5年越しで結婚式を挙げた理由

フェミニンとも、マスキュリンともつかないアンドロジナスな容姿、そしてスタイリスト顔負けの抜群のファッションセンスで、モデルのみならず幅広い活躍を見せる畠山千明さん。モードシーンで支持を集める原宿のヘアサロン、ワルシャワでスタイリストとして活躍する畠山遥さんと結婚したのは2014年のこと。
「結婚式にはそもそも興味がなかったんです。式を挙げようとは思ってませんでした」。

なぜ5年越しで式を挙げることを決意したのだろう。そんな素朴な疑問を聞くと、こんなエピソードを話してくれた。
「去年の10月に、大好きだった母方の祖母が亡くなったんです。その時に、大好きな人と、もっとたくさんの思い出を作りたいと強く感じました。私の花嫁姿を見たら、きっと喜んでくれただろうな、って。両親やおじいちゃん、おばあちゃんを喜ばせたい。それが大きな理由でした」。

結婚式を挙げると決めたら、導かれるようにすべてがいい方向へ固まっていったそう。「祖父母のことを考えると何よりも早くしたかったので、準備期間はほぼ2カ月! 会場は知り合いに紹介された原宿のカフェがイメージにぴったりで即決。ドレスも1カ月でオーダーメイドで作ってくれるブランドに出合えたんです」。

アニー・レノックスかと見紛う鮮烈なオレンジヘアに、シンプリシティを極めたホワイトのローブ ドゥ マリエ。足元には彼女らしい、「Maison Margiera(メゾン・マルジェラ)」の “Tabi” ブーツを合わせている。ポートレートを撮るからと、カメラの前に案内すると、普段モード誌で見かける強い視線を向ける。何だろう、花嫁っぽくない。

もう少しラフに、ウェディングなんだから、と指示を出すと「結婚式的な写真、苦手なんですよね」と笑う。そう、彼女はいわゆる世間一般でいう “女性らしさ” と一味異なる、独自のスタイル美学を持っている。

そんな彼女が、晴れの日に選んだのは、オーダーメイド専門のドレスメーカー「Quantize(クォンタイズ)」で誂えたサテンのドレスだ。「とにかくシンプルなもの、と要望して作ってもらいました。バックスタイルとトレーンにとことんこだわりました」。

profile
ヴィンテージショップのスタッフなどを経て、モデルとしてインターナショナルで活躍中。美容師の畠山遥さんとは2014年3月に結婚。4歳になる愛娘キカちゃんとともに、2019年11月10日、原宿のカフェ「Ones Jingumae(ワンズ 神宮前)」にて50名を招待し結婚パーティを行った。二次会は同会場で、150名のゲストがお祝いに駆けつけた。

ワンズ 神宮前 http://onesholdingcompany.com/
クォンタイズ http://www.quantize-dressline.com/
メゾン・マルジェラ https://www.maisonmargiela.com/jp

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