ケイト・ブランシェット、カンヌ2026で圧巻のドレス! #MeTooは「すぐ潰された」と現状に苦言

2026年5月17日(現地時間)、俳優ケイト・ブランシェット(57)がカンヌ国際映画祭のレッドカーペットでフリンジが揺れるジバンシィのドレスをまとい、圧倒的な存在感を発揮。一方、公開対談ではハリウッドのジェンダー問題に警鐘を鳴らし、その率直な発言も話題を呼んだ。

世界3大映画祭のひとつであるカンヌ国際映画祭に世界中のスターが華やかな装いで集うなか、ひときわ印象的なルックを披露したケイト・ブランシェット(57)。精巧な花の刺しゅうと床まで届きそうなフリンジが施された絵画のようなドレスをまとい、優雅にレッドカーペットを歩く姿が注目の的となった。

ケイト・ブランシェット、カンヌ2026での画像_1

Photo:Getty Images

5月12日〜23日(現地時間)開催の第79回カンヌ国際映画祭6日目、『Garance(原題)』の上映会に出席したケイトは、ブロンドのボブヘアを洗練されたアップスタイルにし、二の腕も背中も露わになった大胆なホルターネックドレスを着用。

ケイト・ブランシェット、カンヌ2026での画像_2

Photo:Getty Images

これは色とりどりのさまざまな花や葉が全面に刺しゅうされているもので、サラ・バートン(52)がデザインしたジバンシィの2026年秋冬プレタポルテコレクションの1着。

マーメイドシルエットのスカート部分には、花から滴り落ちているかのように約60cmのフリンジがアシンメトリーに施され、歩くたびに揺れるドラマティックなデザインとなっている。

ケイト・ブランシェット、カンヌ2026での画像_4

Photo:Getty Images

ケイトは長いフリンジと黒のサテンリボンがあしらわれたバルーン袖つきのレザーグローブ「ボンボングローブ」を身につけて圧巻のオーラを放ち、会場の視線を独り占めしていたという。

ケイト・ブランシェット、カンヌ2026での画像_5

Photo:Getty Images

米映画サイト『Deadline』によると、ケイトはこの日、スタイリッシュなオールブラックルックにオレンジフレームのサングラスを着用し、映画祭の公開対談イベント「Rendez-vous」にも登場。2010年代後半に盛り上がった「#MeToo運動」が後退してしまったことを嘆き、「すぐに潰されてしまった。その事実が興味深いと思う」とコメント。運動が一過性のものに終わってしまい、ハリウッドの構造そのものは大きく変わっていないことを示唆した。

2018年、『MeToo』の流れを受け、ハリウッドの女性たちは業界改革運動「Time's Up」を立ち上げた

米誌『Variety』によると、同運動が最高潮に達していた2018年のカンヌ国際映画祭で審査委員長を務めたケイトは、レッドカーペットでの抗議活動に参加。女性映画関係者と手を繋ぎながら、総勢82人でパレ・デ・フェスティバルの階段を上る「ウィメンズ・マーチ」を先導したことで知られている。英メディア『The Independent』によれば、「82」は1946年にカンヌ国際映画祭が始まって以来、この年までにコンペティション部門に選出された女性監督の人数で、同期間に選出された男性監督は1,866人だったという。

ケイトは今回の対談で、「#MeToo運動」が一部の有名人の活動にとどまった現実にもふれ、「比較的安全な立場から声を上げ、『こんなことが私に起きた』と言えるプラットフォームを持つ人たちはたくさんいます。そして、いわゆる普通の女性たちも『MeToo』と言っている。なのに、なぜそれは封じ込められてしまうのでしょう?」と問いかけた。そして、「この運動が明らかにしたのは、ハリウッドだけでなく、あらゆる業界に存在する構造的な虐待です。その問題を認識しなければ、解決することはできない。対話を閉ざしてしまえば、前に進むことはできません」と語ったそうだ。

第79回カンヌ国際映画祭の公開対談に出席したケイト・ブランシェット

Photo:Getty Images

さらにケイトは、ハリウッドには今なお著しいジェンダー不均衡が存在していると主張し、以下のように語った。「私はまだ映画の撮影現場にいて、毎日のように人数を数えていますが、今でも毎朝、女性10人、男性75人という感じです。男性が嫌いなわけではありませんよ。でもそこで起きるのは、ジョークがいつも同じになるという問題です。だから少し身構えるようになる。私はそういう状況に慣れていますが、ただ退屈になってしまいますよね。均質な職場に足を踏み入れると、それは誰にとっても退屈なものになります。それは作品にも影響を与えると私は思うのです」。

第79回カンヌ国際映画祭で対談に出席したケイト・ブランシェット

Photo:Getty Images

一方、ポジティブな面として、カンヌ国際映画祭の総代表、ティエリー・フレモー、ヴェネチア国際映画祭のディレクター、アルベルト・バルベラ、トロント国際映画祭のCEO、キャメロン・ベイリーといった、世界中の主要な映画祭のトップたちが、「多様性の向上を誓約してくれたことに、とても感謝している」とも語ったというケイト。

第79回カンヌ国際映画祭で『Paper Tigar』のプレミアに出席したケイト・ブランシェット

『Paper Tiger(原題)』のプレミアでは、ルイ・ヴィトンのカスタムドレスをまとって登場した Photo:Getty Images

「観客にとっても、いつも同じようなものばかりではないほうがいい」と続け、「映画祭には毎年、素晴らしい作品があります。でも、そこにある声が全部同じだと、少し“ベージュ色”になってしまう」と、映画祭自体が無難で刺激がなく、個性が薄くなる可能性を指摘。「それは作品選定にも影響していると思います」と付け加え、多様な人々が映画制作や映画祭に参加することは、公平性のためだけでなく、観客にとって面白い作品を作ることに繋がるとの持論を展開したという。

カンヌ国際映画祭に出席するため、ニース空港に到着したケイト・ブランシェット

2026年5月16日(現地時間)カンヌ国際映画祭に出席するため、ニース空港に到着したケイト。プライベートルックもおしゃれと話題に Photo:Getty Images

なおケイトはこの日、2025年アカデミー賞で3部門を受賞した『ブルータリスト』の監督ブラディ・コーベット(37)の次回作に出演することを明かしたとのこと。その作品は1970年代を舞台にしたかなり刺激的な大人向けの内容で、セレーナ・ゴメス(33)やマイケル・ファスベンダー(49)が共演する予定だと英紙『The Guardian』が報じている。華やかな舞台の中心に立ちながら、ケイトが投げかけたのは、この業界の“沈黙”だった。