わたしのホワイトハンド君

お気に入りの映画は、何度も繰り返し観てしまいます。特に子供の頃からずっと好きなのが、名作『アダムス・ファミリー』。デカダンスなファッションや美術とともに繰り広げられるシュールな世界観は、何度観ても新鮮でオシャレ。展開がすべて分かっていても、ついつい見入ってしまいます。黒髪おさげのクリスティーナ・リッチは超絶に可愛いですが、何と言っても一番好きなのは、ハンド君。

映画『アダムス・ファミリー2』のワンシーン。photo by amanaimages

手だけなのに、わりと何でもやってのける。手だけなのに、感情表現がとにかく豊か。 あの映画を観ていると、人間はもっとコンパクトな生き物でもよかったんじゃないかと思ってしまいます。自分にも、あんな相棒がいたらなあと何度思ったことか……。

そんなハンド君への憧れを心の片隅にとどめながら生きてきたものですから、これを初めて見たときは、ようやく私のもとにもハンド君がやってきた!と思いましたね。

あ、スミマセン、正しい置き方はこうです。

 もっというと、主な使用方法はこうです。

サンフランシスコ在住の陶芸家 RAE DUNN(レイ・ダン)氏の作品「ハンドホルダー」。もちろん意思はありませんし、動きもしませんが、ジュエリーのホールド力に関しては、かなり頼もしいです。毎日、私の帰りを「ヨッ!」と言わんばかりにフレンドリーに出迎えてくれて、その日身につけていたジュエリー類を、それこそ一手に引き受けてくれる、いいヤツなんです。つらいことがあった日や、仕事がうまくいかなかった日などは、帰ってきてホワイトハンド君を見た瞬間、思わずその白い胸、じゃなくて手のひらに飛び込んでいきたくなることもあります。

ところでこのホワイトハンド君、ツルっとしたセラミックのシンプルモダンな佇まいがインテリアにもなる、まさにシロモノなんですが、よく見ると、指の関節の自然な曲がり具合といい、手のひらの厚みや手相といい、けっこうリアルに手なんです。そこで、ここはひとつ編集部のスタッフを驚かせてみようと、朝からこんなドッキリを仕掛けてみたのですが、

結果、「何やってんですか?」とクールに一蹴されて終わりました。

さてと、真面目に仕事します。

“エディターHAYASHI”

エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと長いベースソロが好物。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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