2026.09.10

大人こそ知りたい! 『子どもにつたえる日本国憲法』が教えてくれること

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夏休みの夜更かしの影響か、22時を過ぎてもなかなか寝ないわが子。そんな娘のために購入した本がとてもよかったので共有させてください!

それがこちらの『井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法』(講談社刊)

まるで“詩の絵本”のような作りです

井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法(講談社刊)絵はいわさきちひろが手がける

寝る前の読み聞かせにどうなの?というツッコミが入りそうですが、いわさきちひろさんの絵が叙情的で美しく、本書で井上ひさしさんが書いている通り“詩の絵本”を読んでいるように、穏やかにその世界に引き込まれるのです。

いわさきちひろさんのポエティックな絵

いわさきちひろさんのポエティックな絵。平和の象徴ハトや海辺にたたずむ鳥

ちひろ美術館で入手したポストカード。本の中で印象的に使われています。ポストカード(上から):No.116『夜の国で青い鳥をつかまえるチルチルとミチル』・No.3『海辺の小鳥』各¥110

海辺にたたずむ鳥や、幸せの象徴である青い鳥が飛び立つ様子など、いわさきちひろさんの絵と共に、展開されるのは「憲法のこころ」。
著者の井上ひさしさんが日本国憲法のなかでも“これだけは読んでおいてほしい”と思う、前文と第九条を、わかりやすくやさしい文章にして、絵本として届けます。

井上ひさしさんの思いとは?

ちひろ美術館(東京・安曇野)では、「前文」、「第九条」の憲法カードを配布中

ちひろ美術館(東京・安曇野)では、「前文」、「第九条」の憲法カードを配布中です。

作家・劇作家の井上ひさしさん(1934~2010)。NHKテレビの人形劇『ひょっこりひょうたん島』の作者としても知られていますが、個人的には地元の仙台第一高校出身ということで昔から親しみを感じている存在です。

「むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをおもしろく~」という名言も印象的で、この本はその言葉を体現しているかのよう。本書の「はじめに」によると、井上さんは、終戦の1945年8月15日を境に、なにもかも変わって、日本国憲法が公布されたとき、子ども心に、二度と武器では戦わない、という覚悟に体が震えたといいます。


剣よりも強いものがあって、それは戦わずに生きること。(中略)なんて、誇らしく、いい気分だろう。

この子どものときの誇らしくていい気分を、なんとかしていまの子どもたちにも分けてあげたい

という思いから、この本が作られました。絵本「憲法のこころ」につづき、「憲法って、つまりこういうこと」という井上さんが小学生に向けて語りかけたわかりやすい解説、巻末には日本国憲法の全文も収録されています。

日本国憲法 前文に込められた決意

ちひろ美術館の憲法カード「日本国憲法 前文」より

ちひろ美術館の憲法カードより。東京・練馬区のちひろ美術館・東京では現在「ちひろ 子どもは平和のシンボル」展を開催中。

1947年に日本国憲法が施行されたとき、当時の文部省が子どもたちに配った冊子『あたらしい憲法のはなし』のこと。二度と戦争をしない、武器や軍隊をもたない、本当にかたい決心のもとに憲法が作られたという話が胸に残ります。そして、改めて大事だと感じた憲法前文。「日本国民は」という主語で始まる意味。

今年7月に憲法改正の手続きなどを定めた国民投票法改正案が成立し、改憲議論が高まる中、この時の思いに立ち返ることが本当に大切だと感じます。子どもだけでなく、大人にこそ今読んでほしい一冊。2006年に出版された本ですが、「あとがき」にある井上さんの言葉は今こそ読むべき内容なので、ぜひ一読してみてください。

今回紹介した本はこちら!
『井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法』

商品名

『井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法』

価格

¥1,320

エディターSUGAWARAプロフィール画像
エディターSUGAWARA

ウェディングとファッション担当。淡々としてますが笑い声だけよくとおります。好きなものは夕暮れとボサノバとチョココロネ。