情熱は、静かに秘める。マリコツチヤマの【黒蝶真珠】ピアス

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「冷笑系」という言葉があります。すべてを諦めている上に、話しながら冷めた薄ら笑いを浮かべる態度です。自分がわりと情熱を燃やして物事に向き合うタイプだから、そういう冷笑系とどうも馬が合わないんですよね。文字通り冷や水をかけられたような気分になってしまう。しかしもういい年齢なので、いつでもエナジェティックでいるのは体力的に厳しいし、暑すぎるのも考え物だわ……と思う今日この頃。内側にふつふつと湧く情熱を絶やさずも、表面は静かでひんやりとした大人。そんなバランスのいい人間になりたいものです。

タヒチアンパールの誘惑

MARIKO TSUCHIYAMA タヒチアンパール

シングルピアス(タヒチアンパール、YG)¥196,900

そんなことを悶々と内省しているときにジュエリーブランド、MARIKO TSUCHIYAMAの展示会に足を運び、このタヒチアンパールのピアスに出合いました。マリコさんは真珠の名産地、長崎出身。そこで採れる美しい真珠に魅せられて育ったといいます。現在はイギリスはブライトンの工房で、黙々と不揃いのバロックパールを主に用いたジュエリーを手がけています。

このタヒチアンパールは南太平洋の大らかな波に抱かれ、ふくふくと優雅に育ちました。黒をベースにピーコックグリーン、赤、紫などあらゆる色彩が幾重にも重なり、見る人を果てのない宇宙へと招き入れます。私もこのピアスを見た途端、その魅力に取りつかれてしまいました。まるで、内部に燃え盛るありとあらゆる炎を、冷たい黒の膜がそっと閉じ込めているようではありませんか。まさに私が思い描く、素敵な人間像を実現したような雰囲気を放っていたのです。

不揃いでも、いいじゃない

マリコツチヤマ パール

バロックパールを採用

同じかたちは一つとしてない不揃いなかたちが、どうしようもなく愛おしい。均整が取れて完璧に整った真珠ももちろん美しいです。しかし個人的に惹かれるのは、こんなふうにところどころが出っ張っている、ばらばらでカオティックなエネルギーを持ち合わせたパール。「不格好でもいいじゃない」と言ってもらえるような安心感があります。

人間も同じですよね。さまざまな自分の“uncool”な部分を認めて抱きしめて、長所に変えていける人。それが素敵な大人の在り方なのかなぁと思います。

心の動きにあわせて、揺れる

マリコツチヤマ 真珠

留めはケシパールです

マリコさんの生み出すジュエリーの特徴は、地金にうねりをもたせ、有機的な印象を演出すること。これがパールにさらなる躍動感を与えています。だから、黒蝶真珠でもコンサバティブとは無縁。スタイリングに心地よいひねりが加わります。18金ゴールドの地金部分が顔の横で、表情の機微にあわせてしゃらんと揺れる。冷静さを装いながらも、わずかなエモーションの動きを運ぶのです。

かっこいい大人であるために、冷笑して構える必要はないんですよね。あくまで表向きは冷たい夜の海のように抑制しながらも、その内側に燃える情熱の火は消さなくていい。内部で渦巻く熱を、このシングルピアスがさざ波のように静かに伝えてくれるでしょう。

Mariko Tsuchiyama

商品名

タヒチアンパールのシングルピアス

ブランド

MARIKO TSUCHIYAMA

価格

¥196,900

エディターITAGAKIプロフィール画像
エディターITAGAKI

ファッション、ビューティ担当。音楽担当になったので耳を鍛えてます。好きなものは、色石、茄子、牧歌的な風景。

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