【更年期障害】、どんなことに悩んでる? 病院選びやホルモン療法のことなど、産婦人科医が読者887名の声に答える

突然の大量発汗、冷え・のぼせ、体のだるさに不眠、そして、イライラ……。さまざまな不調が起こると言われる更年期について不安を抱えている人は少なくない。ドンズバ世代の40〜50代はもちろん、20〜30代も必ず訪れる更年期や更年期障害に対して、実際にどう対処したらいいのかよくわからない……という声が圧倒的。そこで、SPUR.JPフェムテック調査団では、更年期に関するアンケートを実施。読者887名が回答を寄せたその結果から読み取れる、更年期や更年期障害にまつわる素朴&切実な疑問や悩みについて、産婦人科医の池田裕美枝先生にあれこれ徹底取材! あなたの不安を解決に導くヒントが満載。

池田裕美枝先生


産婦人科医。NPO法人女性医療ネットワーク副理事長。京都大学医学部卒業後、総合内科研修を行ない、その後産婦人科に転向。現在は京都大学医学部附属病院産科婦人科などで臨床にあたりつつ、京都大学公衆衛生大学院博士課程で研究中。一般社団法人SRHR Japan代表。

そもそも更年期って何?

編集部(以下、編):「女性の更年期はいつ頃だと思いますか?」というアンケートでは、44%の人が50〜54歳と回答しました。そもそも更年期とは、いつの時期を指すものなのでしょうか?

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読者887名に行なったアンケート結果

池田先生(以下、池):閉経を挟んだ前5年と後5年の10年間が更年期と呼ばれます。閉経とは、まる1年月経がない場合にはじめて閉経と言います。日本人の閉経は平均49.5歳、中央値は50.5歳。自分がいつ閉経するかは予測が難しいですが、閉経2〜3年前から月経周期が乱れることが多いです。実は更年期とは、思春期、成熟期と同じようなライフステージの名称。更年期に起こる不調のことを更年期症候群や、更年期障害と呼びます。

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女性ホルモンの変化のグラフ

更年期障害は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少することで起こるさまざまな症状のことを指します。エストロゲン減少の変化に身体がついていけずに自律神経異常や心身の不調が起こりやすくなります。その症状や強さには個人差が大きくあり、一概に「更年期障害の症状はこれ」と断言することはできません。

 

更年期障害、受診のタイミングは?

編:アンケートでは更年期の症状を感じながらも、実際に受診している人は22%。「症状がそれほどでもないから」「更年期障害かどうかわからない」など、理由もさまざまですが、更年期のトラブルはいずれ過ぎ去るものと考えて受診しなくてもいいものなのでしょうか?

池:生理痛の人が全員受診しないといけないわけではないように、更年期だからと言って、全員が受診する必要はありません。そう、深刻に考えなくてもいいですね。つわりと一緒で、すごく辛い人もいれば、全く大丈夫な人もいる。女性の身体は移ろいやすいものです。更年期世代になると、特に妊娠と出産を経験していれば、自分の身体が変化するのをある程度知っているのではと思います。今の自分が更年期で変化しているのだなと思えるのであれば、病院に行かなくてはと必ずしも思う必要はないと思います。

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読者887名に行なったアンケート結果

受診するかどうかのポイントは、日常生活に支障があるかどうか。例えば、汗をかくのが恥ずかしいから電車に乗れないとか、冷えやのぼせを繰り返すので会社でエアコンの温度設定を変更すると同僚に注意されるなど、ですね。そういった症状のせいで、不便に思ったり生活しづらいなと感じたりすることがあるなら、それは治療で改善することができます。不安に思わず受診してください。例えば、「この落ち込みの症状はすごく嫌だけど薬も飲みたくない、どうしよう……」という場合でも、私たち医師は専門家なので、皆さんよりもそれに対処する方法の情報は多い。気軽に相談してもらえたらと思います。

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読者887名に行なったアンケート結果(複数回答)

編:アンケートでは「何科に行けばいいかわからない。どのクリニックに行けばいいかわからない」という意見も。受診したいと思った時は、何科を受診すべきか、どんなクリニックを選べばいいか、ポイントを教えてください。

池:大きく分けてふたつあります。ひとつはなんでも診てくれる内科を探す。もうひとつが産婦人科を探す。なんでも診てくれる内科の先生では、家庭医療専門医という分野があります。この先生は、どんな症状を言っても断りません。内科の先生ではありますが、例えば、頻尿に悩んでいますといえば、それも全力で診てくれます。更年期障害だと思ったら、実は甲状腺疾患だったというケースもあるわけですが、そんな場合も、専門の境界を越えて診てもらえるので安心です。近くのクリニックでそんな家庭医療専門医がいる人はラッキーです。それほど症状が重くないけど……という場合、大きな病院を受診するのはあまりおすすめはしません。近所にクリニックはないけれど病院ならあるという場合は、総合診療科がそれにあたります。家庭医療専門医の一覧もありますので、そちらを一度チェックしてみるのもおすすめです。
産婦人科を選ぶ場合は、更年期外来と書いてあればOKです。同じ産婦人科でも不妊治療メインのクリニックや出産中心のところだと診察内容が異なるので、婦人科だけをメインにやっているクリニック、更年期外来と書いてあるクリニックがおすすめです。また、女性ヘルスケア専門医というのもあり、親身に話を聞いてくれます。

編:ちなみに治療費の予算はどの程度見ておけば大丈夫でしょうか? また、実際に治療を始めたらどのくらいの頻度でクリニックに通わなければいけませんか?

池:どんな治療をするのかによって治療費も変わってきます。大体が保険診療にあたりますので、数千円程度と考えていいのではないでしょうか。一度で数万円もかかったりすることはありません。
保険診療で薬を処方できるのは最長で3ヶ月分です。だから少なくとも3ヶ月に1回は通わなければいけないですね。クリニックによっては1ヶ月に1回というところがあるかもしれません。いずれにしても、自分の体調を良くするための治療ですので、通うのがしんどい、お金が高くて大変、という場合は、セルフケアなり市販薬なり、提案することもできます。 

効果的なセルフケアもいろいろ。 まずは「休む」癖をつけることも大事

編:アンケートでも悩んでいる症状として回答が多かったのが、突然のホットフラッシュでした。もしその場での効果的な対処法があれば、教えてください。

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アンケートでも悩んでいるとの声が多かった、更年期の代表的な症状

池:ホットフラッシュなどによる汗は自律神経異常によって起こるもの。汗のかき方も人によってさまざまで、全身暑くてかく人もいれば、体は寒いけど汗が流れる人も。緊張して汗をかく場合もあれば、暑さの刺激や温度差でかく場合もあったりと、いろいろ。その汗をかかないようにするセルフケアはなかなか難しいんです。一般的に対処法として、手を交差させて、両方の脇〜胸の上部の皮膚をギュッと押さえると、反射により、首から上の汗が少なくなります。しかし、それよりも、汗をかくことを恥ずかしいと思わないのがよいと思います。例えば、友人が隣で汗をかいているのを見ても恥ずかしいと思わないじゃないですか。だから、汗をかいても「私、今、汗をかいているんだ」と思ってふく。認知の変容をするということですね。

編:イライラして家族や周囲の人にあたってしまうのが不安。そんな時はどうすればいいですか?

池:イライラしてしまうのは、疲れているということなんです。赤ちゃんってよく泣きますよね。それは、眠いとか、お腹が空いているとか、つまり身体に不快があるから泣いているんです。それと同じように大人の場合は、身体が疲れているとイライラするんです。漢方の世界では、ストレスがちょっと溜まるとイライラし、もっと溜まると鬱になると言います。
つまり、イライラしている時は、イライラしないように気をつけるのではなく、自分を労わるのが正解だと思います。自分が疲れないように自分のご機嫌取りをする。自分の体調が良くなるように、心地よいことをする。更年期障害の症状として、ほとんどの方は眠りが浅くなる傾向にあります。目が覚めちゃうんですね。だから、更年期は疲れているんです。今までだったら、全速力で動けたかもしれないけれど、疲れているからそれが難しい。タスクを減らすとか、他の人に分配するとか、人に頼ってみるのもいいと思います。

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運動などでセルフケアを行なっていれば、閉経後の老年期も自分らしく過ごせる

編:更年期障害は閉経前後5年に起こるとのことですが、閉経前と後では症状は異なりますか? また、アフター更年期とはどんな状態ですか? できればやったほうがいいことがあれば教えてください。

池:実は閉経の前後で症状は異なりません。いつ不調が来るかは個人差があります。アフター更年期というのは医学用語ではありませんが、更年期の後には老年期がきます。一般的に、更年期が終わってからのほうが体調が良くなる人が多いです。
Well-agingのために更年期からセルフケアをするのはとても大切です。閉経後、「エストロゲンの守り」がなくなるために、血圧が高くなりやすい、コレステロールが高くなりやすい、代謝が落ちて太りやすい、骨がもろくなりやすいなど体調が変化します。これらは、適切な運動と食事でほぼカバーできます。これまでセルフケアしなくてもエストロゲンのおかげで大丈夫だったかもしれないけれど、更年期からは自分の身体のために時間と手間を使い、自分をプロデュースできると、老年期も素晴らしいものになると思います。

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読者887名に行なったアンケート結果(複数回答)

編:アンケートでは、医療機関の受診以外で、症状が緩和されたと感じている人も多数。病院以外の対処法について、医師の立場からはどう思われますか?

池:ものすごくいいと思います。症状にもよりますが、まずおすすめしたいのは「休む」ことですね。更年期の女性はずっと人の世話をしています。子どもが思春期だったり、受験だったり、さらには親の介護もしたり、もちろん自分の仕事も抱えながら。地域の自治会の仕事やPTAまで担っている場合も。ここで自分が倒れるわけにはいかないのに、身体が動かないのでなんとかしてください、という人も多いのですが、倒れたら元も子もありません。体調が悪いので今は休みます、という断りも必要です。「お弁当は作らないので買ってください」「今は体調が悪いので残業ができません。ご協力をお願いします」など、他人の世話よりも自分の世話をするクセを更年期につけておくことも大切ですね。
日本では、介護されている人の7割が女性と言われています。更年期の頃から自分の世話をするというのは家族のためでもあるし、介護人口を減らす意味でも、医療費全体のことを考えても社会貢献なんです。
「休む」ことに加えて、「運動」もすごく効果があります。更年期のくよくよやイライラなど、メンタルの症状は、セロトニン活性を上げるエストロゲンの作用が急激に低下するからなんです。日光を浴びたり、運動したりすることは、セロトニン活性を上げるので、自分のメンタルを保つという意味ですごくいいです。
さらに「運動」には、代謝を上げる、筋肉が増える、血圧を下げる、骨を強くする、糖尿病になりにくくなるなど多くのメリットがあります。更年期によってエストロゲンの守りがなくなった時に、その代わりのはたらきを「運動」がやってくれるわけです。特に、戸外で日光を浴びながら運動するのがおすすめ。運動量としては、1日30分のウォーキングを週3回を目安に。30分のウォーキングは分割しても大丈夫です。ただし、できるだけ運動に集中するのが良いです。自分の筋肉をどんなふうに動かしているか意識しながら、さっさと歩くのがおすすめです。

編:漢方薬や市販薬で改善したという声もアンケートでは結構ありましたが……。

池:大人気の「命の母A」も、漢方薬とビタミン剤の合剤ですが、漢方薬は驚くほど種類があります。合う、合わないというのはその人の体質によります。市販されている漢方薬で更年期の自分の症状にありそうなものを選んで飲んでみて、合えばそれでいいですし、合わなくても、他のものを試せばいい。医者や薬剤師、漢方医に相談すれば、たくさんある種類から個々の体質に合ったものを教えてくれるので、迷ったら相談してみるのも一つの方法です。
女性ホルモンのような働きをする「エクエル」というサプリもあります。大豆に含まれているイソフラボンが腸の中の大腸菌の作用によって「エクオール」という物質に変化した時に、女性ホルモン受容体にくっつくことで作用します。欧米人に比べて日本人はホットフラッシュになりにくい傾向にあるのですが、それは、日本人が大豆をよく食べているからとも言われています。エクオールなどの植物性エストロゲンは乳がんのリスクを上げないので、利用するのもいいと思います。

 

ホルモン補充療法(HRT)、そのリスクとメリットは?

編:ホルモン補充療法(HRT)についての関心が高まっていますが、実際に受けている人は少数派のように感じます。そもそも、ホルモン補充療法とはどんな治療なのでしょうか?

池:ホットフラッシュなどの自律神経異常、メンタルの症状、関節痛など、更年期にはいろいろな症状が出てきますが、それは、女性ホルモンの急激な変化に身体が追いついていかないのが原因です。ホルモン補充療法とは、女性ホルモンを体外から補充することで、それをソフトランニングさせるという単純な治療法のこと。あくまで自分の体調を良くするための治療で、受けなければ命に関わるというものではないので、ホルモン補充療法を行なって調子が良ければ続けていいと考えています。

 

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ホルモン補充療法の薬の選択肢はさまざま

編:薬にはどんな種類があるのですか?

池:飲み薬の他に、貼り薬や塗り薬があります。女性ホルモンであるエストロゲンは外から補充することで、血管の中で血栓ができやすくなるというリスクが少しだけ上がります。高血圧、糖尿病、喫煙者など元々血栓症のリスクがある方にとっては、無視できないリスク増加ではあるのですが、飲み薬よりも貼ったり、塗ったり、皮膚から入るエストロゲンの方が、そのリスクが少ないのでは、というデータがかなり出てきています。塗り薬はジェルになりますが、2種類あり、人気なのはポンプタイプ。貼り薬のシールは2日に1回貼り替えるだけでいいので、すごく楽です。かぶれやすい方にはおすすめしませんが、めんどくさがり屋さんにはおすすめですね。

編:どのくらい続けるのがいいのでしょう?

池:私の場合は、まずエストロゲンを2週間使ってみて、症状が改善されるのであれば、そのまま続けるよう提案しています。女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。ホルモン補充療法を続ける場合、何らかの理由で子宮がない人は、このエストロゲンの補充だけでOKなのですが、子宮がある人が長い期間エストロゲンだけを補充していると、子宮体がんになりやすくなります。そこで、もうひとつのプロゲステロンも補充することが必要になってきます。
このプロゲステロンを投与する場合には、間欠投与と連続投与という2種類の方法があり、1ヶ月のうち10〜14日だけ投与するのが間欠投与で、この薬を飲み終わってしばらくすると生理が月1回来るようになります。一方で、連続投与は毎日の投与なので期間を考えなくてよく楽ではありますが、不正出血が起こることも。生理がある人、もしくは閉経間もない人であれば、最初の1〜2年は間欠投与にし、だんだん生理の出血が減ってきたら、連続投与に切り替える方法をおすすめしています。
治療を始めると年単位で続けることが多い傾向にあります。自分の体調のための治療なのですぐにやめても全然大丈夫ですが、始めると楽になるという人が多いです。反対に、やめて再び症状が出るのが怖いと、ずっと続ける人も多いですね。基本的には乳がんなど他の病気にならない限り、何年続けても大丈夫。骨粗鬆症のリスクも減ったり、いろいろながんの予防にもなり、メリットも多いので。
また、症状がなくても、早めにヘルスケア目的でやりたいという方もいます。止めはしませんが、すすめることもありません。必要がない場合はしなくていいと考えています。

更年期障害で悩む女性には、思いやりと共に

編:更年期に関して、心ない一言をかけられたという意見も多くありました。医師の立場から見て、更年期は社会でどう捉えられていると思いますか? 以前と比べて捉えられ方も変化しているのでしょうか?

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アンケート結果では「映画やドラマなどで更年期をからかうシーンがあり傷ついた」という声も

池:私の母の時代では、「更年期」は女性を蔑むワードであったと聞いています。現在は男性医師を含め、私の周囲の医療者では更年期をそういった意味で使う人はいません。更年期障害に悩む人に対して心ない言葉を投げかけたり、それによって傷つく人がいたりするのは、とても悲しいことです。更年期は思春期と同じく、体調が悪くなりやすく、ホルモンが揺らぎやすい時期。だからこの時期の女性たちに対しては、思いやりこそあれ、蔑むことでは何も生まないと思います。以前、大学で更年期の話をした時にある女子学生が「最近、母とよくぶつかるのは私のせいだと思っていたけれど、母の体調が悪かったからなんだとわかりました。これからは、私にできることはある?と聞いてみます」と言ってくれて、よかったなと思います。更年期障害で悩む女性への対応は思いやりと共にあるべきですね。
また、最近は更年期の女性をサポートする仕組みも社会や会社ぐるみで取り組んでいるところが増えてきています。ある企業が投げかけた「更年期の体調のせいで昇進を諦めたことがありますか」という質問に、半数の女性が「はい」と答えたという調査がありました。以来、更年期をそのままにしてはいけないのではないかと、会社ぐるみで考えるようになってきているようです。
産業保健の分野は、もともと「労働者は肉体労働をする男性である」というところから考えられています。女性がどういうところで体調が悪くなっていくかという視点が足りない。そのため、会社に女性が自分の体調不良を言い出しにくいシステムが出来上がっています。システムとしてもっと言い出しやすくなっていけば、女性社員の体調も良く、会社の生産性も上がっていくのではないかという視点もあり、最近はシステム作りを推進すべく動いている健康プロジェクトも増えてきているようです。

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読者887名に行なったアンケート結果

編:今回のアンケートでは少数ではありますが、男性も参加しています。最近は男性の更年期障害も話題にのぼることが多いですが、男性の更年期は女性とはどう違いますか? また、男性の場合は何科を受診すればいいのでしょうか?

池:男性の更年期については、女性よりも定義がもっとふわっとしています。50歳を過ぎた男性が、少し鬱っぽくて性欲減退があると、更年期症候群と診断がつく場合が多く見られます。女性が更年期に女性ホルモンが急激に変化するのと違って、男性ホルモンはすごく下がりが緩やかなので、急激な自律神経異常などはありません。なんとなく元気がないとか、性欲が落ちていくというのが、男性ホルモンのテストステロンの低下によるものではないかということで、それらの症状を男性の更年期症候群と呼んでいます。
治療は主に泌尿器科で行なわれており、バイアグラの処方や、テストステロンを注射するといった治療があります。

欧米では更年期以降のセクソロジーに高い関心が

編:海外ではどんな関心が高まっているのでしょうか?

池:更年期から老年期の世代でセクソロジー(性科学)に対する関心が高まっていて、海外の学会に行くと、セクソロジーに関しては各国で大きな注目を浴びています。かつては、老人性膣炎とか、萎縮性膣炎と言われていた外陰部の萎縮に関して、老人だからと言って諦めるべき事柄ではなく、クオリティ オブ ライフを脅かす大変な状態だと訴え、閉経期泌尿器生殖器症候群と名前を変え、さまざまに議論されています。セックスが快適にできなくなるということは、欧米では大問題。セックスカウンセラーも多くいますし、医療もそこに介入していこうという流れがあります。

いずれにしろ更年期の女性に対しては、周囲の人の思いやりが、やはり必要だと思います。そのためには当人だけでなく、家族も同僚も周囲がもっと更年期について知っておくことも大切。「ホルモンのゆらぎの時期は、もっと労わるといいよ」と周りが優しく声掛けしてあげるといいですね。

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