佐藤晴美の、選択するセンシュアリティ「My Body, My Denim」

デニムはいつだって私たちの相棒(バディ)。ゆとりがあるシルエットから、ボディラインに寄り添うカットまでさまざまなタイプを、E-girlsの佐藤晴美がモードに着こなした。体になじむデニムなら肌見せもこんなにヘルシー。自分のボディがもっと好きになる。

美しい背中を際立てるデニム

佐藤晴美の、選択するセンシュアリティ「Mの画像_1
パンツ¥90,000/ロエベ ジャパンクライアントサービス(ロエベ) ビーズトップス¥59,600/ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー(ザーヴィッチ)

股上が極端に深いテーパードデニムはロエベの定番品。上半身はクリアビーズトップのみを身につけ、潔く。「以前はコンプレックスだった肩が今ではお気に入りのパーツに。スタッフのみなさんにそんな話をお伝えしつつ、カメラの前に立ちました」(佐藤晴美)。

すらりと脚を出してもエレガント

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ドレス¥65,000/コム デ ギャルソン(コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ デニム)

半袖のデニムミニドレスは、ゆったりとしたAラインのシルエット。前立てや襟ぐり、ポケットには、ツィードと繊細なチュールのフリルを飾ってエレガンスをプラスした。バックスタイルは腰部分にスリットが入っており、少し背中がのぞく仕立て。「脚を出しても上半身の露出具合が控えめなので、品よく見えますね。素足で軽やかに着たい」。

ハーフパンツを甘く着る

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パンツ¥77,000・ブラウス¥300,000・靴¥75,000(参考価格)/サンローラン クライアントサービス(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)

バディはウォッシュドジーンズのハーフパンツ。フィット感があるからストリートに転びすぎない。切りっぱなしの裾のラフさに対してトップにスモックブラウスを持ってくることで、より洗練された印象に。「私もデニムのハーフパンツを持っていますがロマンティックなトップスを合わせればバランスを取れるんだ、と目から鱗」

肌見せがアクセサリー

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ジャケット¥181,000・パンツ¥79,000(ともに参考価格・8月下旬発売予定)/フェンディ ジャパン(フェンディ)

フェンディの2020年プレフォールコレクションのテーマは「ベル ドゥ ジュール=『昼顔』(’67)」。キルトの丸襟でエレガンスを表現しつつ、パワーショルダーでミリタリーの要素を加え、二面性を表現した。フレアシルエットにセンタープレスを施したクロップドパンツも、デニムながらラグジュアリーな表情を醸し出す。「デニムのセットアップは肩の力が入った印象になってしまいがちですが、肌をこれだけ大胆に見せれば抜け感を出せるんですね」。

ホールカットでデニムに新たな息吹を

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パンツ¥77,000・シャツ¥195,000/メゾン マルジェラ トウキョウ(メゾン マルジェラ)

オーセンティックなデニムに、デジタルカットでホールを開け、まるでポルカドットのようなディテールを創出した。そこからのぞく肌が艶やかな表情に。オーガンジーを重ねたシャツで涼しげに着こなして。「シャツとデニムは私服でも好んで着る組み合わせ。このアップデートは新鮮でした」。

バギーデニムがニュー・バディ

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パンツ¥25,000/ジョン ローレンス サリバン トップス¥47,000/ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー(プッシュ・ボタン) 帽子¥60,000/アトリエ ニュアージュ(シノナグモ)

バギーシルエットのリジッドデニム。フロントでセンターに向かって折り畳み立体感を生むデザイン。ハイショルダーのクロップドトップスや、フェルトハットで、フェミニンに着こなして。「このデニム、形がカッコいいのでどう見せるのがベストかな、とポージングを考えるのも楽しかった」。

全身から放たれるポジティブなパワー

 カメラの前では長い手脚をのびのび広げ、美しい佇まいで服を着こなす。インタビューとなると実に気さくで、よく笑う。ポジティブなエネルギーを全身から放つ佐藤晴美がE-girlsとしてデビューしたのは9年前。

「16歳で山形から出てきたおぼこい女の子でした(笑)」と語る彼女は、実は最近ようやく自分の体に自信を持てるようになってきたと語る。全員が横並びで比べられるガールズグループに所属しているからこそ、多くのコンプレックスがあった。

「脚の形、鼻の形、広い肩幅……。初期の頃は撮影のときにもなるべくそういう嫌いな部分を隠すようにしていました。でも、やっぱり写真になると不自然で。あるとき“ありのままでいる人”に勝る美しさはないと気づいて、コンプレックスを堂々と見せようと開き直ったんです。そうしたらこの四角い肩のラインも褒められることが増えて、今ではすっかりお気に入りのパーツです」

 そんな彼女の私服スタイルは、肌を思いきり露出しても決していやらしく見えず、健康的なセクシーさを体現している。

「年齢を重ねるにつれて、自信がついてきて、心も体もいい状態が保てるようになってきました。そうしてきちんとケアした体をオープンにするのは、ほかでもない自分の心地よさのため。そして女性が女性の体を見てワクワクする気持ちを、ファンのみなさんとシェアするためでもあります」

 スタイリングをヘルシーに見せる秘訣を聞くと、「ファッションとヘアメイクでバランスを取ることですね。たとえば大好きな、ダボッとしたデニムをはくときには、逆にデコルテは開けてメイクアップもしっかり。服が露出しているときは、ナチュラルメイクで。そのさじ加減で、お色気全開にならないようにしています」。

 今後挑戦したいことを尋ねてみると、「モデルの仕事をもっと追求したい。最近は気になる写真家の方に直接連絡して作品撮りをお願いしたりしています。今回もスタイリストの山本マナさんにご連絡したことが、巡り巡ってこの撮影につながりました。行動力とエネルギーだけはあるんです(笑)」。

Harumi Sato
1995年生まれ。2011年にE-girlsとしてデビューし、2017年からリーダーを務める。モデル、俳優としても活躍中。最近の趣味は料理すること。E-girls「So many stars」配信中。インスタグラムは@sato_harumi__official

SOURCE:SPUR 2020年9月号「My Body, My Denim」
model: Harumi Sato photography: Yuto Kudo styling: Mana Yamamoto hair: Miho Emori〈KiKi inc.〉 make-up: NOBUKO MAEKAWA〈Perle〉 

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