オランダ・マキシマ王妃が「ワールドプライド」開会式へ! 初の王妃としてLGBTQIA+支持を表明

天皇皇后両陛下の国賓訪問で注目を集めたオランダのマキシマ王妃(55)が、ドラマティックなハットをアクセントとしたエレガントな装いで、世界最大級のLGBTQIA+の祭典「ワールドプライド2026」の開会式に出席。このイベントに正式に参加した初の王妃として、歴史に名を刻んだ。

2026年7月25日(現地時間)、アムステルダム最大の都市公園フォンデルパークにて行われた「ワールドプライド・アムステルダム2026」開会式に、オランダのウィレム=アレクサンダー国王(59)の妻、マキシマ王妃(55)が出席。エレガントなシフォンドレスをまとった王妃は、ドラマティックなハットで圧倒的な存在感を放ち、ドラァグクイーンたちに彩られた華やかな会場で、ひときわ視線を集めた。

ワールドプライド・アムステルダム2026に出席したマキシマ王妃

2026年7月25日(現地時間)、「ワールドプライド2026」の会場に姿を現したマキシマ王妃 Photo:Getty Images

米版『HOLA!』によると、オランダ王室は公式声明で、「ワールドプライド」は、LGBTQIA+コミュニティの可視性、権利向上、人権への認識を高めることを目的とした国際イベントだと説明。2026年はオランダで「プライド・アムステルダム」がスタートして30周年、またオランダで同性カップルの民事婚が世界で初めて認められて25周年という節目の年であることから、アムステルダムが「ワールドプライド」の開催地に初めて選ばれたそう。

ワールドプライド・アムステルダム2026に出席したマキシマ王妃

「ワールドプライド」は「OUT JAPAN」のサイトによれば、毎年6月のプライド月間を中心に世界各地で開催されるプライドパレードとは別に、2000年に始まった世界規模のイベントで、数年に1回開催されている Photo:Getty Images

オランダの老舗女性誌『Libelle』によれば、マキシマ王妃は国王一家が何より大切にしている夏の休暇を中断して、この開会式に出席。ABBAのヒット曲「Dancing Queen」が流れるなか、野外劇場のステージに登場すると大歓声が巻き起こったという。

ワールドプライド・アムステルダム2026に出席したマキシマ王妃

開会式前にはいくつかのブースも訪れたというマキシマ王妃。『NOS』によれば、ドラァグクイーンによるダンスパフォーマンスを鑑賞中は、音楽に合わせて踊っていたそう Photo:Getty Images

この場に立てたことを「歴史的な瞬間」と表現した王妃は、集まったドラァグクイーンやLGBTQIA+活動家らを前に、「愛に国境はない」と書かれたプラカードを掲げる場面も見られた。

仏メディア『FRANCE24』によると、アムステルダムのフェムケ・ハルセマ市長(60)は壇上で、「陛下、今日はおひとりではありません。さまざまなバックグラウンドを持つ“クイーン”たちと一緒です」と王妃に語りかけたそう

オランダの公共放送『NOS』によると、スピーチで、「自分らしく生き、愛したい人を愛すること、それはごく当たり前のことではありませんか?」と問いかけたマキシマ王妃。「残念ながら、それは当たり前のことではありません。オランダでも同じです」と続け、「だからこそ私たちは、自由と平等、そして尊重のためにここへ集まっているのです」と主張。最後に「互いを支え合い、助け合い、この時間を楽しんでください!」と締めくくった。

ワールドプライド・アムステルダム2026に出席したマキシマ王妃

マキシマ王妃はドラァグクイーンたちと気さくに交流し、写真撮影にも笑顔で応じていたという Photo:Getty Images

米版『HOLA!』によると、この記念すべき機会に、マキシマ王妃は“記憶に残る”ルックを披露。気品あふれるシアーな格子柄のシフォンドレスは御用達ブランド、ナタンのもので、スウェードパンプスはジャンヴィト ロッシ。

ワールドプライド・アムステルダム2026に出席したマキシマ王妃

現地TV番組『RTL Boulevard』によると、この日、記念品としてマキシマ王妃にメダルが贈られたが、帽子があまりに大きかったため、首にかけることができなかったのだとか Photo:Getty Images

同誌が「一度見ると忘れがたい」と評した、淡いピンクの立体的な花飾りがあしらわれた円盤形のヘッドピースはオランダ人ハットデザイナー、Berry Rutjesによるカスタムデザインとのこと。

英国ロイヤルアスコットでエリザベス女王と馬車に乗るマキシマ王妃

2019年6月18日(現地時間)、英国のロイヤルアスコットに出席したマキシマ王妃。オランダのロイヤルファッション専門サイトによると、このハットは雄鶏の羽根を染色し、花びらの形にカットしたものなのだそう Photo:Getty Images

同誌によると、上品なワントーンでまとめたこのルックは、2019年6月、英国のロイヤルアスコットで初披露されたもの。その際、マキシマ王妃は故エリザベス女王(享年96)と馬車に乗って登場し、横から見ると王妃の顔を完全に覆い尽くすほどの大きさの、華やかなハットが注目の的となった。このスタイリングは王妃のお気に入りのようで、その後、2021年7月のドイツ公式訪問でも再び同じ着こなしで登場している。

国王をはじめ、長年にわたり、LGBTQIA+コミュニティへの連帯を示してきたことで知られているオランダ王室。なかでもマキシマ王妃は、オランダ政府広報局の発表によると、2008年、性的少数者の社会的受容を推進する自治体協定の署名式に参加し、このテーマを直接扱う会合に出席した同王室初のメンバーだったという。

2013年には「国際反ホモフォビア・トランスフォビアの日(IDAHOT)」に合わせて開かれた欧州初の会議に出席。2024年には、その流れをくむ「IDAHOT+ Forum」に参加し、LGBTQ+の若者を取り巻くいじめや、トランスジェンダー受容の停滞に警鐘を鳴らすスピーチも行っている。

ゲイ・プライド・フェスティバル2019に出席したノルウェーのホーコン皇太子とメッテ=マリット皇太子妃

2019年6月20日(現地時間)、オスロで行われた「ゲイ・プライド・フェスティバル」を訪問したノルウェー皇太子夫妻 Photo:ロイター/アフロ

LGBTQIA+コミュニティに寄り添う動きは、ヨーロッパのほかの王室にも見られる。英紙『The Guardian』によると、ノルウェーでは2016年、ハラルド5世国王(89)が多様性に関するスピーチで、同性を愛する人々にも言及し、多様性と包摂の重要性を訴えて注目を集めた。また長男ホーコン皇太子(53)とその妻メッテ=マリット皇太子妃(52)も2019年6月、オスロで行われたPrideイベントに出席。

ワールドプライド・コペンハーゲン2021に出席したデンマークのメアリー王妃

2021年8月17日(現地時間)、コペンハーゲンで行われた「ワールドプライド2021」のイベントで、虹色の傘をさすメアリー王妃 Photo:AP/アフロ

『Libelle』によると、デンマークのメアリー王妃(54)は皇太子妃だった2021年、「ワールドプライド・コペンハーゲン」の後援者として、「Human Rights Forum」の開会スピーチを行っている。

英国王室では2016年、ウィリアム皇太子(当時ケンブリッジ公爵・44)が、王室メンバーとして初めて、英LGBTQ誌『Attitude』の表紙を飾り、大きな話題に。『The Guardian』によると、ウィリアム皇太子が同誌に呼びかけて、コミュニティのメンバーをケンジントン宮殿に招待。いじめの経験やメンタルヘルスへの影響について話を聞いたことをきっかけに、表紙登場が実現したという。

また2022年のプライド月間には、妻キャサリン皇太子妃(44)とともに、LGBTQIA+コミュニティを支援する相談サービス「Shout」をSNSで紹介するなど、その後も支持を継続している。

2025年には、チャールズ国王(77)夫妻の公式SNSでも、近衛楽隊がチャペル・ローンの「Pink Pony Club」を演奏する動画が公開され、「英国王室もPrideを祝福した」と米誌『People』などが報じた。

なお、『NOS』によれば、「UNITY(団結)」をテーマとした「ワールドプライド・アムステルダム2026」は、8月1日(現地時間)に行われる毎年恒例の「Canal Parade」をはじめ、ストリートパーティ、野外映画祭やコンサート、人権会議など、300もの行事が開催される予定。8月8日(現地時間)までの期間中は、アムステルダム各地で特別に選ばれた53の建物が虹色にライトアップされるそうだ。