【デュア・リパ】憧れの「完璧」歌姫。読書もトラベルも楽しむ流儀

なんでも批判されがちな今の時代に「完璧」のイメージをほしいままにする海外セレブが、デュア・リパだ。

本業こそ歌手だが、美しく健康的な「文化コンシェルジュ」の顔もある。とくに憧れの的になっているのが、ギリシャから南アフリカにまで至るバカンス模様(ちなみに、本人セレクトの東京おすすめスポットは居酒屋「なるきよ」やショップ「LAILA TOKIO」)。

なんでも批判されがちな今の時代に「完璧」のイメージをほしいままにする海外セレブが、デュア・リパだ。

本業こそ歌手だが、美しく健康的な「文化コンシェルジュ」の顔もある。とくに憧れの的になっているのが、ギリシャから南アフリカにまで至るバカンス模様(ちなみに、本人セレクトの東京おすすめスポットは居酒屋「なるきよ」やショップ「LAILA TOKIO」)。

INDEX

憧れを体現するふたりの日常

デュア・リパ、ロンドンでの結婚式の様子

photo:Aflo

ロンドンやシチリアで行った結婚式行事でも、ヴェルサーチェ、スキャパレリ、そしてシャネルのウェディングドレスで世界をうっとりさせたばかり。お相手の俳優カラム・ターナーとは元モデル同士。恋に落ちたきっかけも、レストランで隣り合わせになった際、偶然同じ本の同じところを読んでいたから……というロマンチック具合だ。

あまりに完璧すぎて「本当に人間?」との声もある。世界41都市をツアーで回りながらブッククラブ運営や映画出演にも励んでいるから、一体いつ寝ているのか、と謎を呼んでいるのだ。

楽観主義の音楽を生んだポップスターの軌跡

デュアリパ、羽をつけステージで熱唱しているシーン

デュアという名前はアルバニア語で「愛」。紛争下のユーゴスラビア(現コソボ)から英ロンドンに避難した両親のもと、1995年に生まれた。高名な歴史家だった祖父、バンドマンの父の影響もあり、幼いころから本と音楽に囲まれて育った。11歳のころには一家でコソボに移れたが、歌手を志したデュアは15歳で単身ロンドンへ。「忍耐」をモットーに、ほかの選択肢を排除して突き進んだ。

幸い、20歳ごろには実りはじめた。女性ポップスターが手薄だったレーベルを選び、看板候補として期待を集め、ときに嘲笑されてもめげずにダンスの腕を磨いた。デュア・リパの音楽性とは「徹底した楽観主義」。サッカーの定番となった「One Kiss」(2018)をはじめ、ハスキーボイスでみんなを踊らせるダンスアンセムが得意技だ。トップスターの座を確立したのはコロナ禍。人々が家にこもっていた頃、バブリーなディスコアルバム『Future Nostalgia』(2020)を大成功させて世界を照らしたのだ。「書いたことは現実になる、と信じてるの。だから表現にはすごく気を配ってる。とてつもないことを発したいわけじゃない。ただ軽やかに、楽しく。経験をシェアしたいだけ」

デュアの路線は、ちかごろの流行とは異なっている。女性ポップスターの間で人気なのは、プライベートの恋愛や破局の状況について歌い、ゴシップ面でも話題を起こすスタイルだ。デュアの場合、表現範囲に気を回し、曲でモデルにした人が叩かれてしまうリスクを避けている。だから、彼女の曲を聴いても誰のことを歌っているかわからない。ただ楽しくセクシーに、みんなで踊れるポップソング。そんな健全な魅力こそ、デュアのクリーンな好感度の根底をなすものだ。

売上4倍のブッククラブが示す「知」の影響力

主催を務めるブッククラブでのイベントのデュア・リパ

photo:Getty Images

一方、デュアの奥深い側面を見られるのが、自前のメディア企業「Service95」。好きなものを共有することが大好きなサービス精神を反映したブランド名のもと、欧米の観点に縛られないかたちでブッククラブやPodcastを配信している。

『侍女の物語』(1985)の著者マーガレット・アトウッドらを招いたインタビューでは、書き手も気づかなかったような情報を指摘して感嘆させる場面も。現場型の試みとしては、女性刑務所での読書会や「禁書・検閲された本」の実店舗型図書館の開設も行っている。

憧れのアイコンとして「読書をセクシーにした」と評されるデュア。独自のキュレーションは文芸好きからも信頼を集め、取り上げた旧作小説の売上を4倍にするほどの影響力を誇っている。 

計画主義——完璧を支える日常習慣

セレブ界のパワーカップル デュアリパとカラム・ターナー

photo:Aflo

将来的には、レーベルや出版、マネジメントも視野に入れているというデュア・リパ。その驚くべきマルチ活動を支えているのは、計画屋の性分だ。

分刻みで予定を管理しているというデュアは、シャワーや休憩、見るテレビ番組まで事前に決めている。基本は6時半起床、12時までに就寝。クレンジング後の洗顔は丁寧に3回。週に3回はスペイン語の授業も受けている。お互い忙しいカラムとの交際では、2週間半以上は離れないルールを決めていた。

子どものころから計画表をつけていたというデュア・リパいわく、忙しいなかで自分をいたわるには計画が重要。完璧な憧れのアイコンを真似るなら、まずここからかもしれない。

辰巳JUNKプロフィール画像
辰巳JUNK

セレブリティや音楽、映画、ドラマなど、アメリカのポップカルチャー情報をメディアに多数寄稿。著書に『アメリカン・セレブリティーズ』(スモール出版)