Traube」
上のほうで紹介したカイン&ローで購入した、ノンアルコールドリンク。「フルーツ・キュヴェ」という、ジュースをブレンドしたドリンクです。
Löwenzahnはタンポポ、Traubeはぶどうのことで、原材料は有機農法によるハーブ、ぶどうジュース、ヴェルジュのみ(タンポポがハーブとして入っているのかは確認できず)。発酵させずに作られているため、発泡はなく酸味もマイルド。華やかなのに甘すぎず、テイスティングで口にした中でいちばんのお気に入りでした。飲み物として純粋においしかったので、取材終わりにボトルで購入。
チーズとのペアリングがおすすめと見かけたので帰国後に試したところ、抜群の組み合わせでした。現段階では日本への発送は難しいようですが、いつかまた飲みたい!
Saint Charles Naturalsの「Konzentration-Roll on」
旅先のアポセカリーって気になりますよね。ウィーンで私が向かったのは、Saint Charles Apotheke(セント・チャールズ・アポテーケ)。1886年に創業した老舗の薬局が2006年にリブランディングし、伝統的なヨーロッパ医学と現代のライフスタイルを結びつけるブランドとして再スタートを切りました。
店内にはスキンケアやボディケアのアイテムがずらりと並んでいたのですが、残念ながら滞在時間は3分ほど……。最近はどうも集中力が切れがちなので、レモン、オレンジ、ペパーミント、バジルのエッセンシャルオイルがブレンドされたロールオンをセレクトしました。この原稿を書いている間も何度か手に取ったのですが、すっきり爽やか。
なお、ウィーンで泊まったとても素敵なブティックホテル、Hotel Motto(ホテル・モットー)ではセント・チャールズのアメニティが使われていました。
Saint Charles Apotheke
Gumpendorfer Str. 30 1060 Wien
+43 1 586 13 63
https://saint-charles.eu/
すでにまたウィーンに行きたい!
伝統料理を再解釈するレストラン、ノンアルコールという新しい文化、老舗がアップデートを続けるものづくり。初めて訪れたウィーンは、歴史ある街というイメージだけでは語り尽くせない、軽やかな驚きに満ちていました。次はどんな体験が待っているのか、すでに再びこの街を訪れてみたくなっています!
旅はプランを詰め込むタイプなので、どちらかといえば、マイペースに動けるひとり旅派。醍醐味は「そこでしか体験できないもの」に触れることで、美術館や建築巡りは欠かせない。ヨーロッパの街に1年ほど滞在した経験はあるものの、ウィーンを訪れるのは今回が初めて。





















