気温1℃の銀世界キャンプに初挑戦

年明けに友人5人と鍋をつついていたら、ふとしたなりゆきでキャンプ行こうよ! と盛り上がり、ネット予約をすることに。都内から車で2時間以内で行ける場所を条件に選んだのが、山梨県の西湖のほとりにあるPICA富士西湖というキャンプ場でした。クチコミをチェックすると「山々に囲まれた静かな西湖が絶景!」というような賛辞が次々と出てきて、これなら間違いなさそう。しかもテント以外にコテージや大浴場などの宿泊設備も充実しているので、キャンプ初心者も十分に楽しめそう! その場の勢いとアルコールの力も借りつつ、ポチッと予約完了。あとはひたすら4月がくるのを待つだけなのでした。

あれから3ヶ月経ち、いよいよキャンプ当日。4月1日の東京都心の気温は5℃。そしてまさかの雨でした。何はともあれいざ出発、と車を走らせること約1時間半。目的地で我々を待ち受けていたのは、雨どころの騒ぎではなく真っ白な雪景色でした。

「私たち、温泉じゃなくてキャンプしにきたんだよね?」「これって壮大なエイプリルフールじゃないよね?」などと何度も確かめ合いながら、宿泊するコテージへ到着。

フィンランド製のログを使った温もりある佇まいに、一同テンションが上がりつつも、とにかくめちゃめちゃ寒い! 一刻も早く暖をとろうとデッキで火をおこしました。

まずは薄い木片やダンボールの切れ端を火種に着火。徐々に火が大きくなってくると、太い薪を投入して火力を上げていきます。パチパチパチと音を出して燃える炎はなんだかホッとする暖かさで、見ているだけでじんわりと癒されました。

少しずつ体が温まってきたところで、メインイベントのバーベキューがスタート。今度は木炭を使ってグリル用の火をおこします。炭は火が回りにくいので、こまめに風を送るのがポイントです。ところで、集団でバーベキューをすると必ずその中から風送りの名人が誕生するんだとか。今回もやっぱり名人がひとり発掘され、その才能を遺憾無く発揮してもらいました。

名人技により火が安定すれば、あとは買い込んできた野菜や肉をとにかく焼き続けながらひたすら飲み続けるだけ。炭で焼いた食材は、塩こしょうだけの簡単な味つけでも絶品! お待ちかねの肉は、食べるのに夢中になり過ぎて写真に収めそびれました。ついでにもうひとつ告白すると、あんなに絶景と評判だった西湖の写真もすっかり撮り忘れてしまいました。

自然冷蔵によりキンキンに冷えたビールを飲むと、心身はどんどんヒートアップ。日が沈む頃には気温は氷点下にまで下がりましたが、コテージ内は完全にホクホク状態でした。最後はトランプの大富豪に一喜一憂しながら、まるで修学旅行のような夜を過ごしたのでした。

翌日は河口湖付近で見つけた「おふくろうどん」に立ち寄り、野菜てんこ盛りのかぼちゃのほうとうで前日の不摂生を清算(したつもり)。二日酔いの体に染み入る、やさしい”おふくろ”の味でした。

記念すべき初のキャンプがまさかの雪中開催でなかなかの珍道中となりましたが、おかげで忘れられない思い出になりました。ただそうは言ってもあまりの寒さに凍えそうであったことは間違いなので、もう少し暖かくなったら挽回しようと思っています。

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