【杉本学子】モードシーンきっての時計好きが選ぶ、人生の節目を彩るヴィンテージウォッチ

弊誌をはじめとするファッション誌や広告など幅広く活躍する杉本学子さん。編集部でもファンが多かった、関西テレビ系ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』では主演の松たか子さんの衣装を手掛け、リアリティがありながらモードなひねりが効いたスタイリングで楽しませてくれた。

アシスタント時代、メンズファッション誌に携わることが多かったという杉本さん。そのこともあってか、時計の目利きはモードシーン界隈でも定評がある。

「身に着けるものの中で一番長持ちするのが、腕時計。洋服はシーズンによって変えても、時計だけは変わらず使い続けられるのが魅力です。シックなデザインが好きなので、男性向けのものを選ぶことが多いんですが、新品で探すとどうしてもフェイスが大きすぎる。そんなこともあって、ヴィンテージで購入することが多いです。最近手に入れたのは、パテック フィリップの『カラトラバ』。ボリュームのあるブレスレットが個性的な80年代のカルティエの『ラドーニャ』は、シルバーカフ感覚で取り入れています」。

全身ブラックでまとめたシックなスタイリングに合わせたのは、パテック フィリップの「ゴンドーロ」。現行にはない、クラシカルなレクタングルケースのヴィンテージモデルだ。シンプルながら、そのバランスが取れたプロポーションや、流麗なローマ数字のインデックスなど、パテック フィリップならではの美意識が凝縮されている。

「今日は初対面のクライアントとの現場なので、キチンとした印象のスタイリングにしたかった。洋服はカジュアル、足元も動きやすいサンダルですが、手元にこの時計がいるだけでぐっと締まるのがお気に入り」。

杉本さんの時計コレクションの一部を紹介してもらった。カルティエ、ロレックス、パテック フィリップと、玄人好みのラインナップが並ぶ。その時の気分やシーン、洋服のテイストに合わせて時計を選ぶことが多いという。

これから購入を検討している人が、どんな風に選んだら良いかアドバイスを聞いた。

「私にとって時計は、ファッションと同じく気分を上げてくれる大切なもの。内部のムーブメントや細かなディテールといった専門的な知識を要するところも興味深いですが、シンプルにデザインの好みで選んでも。自分のライフスタイルに寄り添う一本と巡り合えたら、メンテナンスしながら大切に育てて欲しいです」。

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