八百屋やスーパーに並び始めた春野菜。柔らかく甘い春キャベツや新玉ねぎ、新じゃがに加え、豆類や葉物など、みずみずしい野菜が旬を迎える季節となった。
低カロリーで栄養豊富な春野菜は、ダイエット中でも無理なく取り入れられる食材。旬ならではの美味しさを生かした春野菜レシピで、心も身体も健やかに整えたい。
そこで今回は、日本全国の産地を巡り旬の野菜を届ける八百屋「青果ミコト屋」を訪問し、春野菜の簡単ヘルシーレシピ6品を教えてもらった。

八百屋やスーパーに並び始めた春野菜。柔らかく甘い春キャベツや新玉ねぎ、新じゃがに加え、豆類や葉物など、みずみずしい野菜が旬を迎える季節となった。
低カロリーで栄養豊富な春野菜は、ダイエット中でも無理なく取り入れられる食材。旬ならではの美味しさを生かした春野菜レシピで、心も身体も健やかに整えたい。
そこで今回は、日本全国の産地を巡り旬の野菜を届ける八百屋「青果ミコト屋」を訪問し、春野菜の簡単ヘルシーレシピ6品を教えてもらった。

話を聞いたのは……
日本全国津々浦々を旅しながら、生産者のもとを訪ね、そこで出会った美味しい野菜を届けている「青果ミコト屋」。神奈川県横浜市、田園都市線の青葉台駅から徒歩15分ほどに位置する店舗では、厳選された野菜の販売のほか、旬の味覚を生かしたランチメニューも提供している。写真は左から、今回レシピを紹介してくれた石丸広貴さんと、内田真菜実さん。
春野菜はなぜいいの? 旅する八百屋「青果ミコト屋」が解説
春野菜の特徴は、みずみずしく柔らかい食感にある。せりやクレソン、スナップエンドウのように、青々としたフレッシュな香りや、ほろ苦さを楽しめる野菜が多いのもこの季節ならでは。また、冬から春へと季節が移ろう中で届く、甘みの強い人参や、果汁たっぷりの柑橘類も、食卓に彩りとみずみずしさ、そして心の潤いを添えてくれる。
【春野菜を味わう6レシピ】簡単な調理で、うまみも栄養も楽しみ尽くす
今の時期の野菜を存分に堪能できる、6つのレシピの合言葉は「簡単に、旬のうまみをぎゅっと」。忙しい毎日でもサクッと作れる3ステップで、スープ、サラダ、ごはんのお供、作り置き、メイン、酒のつまみといった、毎日の食卓を彩る料理を教えてもらった。
1. 【サラダ】クレソンと柑橘のサラダ
柑橘のフレッシュな酸とクレソンのキリッとした苦味を合わせた、身体がスッと軽くなるようなサラダ。
クレソンは「最強の野菜」と称されるほど栄養価が高く、柑橘のビタミンCと合わせることで疲労回復や美肌効果を期待できる。切った具材を塩とオイルで和えるだけで、春のエネルギーをダイレクトにチャージして。
クレソン
30g
柑橘(グレープフルーツや晩柑など果汁が多いもの)
1/2個
米油
小さじ2
塩
ひとつまみ
①柑橘は皮を剥き、房を取り出す。(薄皮は剥かずにざく切りでも◎)
②ボウルに3〜4cmに切ったクレソンと柑橘を入れる
③塩→油の順に加えて全体をさっと混ぜる
2.【スープ】かぶのポタージュ
かぶの優しい甘みを生かしたポタージュ。かぶをオリーブオイルで焼き目がつくまで焼き、昆布出汁と共に柔らかく煮てからブレンダーでなめらかに仕上げるだけ。かぶのカリウムは、むくみをスッキリさせてくれる効果もあるのだとか。
ちなみに葉付きのかぶは、葉と根を切り離して保存するとどちらも美味しく食べられるのだそう。
かぶ
4個ほど
昆布出汁
500ml(一晩昆布をつけた水でも、昆布茶や顆粒出汁でもOK)
炊いてあるお米
50g(冷やご飯でもOK)
オリーブオイル
適量
塩
大さじ1
①かぶを適当な大きさに切り、オリーブオイルで炒め、軽く焼き目がついたら塩をふる
②全体に火が通ったら、昆布出汁とご飯を入れ、かぶが柔らかくなるまで煮る
③かぶが柔らかくなったら、ハンドブレンダーなどで撹拌してポタージュ状にし、塩で味を整える
このレシピ、実は私の母がよく作ってくれた思い出の味。隠し味に炊いたご飯を少し入れて一緒に煮ることで、自然なとろみと独特の食感が生まれるんですよ。葉にもβ-カロテンやカルシウムが含まれていて栄養があるので、油炒めや塩揉みにしてトッピングにするのがおすすめです。冷たくしても温めても美味しいですよ。かぶは消化を助け、胃腸を温めてくれる働きがあるといわれているので、朝食や風邪気味の時にも食べやすいと思います。
3. 【グリル】葉付き人参のまるごとステーキ
春先に出回る葉付きの人参を丸ごと主役にした、ステーキのような満足感のある一皿。人参に豊富なβ-カロテンは油と一緒に調理することで吸収率が高まり、美肌効果やアンチエイジングに役立つ。根をじっくり焼き、蓋をして蒸し焼きにすることで甘みを凝縮させるのが、美味しく仕上げる秘訣。
葉付き人参
1本(150g)
米油
小さじ2
塩
ひとつまみ
クミン
少々
①油を入れて中火にかけたフライパンに、半分〜1/4に切った根の方の人参を並べて、焼き色をつける
②弱火にして蓋をし、6分程蒸し焼きにする
③蓋を取って葉を入れ、仕上げに塩、クミンをふる
根の方は油を引いたフライパンで中強火でしっかり焼き、蓋をして数分間蒸し焼きにするのがポイントです。最後に蓋を取って葉の部分もパリッと焼き上げ、塩とクミンをふって仕上げます。じっくり熱を入れた人参は驚くほど甘みが凝縮され、野菜の力強さを再発見できるはずです。
4. 【ごはんのお供】椎茸とせりの煮浸し
せりの爽やかな香りと椎茸のうまみを閉じ込めた、滋味深い味わいの煮浸し。せりは解熱や解毒作用があるとされ、新生活の疲れが出やすい春の胃腸を優しく整えてくれる効果が。作り方は醤油とみりんで作ったタレに具材を入れてサッと火を通すだけ。常備しておきたい、ごはんのお供。
椎茸
6個ほど
せり
50g
醤油
大さじ3
みりん
大さじ3
水
200ml
鰹節
(あれば)
①椎茸とせりを刻む
②小鍋に全ての材料を入れ、煮立てる
③お好みで鰹節と混ぜる
せりは冬のイメージが強いかもしれませんが、春の身体が必要とする栄養が詰まった食材です。他のきのこ、他の葉物でも応用可能なので季節の食材で通年アレンジできます。ごはんにかけるのはもちろん、混ぜ込んで炊き込みごはんのようにしても美味しいですよ。おそばやうどん、豆腐に合わせても楽しみが広がります。タレを多めにして卵とじにするのもおすすめ。冷蔵庫にあると安心する、万能なごはんのお供兼作り置きレシピです。
5. 【作り置き】春キャベツと新玉ねぎの蒸し煮
柔らかな春キャベツとみずみずしい新玉ねぎ、ふたつの潤いを生かした一皿。ざく切りにして、オイルと塩、野菜の水分だけで蒸し煮にすることで、栄養も甘みもギュッと閉じ込めることができる。
春キャベツに含まれるビタミンU(キャベジン)は胃粘膜を保護し、新玉ねぎの成分は血液をサラサラにする効果も◎。春キャベツや新玉ねぎが安いときにまとめて作っておけば、多忙な日々の野菜不足を補ってくれる頼もしい味方になるはず。
春キャベツ
300g
新玉ねぎ
1/4(50g)
塩
小さじ1/2
水
大さじ1
オリーブオイル
大さじ1
黒こしょう、ハーブなど
(あれば)
①春キャベツは芯を切り取ってスライスし、芯以外のところは一口サイズにちぎる。新玉ねぎは5ミリ程の薄切りにする
②鍋に①の野菜を入れて、塩、水、オリーブオイルをまわし入れて、中火にかける。湯気が上がってきたら弱火にし、蓋をして3分蒸し煮にする
③全体をよく混ぜて、蓋をしてさらに3分蒸し煮にする
※盛り付け時に、お好みで黒こしょうやハーブをふるのがおすすめ(なくても美味しい)
春野菜の柔らかさを生かして、とにかくシンプルに仕上げています。火にかけて沸騰したら、あとは弱火で6分少々待つだけ。あまり水を使わないので、野菜本来の濃い甘みに驚くはず。芯の部分も薄くスライスして入れれば、余さず美味しく食べられますよ。ごま油を使って中華風にしたり、スパイスでエスニック風にしても◎。外食が続くときも労ってくれるような滋味深い味わいです。
6. 【酒のつまみ】スナップエンドウの春巻き
スナップエンドウをそのまま皮に包んで揚げ焼きにする春巻きは、おつまみにぴったり。スナップエンドウは食物繊維に加え、新陳代謝を促して疲労回復をサポートするアスパラギン酸が豊富。皮の中で蒸されたスナップエンドウは、シャキッと快い食感。加えてほんのりとした甘みが、心身を解きほぐす晩酌の時間に、軽やかな癒しを添えてくれる。
スナップエンドウ
12本ほど
春巻きの皮
3枚
塩
少々
油
少し多め(フライパンに0.5cmぐらい)
(分量外)薄力粉と水
※春巻きのノリ用
(分量外)冷蔵庫に余ったチーズなどを入れても◎
①春巻きの皮に筋を取ったスナップエンドウを置き、塩をふったら皮を巻く
②フライパンで油を熱し、①を入れて中火で転がしながら焼く
③全体がこんがりとしてきたら取り出す
スナップエンドウを下茹でせず生のまま巻くことで中の水分が逃げず、グッと甘みが引き立つんです。揚げ焼きなので油の量も少なく、満足感はありながらヘルシーに済みます。透けて見える鮮やかな緑が美しく、断面も楽しいですよね。野菜だけの春巻きは、『ミコト屋』のランチでもよく登場するものの一つ。簡単なのに食欲を満たしてくれて、野菜の美味しさを味わえるのでおすすめです。冷蔵庫に余っているチーズを一緒に忍ばせても最高のご馳走になりますよ。
八百屋が教える! 春野菜の選び方と保管の仕方
せっかくの旬の味覚、美味しく味わうための知恵も聞いてみると……
「みずみずしさが魅力の春野菜は、触った時に張りがあり、葉先までピンと力強さを感じるものを選ぶと良いでしょう。ただ、春の葉物や山菜は非常に乾燥に弱く、すぐにしなってしまうので、せりなどの根があるものは、コップなどに立てて保存してあげるといいですよ。バットに少し水を張り、斜めに立てかけておくだけでも、野菜がグッと水を吸い上げて鮮度が長持ちします」(石丸さん)
また、保存の際は濡らしたペーパーや布をかけて乾燥を防ぐのも手だという。もしレタスなどがくたっとしてしまっても、50度くらいのお湯に浸けてあげればシャキッと息を吹き返すのだそう。












味付けのポイントは、お酢を使わないこと。柑橘を混ぜる時に出るたっぷりの果汁がお酢の代わりになり、角のないマイルドな酸味のドレッシングになるんです。今回は手に入れやすいグレープフルーツを使いましたが、晩柑など汁気の多い柑橘なら何でも合います。果実の酸味とほろ苦さが身体に元気を補給してくれる、僕もよく作るお気に入りのメニューです。