MARC JACOBS

vol.2 New York

SPURは来年創刊30周年。その軌跡をたどりながら雑誌とモードの関係性を深掘りしていく連載の第2回は、SPURが常に憧れと羨望のまなざしで見つめ続けるNYがテーマ。本誌でもおなじみのNYブランドの最新作と取材秘話でお届け！ 

アップタウンの洗練とダウンタウンの喧騒という両極端な二つの表情を持ち、常に私たちをワクワクした気分にさせてくれるNY。創刊当初から取材に携わり、現地の「今」を伝えてくれるファッションジャーナリストの森光世さんは、SPURとNYの親和性をこう語ってくれた。「NYはファッションに限らず、食、アート、演劇、ストリートでさえも、常に何かが起こっていて、それを探し当てる楽しみにあふれている街。SPURにも同じようなスピリットがあり、それが雑誌としてのエネルギになっているような気がします」。訪れるたびにアップデートしていて、好奇心がかき立てられる街の姿を、SPURはファッションとともにこれからも追いかけ続けていくに違いない！ 

Brand MARC JACOBS

「SPURが創刊した時期はNYファッションが世界的に注目されるようになったときと重なります」と森さん。60年代の終わりにデビューしたラルフ・ローレンやカルバン・クラインが一時代を築き、マーク・ジェイコブスやマイケル・コースといった第2 世代の活躍で再び視線が集中。NYならではの等身大の女性像に人気が集まったのでは、とも分析する。「マークは飾らない性格が魅力で、1997年にルイ・ヴィトンのクリエイティブ・ディレクターに就任した際もSPURのインタビューで気さくに抱負を語ってくれました。モノトーンのセットアップが素敵だった2014年の表紙撮影も、ついこの間ですが、とても思い出深いですね」

SOURCE：SPUR 2018年12月号「いつもモードは、 SPURと……」
photography: Bungo Tsuchiya 〈TRON〉　styling: Tomoko Iijima　hair: JUN GOTO　make-up: Masayo Tsuda 〈mod’s hair〉　model: Harmony, Rieke　edit: Satoko Hatakeyama