日本料理の名店「末冨」の立ち上げに尽力した料理人、菅野功一による日本料理「銀座すがの」が、2022年4月11日（月）、銀座にオープンする。最小限の味付けで、厳選した季節の素材の魅力を最大限に引き出したコース料理は滋味深く、幸せな気分で満たしてくれるもの。心安らぐ空間で、特別なひとときを堪能して。
日本料理「末冨」の立ち上げに尽力した菅野功一が独立してカウンターに立つ、日本料理「銀座すがの」。銀座8丁目に2022年4月11日（月）にオープンする。日本料理の基本や伝統を大切にしながら、菅野らしさを表現した料理には、既に熱い視線が注がれている。
大阪出身の菅野は、鮨職人の父の影響を受け、15歳で料理の世界に。大阪や東京などの料亭や日本料理店で修行を重ね、東京・西麻布の名店「霞町すゑとみ」が、約3年の充電期間を経て2021年に渋谷で「末冨」として復活した際にオープンに尽力。今回、店主・末冨康雄氏の応援もあり、満を持して独立を果たした。
メニューは始めから終わりまでの全体でひとつの料理として考えられた、10品ほどで構成される「お任せコース」のみ。日本各地から厳選した季節の食材を生かし、それぞれの一番美味しい時期に合わせて料理を変えていくという。春真っ盛りの今は筍や蛤、初鰹や蛍烏賊などが登場。初鰹は血液の味が気になる人のことも考えて、軽く燻製して黄身辛子で出すなど、ひとつひとつの調理に繊細な工夫がなされているのが嬉しい。
味付けはあくまで控えめ。昆布文化の地・大阪生まれの料理人の面目躍如、昆布2種類と鰹節3種類を使い分けながら引く出汁から生まれる深い味わいが感動を呼び起こす。店主の修行中の思い出の料理をアレンジした「赤貝磯辺揚」や、長年研究を重ねたという「すっぽん西京焼」など、料理人としての長い経験や菅野ならではの素材の捉え方が反映された、滋味溢れる料理の数々は、一度食べれば心を掴まれること請け合いだ。
菅野のオリジナリティ溢れる「すっぽんの西京焼き」。手づかみでいただくこの珍しい一皿に引き寄せられ通うファンも多くなりそうだ。
鮮度高く、立派な大きさのホタルイカ。茹でたてが楽しめる。
富山産のホタルイカの止め肴。飲み干したい酢と出汁の美味しさ。
締めの御飯も見事で、なかでも関西風に少し柔らかめに炊いた白米は、漬物や御味噌汁、牛時雨煮やちりめん山椒などの極上の御飯のお供とともに。米は新潟、山形、岡山、長野など、その時に一番美味しいものを、一番美味しい炊き方で出すという。菅野は「締めを飾り、米と水だけでつくる白いご飯は最高の贅沢」と言う。おかわりが止まらない締めとなっている。いつもとはまた違う、白いご飯の力強い魅力に出会える。
しっとりとした雰囲気のくつろげる店内は、カウンター10席、4名席の個室が1室という構成。予約の取れない店になるのは時間の問題かもしれない。四季を感じる和の素材の豊さ、繊細な手仕事が冴える和食の魅力を改めて実感するためにも、贅沢な時間をつくりにでかけたい。
銀座すがの
住所：東京都中央区銀座8-7-7 JUNO銀座誠和ビル3階
営業時間：第一部 17:00〜／第二部 20:30〜
メニュー：「お任せコース」¥28,000（消費税・サービス料込）
定休日：不定休
03-6263-8873
https://instagram.com/sugano.ginza/
text : Shiyo Yamashita
