ヘリタンス・カンダラマ（Heritance Kandalama）

ラキ・セナナヤケのフクロウの彫刻がホテルのシンボル。イスの置かれた踊り場は、バワが好んだビュースポット

　海沿いに多く存在するバワ建築のなかで、唯一内陸にあるのがヘリタンス・カンダラマ。バワが上空から建設用地を視察したときに、もともと決まっていた場所から岩山の美しいカンダラマ湖のほとりに移動させたとの逸話が残り、シーギリヤ・ロックとダンブッラというふたつの世界遺産の中間に位置する。
　このホテルの醍醐味は、なんといっても自然との一体感。むき出しになった岩山やうっそうと繁る森と、直線を生かした力強い建物との対比も素晴らしく、ここにいると思わず時が経つのを忘れてしまう。また、バワは眺望のよい場所には必ずイスを置いたといい、特に彼が好んだというフクロウの彫刻の下にあるイスに座ると、遠くシーギリヤ・ロックを眺めることができる。ぜひバワが愛した絶景を見にヘリタンス・カンダラマを訪れたい。