【バレンタイン×ホラー】浮き立つ季節に一喝する!? ときめきが恐怖に変わる、斬新ホラー作品3選

ときめくシチュエーションを連想するバレンタインと、相反する“恐怖”を組み合わせた、なんとも残酷&斬新な設定のホラー作品が集結! タイトルからして恐ろしい『血のバレンタイン』や、韓国のホラー映画『ホワイトデー 壊れた結界』など、大のホラー好きである人間食べ食べカエル氏が厳選したとっておきの3作品は必見! 

【血のバレンタイン】浮かれたイベントは血に染めよ! バレンタインホラーの決定版!!

ホラーマニアがおすすめするホラー映画『血のバレンタイン』
『血のバレンタイン』Prime Video,Apple TVなどで視聴可能。

バレンタインホラーといえばこの映画。曰く付きの炭鉱町でバレンタイン・パーティ開催! そこに鉱山服に身を包んだ殺人鬼が出現する! という超王道スラッシャー。町の催しで殺戮するのは殺人鬼の性。今もその伝統は引き継がれている。マスクを被ったキラーが感謝祭に現れて人間を七面鳥(丸焼き)にする『サンクスギビング』は記憶に新しい。本作ではバレンタインに合わせていることもあって、人間の心臓をえぐり取り、それを箱に詰めるという、なんともロマンチックな残虐行為を披露してくれる。マジの命を奪い取って渡すという、本当の意味での本命チョコ。

殺人鬼の虐殺はそれだけにとどまらない。メインウェポンのツルハシも駆使しながら、被害者をあの手この手で死体に変えていく。本作は伝説的なスラッシャーといわれるだけあって、今観ても凄まじいインパクト。中でも、ツルハシで喉を突き刺して、そのまま目を貫くシーンは歴史に残る名ゴア描写! 何も知らないで観たら絶句すること請け合いだ。女性の死体の口から水を流して、見るも無残な人間死体シャワーを完成させる場面も印象深い。全体的にこの映画、殺人だけでなく死体の見せ方も凝っている。これは本作ならではの魅力だ。捻りのあるストーリーもゴアをより引き立てる。やはり良い映画だ……。
気になる相手にチョコの代わりに『血のバレンタイン』を渡すのもひとつの手だ。通報されるか、物凄く気が合って結ばれるかの二択。究極のギャンブルを試してみては?

【ブラッディ・バレンタイン3D】出し惜しみなしのゴアラッシュ!リメイクブームに乗ってバレンタインが再び血に染まる!!

ホラーマニアがおすすめするホラー映画『ホワイトデー』
『ブラッディ・バレンタイン3D』TSUTAYA DISCASでレンタル可能。

2000年代に起きた名作ホラーのリメイクラッシュ。『悪魔のいけにえ』が『テキサス・チェーンソー』に。『ハロウィン』がロブ・ゾンビ版『ハロウィン』に。その他も色々。そんな中で『血のバレンタイン』もリメイクの標的になった。
当時売れまくっていたジェンセン・アクレスを主役に添え、当時そこそこウケていた3D効果もブチ込み、『ブラッディ・バレンタイン3D』というゴキゲンなタイトルになって現代に復活。チープなCGや、いかにもな3Dエフェクトのせいで賛否両論が起きたが、個人的には賛! なぜならゴアシーンが超パワーアップしているから!!冒頭の病院大惨殺から全力。至る所に醜く破壊された人体が。まさに地獄絵図。これだけでも見た甲斐がある。

その後も残酷描写が更にパワーアップ。白眉はシャベルを使った殺人シーンだ。顔面のど真ん中にシャベルを突き立てられたあと、顔の上半分と下半分がゆっくりと離れる芸の細かさに感心する。本作に出てくる死体はどれも非常にリアル。メイキングを見ると、死体を一体一体丁寧に作っていることが分かる。まさに職人技だ。そして本作は、作り込んだ死体をガッツリ映して、長めに映す。これが見せ場だ!と言わんばかりに。今のスラッシャー映画はゴアをあっさり見せてすぐ画面を切り替える傾向にある。これから殺人鬼系の作品を撮る人は、本作のソウルを見習って、グロイところはハッキリガッツリ映す! これをぜひとも徹底してほしい。

【ホワイトデー 壊れた結界】バレンタインのお返しは韓国が放つスーパー闇鍋学園ホラー!!

ホラーマニアがおすすめする韓国ホラー映画『ホワイトデー 壊れた結界』
『ホワイトデー 壊れた結界』U-NEXT,Prime Video,Hulu,Apple TVなどで視聴可能。

3本目はちょっとオチを付けてホワイトデー映画にするか~と思って気軽にセレクトして本編を観たら、とんでもない怪作でひっくり返った。不吉な地に建てられた仏教学校。ある日そこに最強退魔師の後継者が転校してくるという話。『呪術廻戦』かと思いきや軽めの青春話が始まり、陰湿ないじめ描写もあり、いきなり学校の怪談みたいになったかと思えば『ヘレディタリー 継承』のお母さんみたいな動きをする霊が現れ、生徒が容赦なく死ぬ(犠牲者の生首がトイレの中から出てくる)。あと普通にゾンビも大暴れ。この映画……思いついたことを全部やろうとしている……!!!

これを取っ散らかっていると一言で片づけるのは簡単だ。だが、自分にはこの映画は豪勢な幕の内弁当のように思えた。色んな具材がまざることなく入り乱れている。あれもこれもと美味しいところをつまんで、次から次へと目まぐるしく展開が変わる。確かに統一感もクソもないが、この自由っぷりを目にしたら、文句なんて何も言えなかった。正直、メチャクチャ楽しい。映画ってこんなに好き放題していいんだ。終盤がやたらしんみりしてしまうのが少々残念。中盤の勢いのまま走り抜けていたら、より楽しかったと思う。
それにしても、様々なものが闇鍋のように投入されているが、一番関係ないのがタイトルのホワイトデーというのが笑える。今回の企画の根底を揺るがす衝撃の事実!!


【ホラードラマ ナビゲーター】
人間食べ食べカエル
あらゆるジャンルのホラー映画・ドラマを網羅する敏腕ライター。人が喰べられる作品に目がない。的確なコメントと面白いつぶやきがクセになる「X」アカウントは、@TABECHAUYOをチェック!

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