#2PM 、7年の時を経て完全体でファンとの約束を果たす。離れていても、互いに守り続けた「I’ll be back」の誓い <15年間のヒットメドレーは圧巻! 伝説の4時間LIVEレポート>

2PMが戻ってきた。誰ひとりかけることなく。約7年ぶりとなる来日公演「2PM 15th Anniversary Concert <It’s 2PM> in JAPAN」を、10月7日と8日、東京・有明アリーナで開催。約2万2000人のHottest(2PMのファンの総称)が6人のパフォーマンスに酔いしれた。今回は8日公演の様子をレポートする。

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photo:Aki Ishii(Seitaro Tanaka Photo Office)

2008年に韓国デビュー、2011年には日本デビューを果たした2PMは、“アジアNo.1野獣アイドル”としてワールドワイドな人気を博してきた。2016年10月に、日本で東京ドーム公演「THE 2PM in TOKYO DOME」2DAYSを開催以降は、メンバーの入隊、コロナ禍の影響もあり、全員そろっての来日をなかなか果たすことができなかった。そして、2023年10月7、8日。本国デビュー15周年というアニバーサリーな舞台の日本公演で、ついに6人とHottestは7年越しの思いを携えて集う。東京ドームでの「I’ll be back」という約束を果たすために。

1階から4階席まで満員の有明アリーナ。16時30分ちょうど、バックライトに照らされた6人のシルエットが映し出されると、“I’ll be back”のフレーズをジュンケイが淀みのない歌声で歌いあげる。それに呼応するように、割れんばかりの大歓声が! それもそのはず、7年前、東京ドームのラストを飾った「I'll be back」で、2PM再始動の第一歩を踏み出したのだ。走り出した6人の勢いは止まらない。「Jump」「ミダレテミナ」「Hands Up」という怒涛のパーティーチューンを引っ提げて、舞台という舞台を縦横無尽に駆け抜ける。飛び跳ね、手を掲げ、倒れてはまた踊る。7年前と変わらぬ、やんちゃでエネルギッシュな姿で健在ぶりをアピール。すると、メンバーがずっと言いたかったであろう言葉であり、Hottestがずっと聞きたかった言葉がこぼれる。「ただいまー! 2PMです‼」

6人の挨拶のあとは、日本初披露の「Make It」(2021年リリースのアルバム「MUST」のタイトル曲)から始まり、「この歌を聞いて戻ってきて」「Only You」「I Can't」と続く、しっとりとスイートな楽曲パートへ。メンバーは歌詞を通して、ゆっくり、そして優しく、Hottestへの思いを伝えるのだった。

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photo:Seitaro Tanaka(Seitaro Tanaka Photo Office)

各メンバーがソロ曲やユニット曲を歌う、「ジュークボックス」(発案者はテギョン)のコーナーへ。「Miss You」をしっとりと歌い上げるチャンソンの後ろには、手を取り合い、スローダンスを楽しむジュンケイとニックン。末っ子(チャンソン)の舞台に彩を添えていた。ウヨンとニックンは「彼女」を。“最愛の彼女”への思いを甘い歌声でささやいたあと、ダンスブレイク! メリハリのある歌と踊りでHottestを魅了していた。

ジュノはジュンケイに「人生の中で一番好な曲は?」と聞かれ、ためらいなく「SAY YES」と答えて、スタート! 大観衆の前で気持ちよさそうに歌うジュノの横には、チャンソン(G.)、テギョン(Dr.)、ニックン(B.)、ジュンケイ(Key.)、ウヨン(応援担当)という、“エアージュノバンド”が結成されていた。

そして、ジュンケイは「NO LOVE」を選ぶと、両手を広げて座り込んで歌う振付を察知したニックンが、ジュンケイの前の床をタオルでお掃除。紳士なニックンは健在だ。

そして、テギョンは、スタッフの強いリクエストだという「やりたくない」をチョイス。「やだ!やだ!やだ!やだ!」と力強いラップを披露するテギョンを、楽しそうに見守る5人が印象的だった。

コーナーのトリを飾るのは、ジュンケイとテギョンによる「50 50」。パワフルでスタイリッシュな歌とラップの応酬に、会場のボルテージも急上昇! よくしゃべり、無茶ぶりしあい、自由気ままにパフォーマンスをする6人の姿に、この日一番の笑顔が咲いたのだった。

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photo:Seitaro Tanaka(Seitaro Tanaka Photo Office)

続いて「(日本デビューした)2011年の…その日に戻ります」(ジュンケイ)という紹介の後に流れたのは、飛行機ダンスが衝撃的だった日本デビュー曲「Take off」。さらに、ライブには欠かせない「NEXT Generation」から、韓国デビュー曲「10 out of 10」が続く。メモリアルな楽曲の連投に、会場も大盛り上がり! 

その後、スーツに着替えた6人が披露したのは、活動休止中に再注目され、世界的ヒットソングとなった「My House」、入隊前最後のアルバム「GENTLEMEN`S GAME」のタイトル曲「Promise (I'll be)」。そして、大人の色気をスーツとネクタイで表現する「I'm Your Man」へ。はだけたシャツからのぞく鍛え上げられたボディ。15年目だからこそ出せる紳士の品格とは何かを見せつけた。

各メンバーの近況報告へ。音楽活動だけでなく、演技に、写真展にと活動の幅を広げている6人は、こうして「コンサート=自分たちの帰る場所」があるから頑張れるのだと、15年間応援し続けてくれたHottestへの感謝の言葉を述べる。「離れていても、待っていてくれた、みなさんのために歌います」と「離れていても」「一緒に過ごした時間」を披露。15年の軌跡を振り返るとともに、今も同じ場所で、同じ時間を分かち合える喜びをかみしめた。

そして“野獣アイドル”として2PMをスターダムに押し上げた、「Again & Again」「Without U」「Heartbeat」、そして「Don't Stop Can't Stop」が続く。特に「Without U」では、“魂の叫び”と呼ぶにふさわしいウヨン渾身のソロパートに会場全体が息をのむ。その直後、割れんばかりの歓声が響いたのだった。

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photo:Seitaro Tanaka(Seitaro Tanaka Photo Office)
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photo:Seitaro Tanaka(Seitaro Tanaka Photo Office)

アンコール映像後に披露された「Forever」で、Hottestとの大合唱が続いたあと、客席との記念撮影へ。はい、チーズ……と思いきや、メインモニターに、ファンから寄せられたサプライズメッセージ映像が流れ始める。「ここまでの長い道のり、お疲れ様」「6人の名前を呼べる幸せ」「貴方達の存在は世界のどこかで、誰かの光になっていることを忘れないで」など、心のこもったメッセージが6人の心を満たしていく。会場のファンの手には“15周年おめでとう♥”のスローガンも。立て続けのサプライズにメンバーも胸を詰まらせる。ニックンは「僕の人生でみなさんに会えたことが幸せです」、チャンソンは「15年間、一緒に会う毎瞬間、僕たちを特別にしてくれるのは、みなさんでした」と感謝した。

ここで、メンバーの挨拶を抜粋。

ジュンケイ「15周年、12周年も経つなんて信じられません。僕らがステージに立っているのはみなさんのおかげです。ずっと待っていてくれて、僕らの場所を守ってくださったこと、忘れません。愛してる!」

ニックン「7年間待っいててくれて、ありがとうございます。僕も……みなさんと同じように(6人一緒に舞台に上がる日を)7年間待っていました。15年間、僕たちを応援して、愛してくれて本当にありがとうございます。次また会える日まで元気でいてください」

テギョン「初めて僕らのコンサートに来てくれたみなさん、楽しかったですか?(MCでの僕らは)メチャクチャだと思ったと思いますが、これが、僕たち2PMが皆さんをHappyにするための努力です。そして、僕らを好きになったことをみなさんが恥ずかしく思うことがないように頑張ります。約束します!」

ウヨン「ずっと僕たちメンバー6人を待っていてくれて心から感謝しています。みなさんのおかげで、たくさんの大きな愛と元気、良い気をもらいました。ありがとうございます。39(サンキュー)! 僕からもみなさんに元気をあげます。元気ー!」

ジュノ「すごくうれしい気持ちで、今ここにいます。15年間僕たちを見つめてくださった方、日本デビューから12年間一緒に美しい思い出を作ってきた方、そして短い時間、それぞれのソロ活動を観てファンになった方など、それぞれいらっしゃると思いますが……僕たちのことを忘れず、応援してくださって、ここで僕たちのことを待っていてくれて、本当にありがとうございました」

チャンソン「楽しかったですか? 今年一番の大切な思い出になりました。この思い出を、大変な時に思い出して、力にします」

 

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photo:Seitaro Tanaka(Seitaro Tanaka Photo Office)

アンコールは続く。「忘れないで」では、中央ステージに横並びで座る6人が、紙吹雪舞い散る中、とてもいい笑顔で会場を見渡していた。首をかしげながら指ハートを作る振り付けが愛くるしい「Zero Point」では、ニックンがウインクを飛ばしたり、ジュンケイとジュノがハートを作ったり、ジュンケイとテギョンが見つめ合ったりと、Hottestの心臓も大忙しだ。

そして、「HIGHER」で、今よりもさらなる高みを目指すと宣言するかのごとく、天を指さして公演は終了……するかに見えたが、ウヨンの「終わりたくない!」という言葉に、BGMで流れていた「Take off」をHottestが大合唱。するとジュノが歌い出し、ジュンケイも参戦し、チャンソンもテギョンもウヨンも、いつのまにかダンサーも、全員ステージ上を自由に飛び回り、舞台の向こうへと飛び立っていったのだった。

 

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photo:Seitaro Tanaka(Seitaro Tanaka Photo Office)

公演時間は4時間(!)。初期のアクロバティックでタフな振り付けの曲からバラード曲、大人の色気をのぞかせる曲など、一切の手を抜くことなく全力で29曲すべてをやり遂げた。MCパートでも、自然体ではしゃぐ姿から、6人の「うれしい!楽しい!」という気持ちが伝わってきた。Hottestとの約束を果たしたいという思いに応えるべく、2PMが用意した全力のパフォーマンスと優しい時間は、間違いなくHottestの心に新しい火を灯したはずだ。15年という月日はマイルストーン。6人とHottestが共にある限り、“2PM”は時を刻み続ける。

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JUN. K  photo:Miki Kawamura(Seitaro Tanaka Photo Office)
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NICHKHUN  photo:Miki Kawamura(Seitaro Tanaka Photo Office)
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TAECYEON  photo:Miki Kawamura(Seitaro Tanaka Photo Office)
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WOOYOUNG  photo:Miki Kawamura(Seitaro Tanaka Photo Office)
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JUNHO photo:Miki Kawamura(Seitaro Tanaka Photo Office)
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CHANSUNG  photo:Miki Kawamura(Seitaro Tanaka Photo Office)