from 真木あかりさん

変わることはよいこと、のように言われることはよくあります。年の切り替わりや新年度には、メディアには毎年「今年こそ自分を変える！」という文字が躍ります。この2020年秋からは「風の時代へ！」的な記事をよく見かけました（私も書きました）。ただ、一方で「そんな、変わる変わると言われても……」「気持ちがついていかない、別に変わりたくない」というお声も、私のところにはたくさん届きました。

変化が楽しみなのも、嫌なのも、それは人生の一過程に過ぎません。今は変わりたくないという人も、未来永劫変わりたくないというわけではないでしょう。一方、ノリノリで変えた人も、しばらく経ってから「ちょっと変え方を間違えたな！」と思うこともあるでしょう。ホロスコープ上の変化はたしかにあるにしても、人それぞれ変わるタイミングも、エラー回数も違います。変えたくなったらいつでも変えていいし、自分は変える能力を持っている。そう思っていることが、決して完璧ではない私たちが自分を信じ、愛していく方法であろうと思います。

さらにいえば、一番大事なのは、変わることだけではないのでしょう。大事なのは、「変わる」を考えること。何を変えると自分のためになるのか。なぜ変えたくないのか。「変われば何もかもよくなる」などと、安易に思い込もうとしていないか。まずは自分と徹底的に向き合ってみる。このわくわくは何か、このざわざわはなぜか、すべてに。それでこそ知性と個人の「風の時代」的な生き方です。向かい風も追い風も、そよ風すらも、きっと自分のものにしていけるはずです。

真木あかり／Akari Maki

花を飾ろう、花を贈ろう。真木あかりさん監修、ラッキーブーケ診断