【人生100年時代のジュエリー vol.11】Cartier(カルティエ)

「王の宝石商、宝石商の王」の誉れ高いカルティエ。最高の品質、そして格調高いデザインのダイヤモンドリングをモードに取り入れるためのルールとは。

20代で買うなら

シンプリシティを極めた豊富なデザインが魅力。単体でつけたり、スタッキングしたり、関節につけたり自由なアイデアで楽しみたい。

(上から)リング〈PG、ダイヤモンド〉¥379,500・〈Pt、ダイヤモンド〉¥546,260・〈PG、ダイヤモンド〉¥315,700・〈PG、ダイヤモンド〉¥379,500・〈WG、ダイヤモンド〉¥407,000・3本目と同じ・〈YG、ダイヤモンド〉¥379,500/カルティエ カスタマー サービスセンター(カルティエ)

50代で買うなら

王道のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドをセンターに配した、風格あふれるリング。アシンメトリーにとり巻く立体的なスパイラルモチーフにも、眩いばかりにメレストーンをあしらい、リュクスな輝きを演出。ジュエリーを愛し、年を重ねた人にこそふさわしい、円熟の存在感だ。

リング〈Pt、ダイヤモンド〉¥1,611,390/カルティエ カスタマー サービスセンター(カルティエ)

タイムレスなダイヤモンドは日常に取り入れてこそ輝く

本間(以下H) 2021年も佳境、岡部さんは何かジュエリーを買いましたか?

岡部(以下O) デイリーユースなシルバーをいくつか。でも年末に向けて何か記憶に残る買い物をしたいなとは思ってます。

 目星をつけているものはありますか?

 最近手もとのジュエリーのラインナップが固まってきてしまい、変化をつけたいと思っていました。華奢だけど存在感のあるダイヤモンドのリングがあるといいなと。そこで出合った「エタンセル ドゥ カルティエ」は、まさに理想のバランス。

 センターストーンのシェイプもバリエーションが多いのが魅力的ですね。

 そこにシンプルなエタニティを重ねるのも憧れます。一つひとつが手に取りやすい価格だから、毎年買い足すのも楽しそう。

 カルティエのダイヤモンドリングの重ねづけといえば、2021年の9月にNYで開催された「メット・ガラ」でのビリー・アイリッシュのスタイリングが素敵でしたね。

 まさに! クラシカルなダイヤモンドのリングを重ねることで、アヴァンギャルドに。自由なセンスに脱帽です!

 日本でダイヤモンドというと、どうしてもエンゲージメントリングのイメージが強いですが、結婚に関係なく、年を重ねた人は自分を表現するダイヤモンドのリングを持つべきだなと思うんです。ライフステージに合わせて、タイムレスな名品を選ぶ。それがセルフエンパワーメントになる。

 本間さんが選ばれた「トリニティ ルバン」のリングはまさにそんな一本ですね。流れるようなシルエットが際立つ、立体的かつエレガントなデザイン。カルティエの王道といった風格ある佇まいです。

 センターストーンを引き立てるパヴェのセッティングも見事。こういう気品あふれるリングを、シンプルなジーンズのスタイリングなんかに取り入れたいです。

 ちなみにリングというと、つける指によって意味合いが変わると言われることがあります。本間さんはそういったメッセージを普段から気にしてますか?

 まったく気にしていません。ジュエリーのつけ方にルールは必要ない、と常々思っています。エンゲージメントリングを、右手の薬指につける国もありますから。

 自分の好きなようにつければいい、と。

 そのとおりです。2022年も引き続き、マイルールで邁進しましょう!

Profile

本間恵子

時計・ジュエリー専門ジャーナリスト。ジュエリーデザイナーという経歴に基づく鋭い目利きと、圧倒的な知識を武器に、さまざまなメディアで活躍するエキスパート。

岡部駿佑

美しいものをこよなく愛するエディター。専門分野はランウェイとジュエリー&ウォッチ。SPUR.JPでのYouTube連載も好評。デジタルとプリントを横断して活動。

※この特集中、以下の表記は略号になります。PG(ピンクゴールド)、Pt(プラチナ)、WG(ホワイトゴールド)、YG(イエローゴールド)

SOURCE:SPUR 2022年2月号「人生100年時代のジュエリー」
photography: Masanori Akao 〈whiteSTOUT〉 styling: Lisa Sato 〈BE NATURAL〉 text: Shunsuke Okabe

FEATURE