ベロアのパンツが呼んでいた理由(わけ)

ちょう〜ど、サイクリングパンツを探していたんです。ガチの目的ではなく(ママチャリには乗りますけど)、ファッションとしてです。トレンドの、下腹部を堂々と出して、長めのトップスと履く……というのは自分的には無理で、何かの下に履く「レギンスの今っぽいバージョン」と考えていました。というのも先日、ワードローブの見直しをしていて「好きなんだけど課題がある服」に気づいたんです。どうにも透けてしまうワンピースとか、歩くとめくれて太ももが見えてしまう巻きスカートとか。

手持ち服のラインナップに、SPURの誌面やランウェイや編集部周辺のスタッフで気になる着こなしを脳内にダウンロードした自分AI“は、とある結論を吐き出しました。サイクリングパンツが1つあれば、解決するのではないか? と。

そこからまたああだこうだありました。ガッツリ見えるわけではないそれに、いくら投資するの? とか、素直にスポーツブランドのでいいんじゃないか、いや、素材が微妙にスポーティすぎて着こなしにハマらない、などなど。

と同時に、SPURを熟読していた私には今更ながらマークしているブランドがありました。シモーネ ワイルドという。いやもう、手前味噌で恐縮ですが、私はSPURの熱心な読者でもありまして。メインピースにさりげなく合わせている白いタイツはどこのだとか、コーディネートの仕上げの最後にきかせるソックスは、スタイリストさんがみんなこぞってここのを使っているな、なんてニッチなところをやたら読み込んでおります。というわけで、シモーネ ワイルドのベロアのレッグウェアがぼんやりとウィッシュリストに入っていました。

そんな中、先日表参道で、アポの間が空いてしまってH BEAUTY&YOUTHをブラついておりました。ピンクのオールインワンとか、派手で目立つ服が面掛けされている中、なぜか呼ばれました。お店の中でも、割と実用的というか、モノクロで地味〜なアイテムを編集してあるラックから。ツヤっとしたものが視界に飛び込みました。

「シモーネ ワイルドのサイクリングパンツだ!」

全てがドンピシャでした。ピーコックのような深い青みのあるチャコールグレー。膝から10cm上くらいの丈。夏には暑いと思っていたベロアですが、触ってみると薄手で軽やか。迷いなく即決でした。

買ってよかった。黒ではない絶妙なシェードと質感で、透けたりチラッと見えた時にアンダーウェア感がなくオサレ。最小限の出資で手持ち服の可能性が広がりました。それに単体で素敵なので、ステイホーム中にはトップスにこのパンツのみで過ごしています。地味なアイテムながら、目に入った時に気分が上がります。

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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