水晶玉子×石井ゆかりの「緊急対談! どうなる下半期」<後編>

「コロナで変わったこと」のその後の動きを予測

水晶 東京オリンピックも延期になったけれど、スポーツやイベントのやり方、あり方も変わりそうですね。

石井 現実的な問題として、集団で、国際的な移動をすることが、当分は肯定的に捉えられないかもしれません。大勢で移動する機会をつくらないで、分散して行うなどならありかもしれませんが。

水晶 IOC(国際オリンピック委員会)、WHO、国連などの国際組織のあり方は曲がり角ですね。それはともかく、コンサートとか観劇とか、結婚式とか、やっぱり人が集まる楽しいイベントはなくならないでほしい。

石井 人が集まることには、「楽しい」という以上の別の意味もあるから、なくなるのは怖いですね。集団で人と関われる、これまでとは違う形を探したい。

水晶 これまでの約200年は地の時代といわれ、リアルに一緒に時間と空間を共有することに価値と喜びがあった。風の時代にはその価値が薄れていくかもしれないけど、オンラインやバーチャルが発達し、リアルじゃないからできることも増えていくと思う。

石井 私はこれまで、お仕事するときはできるだけ対面で打ち合わせをしていました。メールや電話だけだとトラブルになることが多かったんです。でも、これからは会わなくても、トラブルが起きない打ち合 わせのやり方ができていくのかな。今回たくさんの人がテレワークを余儀なくされましたが、これは来年に向けてのいい意味での予行練習で、ここでトライアルをして、来年以降に本格スタートとなるんじゃないかと。それまでに私も慣れておきたいです。

水晶 土星が一時的に水瓶座にいた322日〜72日は、いろいろなお試し期間ですね。飲食店がテイクアウトや通販を始めるなど、さまざまな業種の細かな試みが次々と出てきた。東洋の占術では今年は子年。子は小さなものがたくさん生まれてくるという意味があって、そこから何かが育っていく。また、来年に向けて多くの問題も浮上すると思いますが、中でも大きく発展した科学やテクノロジーをどう活用していくかは、風の時代での大きな課題になる。

石井 はい。たとえば科学用語を信仰するような「ジンクピリチオン効果」など、科学技術も魔術的に扱われることがあり、そんな土壌からニセ科学が出てきます。そういう状況も変わるのかなと。

水晶 便利な生活をみんなが同じように享受できる時代になるといいな。今のこの大変な時期も、そこにつながると思って乗り切りたいです。


年末年始も大きな節目に。希望を抱いて新たな時代へ 

水晶 年末には水瓶座で「グレート・コンジャンクション」があり、17日には半年以上牡羊座にいた火星も動き、この年末年始は世紀の夜明けのようなイメージです。驚くようなこともありそうですが、古いものが終わって、ガラッと世の中が変わるような。

石井 勢いよく「年が明けたぞ!」って感じで、ひと区切り感が強いですね。新しい年になるといつも気持ちが改まりますが、それをより強く感じるのでは。たとえば、リモートワークから会社でのデスク業務に戻したけど、やっぱり無駄だから、新年から本格的にテレワークに移行しようなど。社会的な時間の切り替えが、例年以上にあるのではないでしょうか。システムやルールを変えるのはとても大変なことなので、そのために社会との闘いが必要になる人も多そうです。

水晶 今、土星と冥王星は山羊座にいますが、1217日に土星が水瓶座に移る。このふたつの星が離れると、ちょっとホッとします。

石井 ある雑誌の表紙に、土星と冥王星に「2メートル離れて!」というイラストがあったんです。「密です!」みたいな(笑)。

水晶 本当にその密は避けたいですね(笑)! 少し先ですが、2023年から2024年にかけて冥王星も水瓶座に入ります。そこからまた世の中が大きく変わりそうな感じですね。

石井 動きの遅い土星、天王星、海王星、冥王星など、いわゆる「大物」が星座から星座へと移動する時期は、「時代が変わる」イメージがありますね。2008年の冥王星の山羊座入りではリーマン・ショック、2011年の天王星の牡羊座入りは東日本大震災でした。

水晶 変化するときは、先が見えない曲がり角に立ってるようなもの。不安だし怖さもあると思いますが、変化にはいいも悪いもありません。どんな結果になるかは、その後の、その人の考え方や行動次第。起きているさまざまな変化を、いいきっかけにする気持ちで毎日を過ごしてほしいです。目の前のことや過去を見ていると、変化がただの不安になってしまうから。今から、小さなことでもいいので、未来に向けてできることを始めてみると、それが不安な気持ちを支える心棒のようなものになると思います。

石井 私も、恐怖心はとても大きなテーマだと思います。西洋占星術では「ポラリティ」といって、向かい合う星座を一セットで捉えます。今多くの星が集まっている山羊座と蟹座のテーマは「恐怖心・防御」です。山羊座は防衛の世界、蟹座は安らげる場所を求める世界で、怖いと思うと身を守ろうとして、時には相手を傷つけてしまうこともある。だから私は恐怖心こそが一番怖いのかもと思っています。怖いと思っても、思わなくても、起こることは同じ。だから、まずは自分が怖がっていることに気づいてほしい。「私は怖がっている」と自覚すれば、ちゃんと闘える自分になれるし、人を傷つけるようなこともしないで済むはずですから。

水晶 怖がること自体は悪いことではないんです。怖いと思えば対策が練れるので。私は超怖がりの蟹座なので、いつも、最悪の状態を考えて行動しているんですが、それで結構助けられているかも(笑)。

石井 (笑)。それともうひとつ、今回のコロナ禍で感じたのが、「怖いから知りたい」「もっと情報が欲しい」と情報過多になること。情報は短時間のことしかカバーしていないし、どんどん変わっていくので、私も頭の中を掻き回されているような気持ちになりました。時間をおいて振り返ってみると、もっと大きな流れがあるとわかるんですけど。

水晶 情報と伝達の星座・双子座に金星がいる8月7日までは、その状況が続くかも。情報の取り入れ方には気をつけたほうがいいですね。石井さんはどんな対策をしているんですか?

石井 そうですね、「対策」というような立派なことでもないんですが、自分自身と話す時間を持たなければ、とは思います。膨大な情報をどんどん受けとっていると、自分の中の会話みたいなものがなくなっていくんですね。ひとり言とか、結構いいです。はっと我に返る感じがするんです。

水晶 声に出すひとり言は、冷静さを取り戻すのによさそうですね! 石井さんと話していると、なんだかいつも風の時代が楽しみな気がしてきます。その前に世界が大きく“脱皮”しなくてはならないとしても。

石井 大変なこと、つらいこともありますが、私たちは今、大きな時代の変化の時を生きているのだと思うんです。もっと先の時代になったときに、「あの時代の人ってどんな気持ちだったんだろうね」と言われるくらいの時代の節目ですよね。

水晶 私も歴史好きなので、よく思いますよ。激動の明治維新やフランス革命のときを生きた人たちって、どんな気持ちだったかな?と。人間って、渦に巻き込まれると見失うこともあるけれど、そんなときこそ占星術の星の動きは、時間の流れを高い所から俯瞰して見ることができるツール。大きな時代の転換点で、より自分らしい生き方を探るために占いの力をうまく使ってもらえるといいですよね。

 

下半期の指針

●失敗しても立ち上がればいいし何かで復活することだってある。生きている限り、「もうおしまい」とはならない。
●変化にはいいも悪いもない。どんな結果になるかは、その後の自身の考え方や行動次第。いいきっかけにする意識を忘れずに。
by 水晶玉子

●みんながどうするかではなく、自分は自分という意識が必要。闘うか、闘わずにいるかを決断し、進む方向を考えるべき。
●外から入ってくる情報に頼って正解を求めず、自分で判断を。もしも混乱したら、自分と語り合う時間をつくって。
by 石井ゆかり 

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