『ルーム ROOM』、絶対観て!!

青空に浮かぶ「ROOM」の文字。エンドロールが終わった後に思わずパンフレットを凝視してしまうはず!

ブリー・ラーソンが第88回アカデミー賞主演女優賞を獲得したことでも話題のこの作品。高校生のときにある男に誘拐、監禁され、その間に男の子を出産。閉ざされた<部屋>で暮らす母と子のお話です。ホラーやサスペンスではよくある設定ですが、これはその<部屋>から脱出し、その後を描いた再生の物語なので怖くないです。脱出できると分かっていても、めちゃめちゃドキドキしますけどね!

監禁部屋で生まれた息子にとって<部屋>のみが世界でした。そこから逃げ出し、本当の世界と対峙したとき彼の行動にはっとさせられ、涙が止まりませんでした。さらに、とあるセリフで涙腺決壊。詳しくはぜひ、なんとしても!劇場で見ていただきたいのですが、私が強く思ったのはただひとつ。“子どもは未来”ということ。私自身3歳の息子がおりまして、毎朝が闘いです。顔洗うのを嫌がるし、着替えないし、食べないし、保育園に送り届けた瞬間、どっと疲れます。でも『ルーム』を観てからというもの、疲れるけれど、やっぱり、子どものパワーはすごい、と冷静に受け止められるようになりました。

 ちなみに、無名と枕詞をつけられがちなブリー・ラーソンですが、前作『ショート・ターム』も小品ながら胸をつく良作で、おすすめです。

『ルーム ROOM』4月8日公開

エディターKINUGASAプロフィール画像
エディターKINUGASA

顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。

記事一覧を見る

FEATURE